フランスやドイツでの保守の台頭はイギリスでは起きなかったようです。そういう日本でも都知事選挙は相変わらず田母神さんの当選はありませんでした。
保守の怪奇はどこの国もまだまだむずかしいようです。
宮崎さんがとりあげてくれています。世界が正常になるのはまだまだ先のようです。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和六年(2024年)7月8日(月曜日)
通巻第8322号
英国選挙、保守党は惨敗したが、労働党が大勝したわけではない
ウクライナ支援派継続、移民政策はより厳格な規制
結果を見れば労働党の大勝利である。
労働党412,保守党121、自由党72、緑4(定数650)
スターマー率いる労働党は211議席増。スナクの保守党は251議席減。
やや絶望の空気と刷新への期待が有権者に広がり、そのくせ投票率は伸びず、保守主義は健全であり、要はスターマーがひとこと標語にした「CHANGE」が一人歩きした。
国民の多くが「所得減」を実感しており、「保守党」の看板が飽きられたということだろう。日本の与党に対する失望感の拡がりに酷似する。
もう一つの要因は同時に進行中のアメリカの大統領選挙とプランスの「国民連合」の躍進、ドイツにおける左翼の顕著な退潮をよこめにしながら行われた選挙 だったこと。「労働党にいれた有権者は党に忠誠心をもっているわけではない」との解説が目立つのも、次の選挙ではまた与野党が入れ替わる可能性が高いこと を示唆している。
第一に英国のウクライナ支援の姿勢には「毫も変更がない」として、合計一六〇億ドルの支援(既存九七億ドルに新規六三億ドルの合計)をゼレンスキーに約 束している。政権発足直後、外相をドイツ、ポーランド、スウェーデンに派遣し、ウクライナ戦争支援継続を再確認させている。
第二に労働党が掲げた政策実現のための雇用である。
「2029年までに、6500人の教員を増やし、5000人の税務署査察官、3000人の警官の増員、そして8500人を病院のメンタルヘルスに投じる」とした。五年計画の目標値だが、予算審議でもめるだろう。
第三に環境、クリーンエネルギーへの取り組むだが、これも薔薇色の粉飾ではないか。
風力発電を二倍に、太陽光パネル発電を三倍に、洋上風力発電を四倍に。そしてスナクが改正したガソリン車全廃の見直しの再検討と、北海油田開発の増設を、再検討するとしている。このために消費者ローン、補助金を拡大すると唱っている。
現在、英国は発電の三分の一がガスによる。
「問題は、それより移民対策が優先だ」とブレア元首相がスターマー新首相に助言したそうな。
それにしても、世界はどうしてこれ程に保守の元気がないのでしょうか。やはり、極左の長い間の企みが効いているのでしょうか。
やはり、世界の人たちの目覚めが必要なのでしょう。はたいて、目覚めることができるのか。
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