☆キャリー(1976年 アメリカ 98分)
監督/ブライアン・デ・パルマ 音楽/ピノ・ドナジオ
出演/シシー・スペイセク パイパー・ローリー ウィリアム・カット ジョン・トラボルタ
☆汚れた娘
封切りでは観られなかったけど、文芸座に落ちてきてすぐに観に行ったのが1979年。もう何年経ったんだろう。そして、もう何回観たんだろう。結局、続編も新作もさっぱり忘れて、鮮烈な印象と共に憶えてるのは、この第一作だ。
それにしても、なんとまあ、おぞましくも下品な色気を漂わせた映画なんだろう。
まるで忘れてたけど、ナンシーアレンのフルヌードがあったんだね。そうか、ナンシーアレンとトラボルタは車の中で尺八する関係の役回りから『ミッドナイトクロス』に至るのね。なるほど。
あらためてびっくりしたのはやっぱりカメラで、ウィリアムカット舐めのシシースペイシクなんだけど、両方にピントが合ってる。ふたりに挟まれたマリオの女版みたいな格好の女子生徒はボケてる。なんつう出来のいい合成なんだ。
まあ、磔にされたキリストのように殺されちゃうお母さんことパイパー・ローリーが元凶とはいえ、凄い話だね。
スティーブン・キングにはある時期ものすごく凝ってて、すべての作品を読破しようとしてつぎつぎに購入してたけど、やっぱり『キャリー』は最高におもしろかった。そこへもって、絶頂期のデ・パルマだ。おもしろくないはずがないわな。
ちなみに『おばけのキャリー』とかいったことでキャリーの最初の念力にスッ転がされる自転車少年にキャメロンデパルマとかあるんだけど、これは息子か?