市場の脇を通り抜け函館本線を越すと、15%急勾配の小樽屈指の坂、船見坂である。文字通りこの坂から小樽港に停泊する船舶や遠く増毛の山並みを眺めることが出来る。坂の正面に港を望むという同様のロケーションは、北海道では函館市がある。
こういうロケーションは、視界の変化があって面白いと個人的には思う。調度私が以前暮らしていた横浜市鶴見の公団住宅も高台にあり、坂を下りて商店街があり、駅があるというロケーションだった。高台に居を構え坂を下りて街に出るというのは、昔からの憧れであり、それはどこから来たかというと、若いときに読んだ石坂洋次郎の小説に同様のロケーションが描かれていたことを思い出した。多分題名は、陽のあたる坂道。若いときの知識がしっかりすり込まれていたわけだ。
もう一つ私の記憶では、映画「フーテンの寅さん・望郷編」で小樽が舞台となり、この陸橋の下を函館本線の蒸気機関車が煙を上げながらダイナミックに通り過ぎるシーンも、ここではなかっただろうか。
港や街に降りてゆく坂道は、いろいろな人々にとって、それぞれなりの思い入れをつくる空間なのかもしれない。
小樽市,2012年6月24日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/1.3,f6.3.1/640iFinish
こういうロケーションは、視界の変化があって面白いと個人的には思う。調度私が以前暮らしていた横浜市鶴見の公団住宅も高台にあり、坂を下りて商店街があり、駅があるというロケーションだった。高台に居を構え坂を下りて街に出るというのは、昔からの憧れであり、それはどこから来たかというと、若いときに読んだ石坂洋次郎の小説に同様のロケーションが描かれていたことを思い出した。多分題名は、陽のあたる坂道。若いときの知識がしっかりすり込まれていたわけだ。
もう一つ私の記憶では、映画「フーテンの寅さん・望郷編」で小樽が舞台となり、この陸橋の下を函館本線の蒸気機関車が煙を上げながらダイナミックに通り過ぎるシーンも、ここではなかっただろうか。
港や街に降りてゆく坂道は、いろいろな人々にとって、それぞれなりの思い入れをつくる空間なのかもしれない。
小樽市,2012年6月24日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/1.3,f6.3.1/640iFinish