団塊の世代のつぶやき

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出光佐三の「大家族主義」はどこへ行った?

2016年08月01日 | 本田・松下・出光

  劣 化してしまった日本の経済界で、日本の伝統的な 素晴らしい経営を貫いてくれた出光興産の出光佐三さんを、4月30日 (土)、第 681回の「日 章丸事件の主人公 出光佐三」などで取上げてきました。
  ところが、その出光興産が、よりによって昭和シェル石油との合併を発表したときには、出光よお前もかと驚きました。
  それ以後、余りに長引いているので、どうしたんだろうと思っていたら、創業家が反対しているということが話題になっ てい ました。
  それからも、どうなることかと注目していましたが、創業家の反対の意志は強うですね。私としては、この創業家の反対 に全 面的に賛成です。
  折角、佐三さんの強い意志で貫いてきた素晴らしい経営を貫いて貰いたいものです。今や、グローバリズムからローカリ ズム へとの日本を取り戻すチャンスも見えてきているだけに、その最高のモデルとして日本の企業を引っ張っていってもらいたいと願 うのは私だけでしょうか。
  
  産経ニュースより     2016.7.25

 【出 光興産お家騒動】出光佐三の「大家族主義」はどこへ行った? 創業家と経営側の対立溝深く…昭和シェル石油との合併 の行 方は?
  
 昭和シェル石油との合併計画をめぐる出光興産の経営陣と創業家の対立は、直接協議を経ても解決の糸口がみえない。 33・ 92%の出光株を持つと主張する創業家は、合併の取り下げを求める姿勢を崩していない。経営側は粘り強く創業家を説得してい く考えだが、説得は決め手に欠ける。社風や中東情勢などにからむ両者の認識には、いぜん大きな溝が残ったままだ。(佐藤 克 史)

 脱・家族主義は困難

 創業家が6月28日の定時株主総会で合併に反対した理由は、同社が守ってきた創業者の“遺訓”が背景にある。

 創業者の出光佐三氏は自ら掲げた「大家族主義」を求心力に積極果敢な経営手法で会社を成長させた。第二次世界大戦後の 混乱 の中でも社員の雇用を守り抜いた。平成18年まで非上場を貫き、現在も同社に労働組合は存在していない。佐三氏の理念を強み としてきた経営手法は、株主の利益を最優先とする欧米流の企業経営とは対極を成す。

 一方、合併相手の昭シェルは巨大石油資本(メジャー)の系列で労組を持つ。出光昭介名誉会長ら創業家は、「社風が違 う」両 社の合併で、出光らしい経営が損なわれることに懸念を示した。合併以外の手法でも経営統合を受け入れない構えだ。

 対する経営側は「昭シェルの労使関係は良好」と説明。「両社の根底に流れる価値観には多くの共通点がある」として、創 業家 に理解を求める一方、両社で統合準備を進める分科会を間接部門を中心に発足し、交流を深めている。だが、創業家を納得させる だけの材料を打ち出せていないのが実情だ。

 中東情勢も相いれず

 両社の統合に創業家が反対する理由には、産油国の中東情勢をめぐる変化も大きい。佐三氏は石油メジャーに対抗し、国際 的に 孤立していたイランから、秘密裏に大量の石油を安く買い付けた「日章丸事件」で世界中の注目を集めた。以来、イランとは友好 的な関係にある。

 一方、昭シェルの大株主にはサウジアラビアの国営石油企業、サウジアラムコが約15%出資している。ただ、サウジとイ ラン は国交断絶状態にあり、創業家側は「中東が混迷の度合いを深める中、サウジの系列になるのは適切ではない」と指摘する。

 ただ、経営側によると輸入原油は、平成27年度ではサウジ産が約40%とトップ。1月まで欧米の経済制裁を受けていた イラ ン産は約1%しかなく、創業家側の主張は現実にそぐわない部分がある。経営側は「サウジとはすでに緊密な関係にある」と主張 する。

 公益法人の議決権は

 出光と昭シェルの合併承認には、年内に予定する出光の臨時株主総会で、株主の3分の2以上の賛成が必要になる。ただ、 創業 家側は総会で合併を拒否できる3分の1超の株式を保有しており、経営側が押し切るのは困難な状況だ。

 こうした中で経営側は、創業家側が主張する株式保有比率に公益財団法人の出光美術館の保有分が含まれていると指摘。公 益性 が高い法人が経営に関与することに異議を唱えた。対する創業家側は、昭介氏が理事長を務める同美術館の議決権行使に支障が出 ないよう定款を変更し、合併反対に向けて足場を固めた。

 企業関連の公益法人による株式保有は、かつての株式持ち合いと同様に、経営の自由度を確保する安定株主の側面を持つ。 経営 側にとって“身内”だったはずの公益法人の議決権が、経営判断の否定にまわった事実は、創業家と経営側の意思疎通が不十分な 実情を浮き彫りにした。両者は今後も協議を重ねる予定だが、歩み寄りの道筋は見えない。

 今の、出光の経営陣は佐三さんに育てられた人達じゃないのでしょうか。それとも、その素晴らしい考えを忘れてしまうほ どに 劣化してしまったのでしょうか。
 佐三さんが健在であれば、こんな選択は絶対にやらなかったはずでしょう。その心を忘れた経営者が、何をやっても、出光 の斜 陽は間違いないのじゃないでしょうか。

  ここは、佐三さんの心意気を理解した創業家に頑張ってもらいたいですね。せめて、一つくらい、日本の伝統を受け継ぐ 素晴 らしい企業が存続してもらいたい。
  いずれ、日本の企業が、それに続く時代を取り戻すまで、先頭にたって引っ張っていってください。
 

日本企業の鏡となれ!


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