◇ハノーバー・ストリート 哀愁の街かど(1979年 イギリス 109分)
原題 Hanover Street
監督・脚本 ピーター・ハイアムズ
◇1943年、ロンドン
英空軍中尉ハリソン・フォードと看護婦レスリー・アン・ダウンの不倫なんだけど、まあ、物語としては夫クリストファー・プラマーのドイツ潜入の際のパイロットとして参加し、ふたりで不時着して命からがら機密を盗んで帰ってくるというところが味噌だ。
とはいえ、まあ後半の活劇部分に重点が置かれてるものだから、不倫のはじまりはなんとも唐突で展開も早い。こんなに楽に不倫ができるもんかね?という疑問は観客は抱くかもしれないが、当人たちはまったく抱かない。それほど、早い。でもこれくらいの展開にしないと第三帝国への潜入という不倫映画とはおもえない展開が待ち受けてるんで、どうしようもない。
つまりは、物語の中の中尉のように物語そのものも不倫と活劇という二兎を追ってるわけで、これでは味気ないだけでなく妙に忙しないものになっちゃうのは仕方ないことなんだろね。