宮崎さんがねずさんの新刊『日本武人史』を書評で取り上げてくれています。日本の武道は本当に素晴らしい。
やはり、安易に世界に広めようとオリンピック種目に採用されるようにルールを変えたりして本来の素晴らしさを捨てるのは余りにも勿体ないのじゃないでしょうか。
何時ものように全文をリンク元で読んで下さい。と書いても、今回はこれが殆ど全てです。
ねずさんの学ぼう日本より 2022/07/21
明日、新刊『日 本武人史』発売
・・・略
この本で扱った武人は、イザナギ、建御雷神、當麻蹶速と野見宿禰、神功皇后、源頼光、藤原理忠、八幡太郎義家、新羅三郎義光、平敦盛と熊谷直実、平教経、源義経、弁慶、富樫左衛門、曽我兄弟、可児才蔵、塚原卜伝、藤堂仁右衛門、湯浅五助、天野康景、雷電、小林虎三郎、甲賀源吾、西郷頼母、姿三四郎、軍神広瀬中佐、清水次郎長です。
神話から近代までの歴史や様々な武人を通じて、日本武道とは何かをあらためて考えてみた本です。
強いとは何か。
武道とは何か。
鍛えるとは。
精神とは。
霊(ひ)とは。
いずれも一言では言い表せない、たいへん難しい問題ですが、そうした問題の根幹となる答えを、武道に関わった様々な人物を通じて検証してみたのが、この本です。
読み終えると、自然と背筋が伸び、日本が誇らしく思えるようになり、なぜかほがらかで爽快な気持ちになることができます。
ストレスを抱えている方、自信を失いそうになっておいでの方などには、特におすすめです。
また、子や孫に、すこしでも日本人としての誇りを持っていただくために、おすすめの本です。
文体はいつもどおり柔らかく、小学校の高学年くらいから、読める内容になっています。
オススメです。
こちらが宮崎さんの書評です。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和四年(2022)7月22日(金曜日) 通巻第7412号
書評
「日本をかっこよく!」。その武術の美意識の深奥にせまる
武人の心得は伊弉諾の黄泉国から脱出、禊ぎのあたりから原型が出来た
小名木善行『日本武人伝』(青林堂)
著者の小名木氏は自ら古武術のたしなみがある。古来から日本では武術が、連綿として受け継がれてきた。その武の心得と日頃 に鍛錬により、我が国は邪悪な列強の植民地とならずに済んだ。
その「武」の足跡を一冊に纏めた珍しい本である。歴史を論じるのに、この角度から解析はユニークである。
冒頭から伊弉冉伊弉諾がでてくるのは当然にしても、武といえば物部氏、大友氏であり武器庫といえば石上神社というのが定説 だが、本書はいきなりタケミカツジとフツヌシの話に飛んで始まる。
鹿島神宮と香取神宮は一対の軍神。東京からだと両社を参詣するに一日がかりとなる。それでも評者も二回行った。タケミカツ ジは大国主神に国譲りをせまり、反対した息子のタカミナカタを諏訪まで放り投げたことになっている。諏訪神社の主神として祀 られるが、有名な御柱祭りではタケミナカタは祀られない。これも評者現地で確かめた。
武人の心得は伊弉諾が黄泉国から脱出したときに乞食、もののけをいかにして追っ払ったか。
「ここに日本武道の神髄がある」と説く筆者は「相手をただのモブキャラとして扱い、ただひたすら勝てば良い、殲滅すれば良 いと言うことではなく、相手を活かす。そのためにあるのが日本における武の精神」であり、「武という字は『戈』を止めると書 きますが、大和言葉の訓読みは『たける』です。『たける』とは、竹のように真っ直ぐにするということです。つまり、歪みをた だして、人が本来あるべき真っ直ぐに道に進めるように導くもの、それが我が国おける『武』です」
さて黄泉国から脱出に成功した伊弉諾は、禊ぎをして天照大神、月読姫、スサノヲを産んだ。スサノオは出雲へ出向き、八岐大 蛇を退治した。そのスサノオの末裔が大国主命であり出雲の国譲りという美談となって、基調にあるのは闘いではなく、宥和であ ることが美しいのである。
ほかに神武東征、ヤマトタケルの武勇などは自明の理であるのか、ばさりと飛ばされ刀伊の入寇、大江の酒呑童子退治のエッセ ンスたる古武術の精神を追求する。
「日本をかっこよく!」。その武術のび意識の深奥にせまる
武道を神話から受け継ぐ日本がGHQや戦後利得者の仕掛けに負けて伝統を台無しにしてほしくないものです。
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