△帝都物語(1989年 日本 135分)
監督/実相寺昭雄 音楽/石井眞木
出演/嶋田久作 原田美枝子 坂東玉三郎 中村嘉葎雄 大滝秀治 島田正吾 高橋幸治 平幹二朗
△衣の年亥の月亥の日
知らなかったけど、この日は大正12年9月1日なの?
ま、それはさておき、なんだか焦点の定まらない脚本だな。
ながったるいっていうか、結局、主人公であるはずの勝新太郎はひとつのセットから動くことなく、その分、狂言回しの視点が多くなって、観る者を戸惑わせる。
作り手側にとってこの物語はちょっと荷が重すぎたんじゃないのかな。
ぼくなら関東大震災から物語を始めるけどな。そしたら、すべてのまだるっこさを解決できるのにね。
ただ、いちばんの疑問は、将門を目覚めさせても俵藤太を目覚めさせれば終わりなんじゃないかってことだ。将門のちからが強いってことは誰でも知ってるし、だからこそ神田明神もあるし、首塚もあれこれと謂れが残されてる。でも、その将門も討伐されたわけだから、将門を超えるちからの存在はあるはずだっておもうんだけどな。
それと、重箱の隅をつつくみたいだけど、娘の台詞で『この學天則を実用ロボットにすることがお父様の夢にもだったではありませんか』とかいうんだけど、当時、ロボットって言い方は一般的だったのかな?それはそれとして、學天則てなんとなく食いだおれ太郎に似てないかしら?それはないか。西村晃の作業着、娘とペアルックで場違いにかわいいわ。