Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE417. リーニュ・クレール

2012年07月26日 | Kyoto city
 WEBの説明によればリーニュ・クレールは、全体を同じような線ではっきりと描写し、陰の無いフラットな絵となるコミックアートの表現、とある。シルクスクリーンのような版画的表現とでもいおうか。このアートモードは使い出すと、結構はまってしまうようだ。
 街の風景でこれを用いると、ドラックストアの派手な看板も、クラシックな町屋の店舗も、同じような高彩度の世界にすべて収斂されてしまうところが面白い。
 特にけばけばしいキッチュなデザインと伝統、面白い風景とつまらない風景とが混在する京都の街では、それらが高彩度の世界で同質に見える見方があったと気がつく次第であり、都市デザインの概念に迫るような感じもする。写真というよりは、版画表現に近い。
 OM-Dでは1と2という設定が出来、2になると輪郭線が少し太めに目立ち気味になるようだ。それに光のクロス反射やアウトフォーカスなどの設定などを組み合わせて使うことが出来る。
 そして脱写真というコンセプトが面白い。版画の技法は色々あるので、もっと多彩な版画モード、言い換えれば脱写真モードを搭載してくれると、まさにアートモードだといえよう。
 しばらくこのモードで、混沌とした、そして伝統と現代のキッチュとが狭い空間に介在する京都の重層性を撮影してみたいと思う。

京都市,2012年7月24日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG 9-18mmF4-5.6
ISO200,焦点距離18mm,露出補正-1/3,f5.6.1/80,リーニュクレール
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