▽帝都大戦(1989年 日本 107分)
監督/ラン・ナイチョイ 一瀬隆重 音楽/上野耕路
出演/加藤昌也 南果歩 嶋田久作 丹波哲郎 土屋嘉男 中丸忠雄 日下武史 高橋長英
▽なぜ、実相寺昭雄に撮らせなかったのか?
孤児になってしまった目の見えない女の子が南果歩だけ見えるというのはどういうことかとおもってれば、加藤雅也も露草みたいに青く薄く光ってるというんだから、ま、そんな感じかと。
けど、それは映像で見せてくれないとね。
それと、戦後じゃあるまいし、金網で囲まれた秘密基地とか無しだせ。
それも呪法をするところでしょ?丹波さん、こういうときは文句いわないからな~。
それより、アクティオンアスカって何語ですか?
昭和20年の非常時にアクティオンとかあり得なくないか?
看護婦當直室の字の並び、逆だし。しかし、嶋田カトウ久作、サイコキネシスでガス管とか曲げて爆発させられるんなら、南果歩の手足くらいいとも簡単に折れるんじゃないのかな。それは、しないのか。ほかの憲兵や歩兵は片っ端から捻り殺されちゃうのに。
なんか、あら探しになっちゃってるけど、せっかく大掛かりなセット組んでるのに、どうにも視点がくるくる変わる粗削りな脚本と緊張感の欠けた演出で、ちょいとつらいわ。
そもそも、脚本の方向性が間違ってるような気がする。
なにより、もう、将門とか関係なくて、将門に願うのは本来、東京を壊滅から守ってほしいってことで、原爆を落とされることになってたのから守ってもらうというんならわかるけどさ。
それに、ルーズベルト調伏ていう使い古された話題をまじめにしようとする丹波さんたちと軍部とかはちょっとありえなくて、それが丹波さんはやっぱり良い人で実はヒットラー調伏だったとかのラストは途中で見えてくるし、結局、それは物語を薄めるだけのことで、カトウはないがしろにされるし、それどころか最後の最後まで正体がわからず、単なる化け物にされちゃう始末だ。
なんだかまあ、知的要素の欠如した映画だったわ。