◇ツナグ(2012年 日本 129分)
監督・脚本 平川雄一朗
◇死者と生者をつなぐ使者
昔から死んだ人と生きている人との橋渡しをしてくれる人はいた。
イタコなどもそうだけど、そういうのが好きな人達のふしぎなネットワークを使えば、たいがいどの町にもひとりやふたりは死んだ人との交信ができたり、自分でも意識しないで交感できてたりするものだ。
だから、この映画の場合、目新しさはほとんどないながら、そういう人達の扱い方が上手だったということになるのかもしれない。原作は読んでないから主人公の中を流れるツナグちからのある血についてはなんともいえないけれど、こういうちからをもった血があってもいい。かれらは霊能者かもしれないし、依頼人の心を読んでその心に映像を見せる超能力者かもしれない。でも、そんなことはどうでもよくて、依頼人に満足と感動を与えることができれば、それでいいわけだよね。
で、こういう映画は、根っからの悪人を出したらダメで、そういう意味ではきっちりとコンパクトに作られてた。