Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE1492. アカデミックな話

2017年10月29日 | diving

 さて台風が通過してゆく週末。今度は太平洋側を通過してゆくので、いまのところ本土への影響は小さいが、また雨の週末だ。

 台風の中心が通過してゆく沖縄では、ダイビングどころではないだろう。いや実は違うんですね、波の来ない入り江などで結構潜っていたりするわけです。特に台風がくるときは、避難してきた意外な魚に出会うことがあるのです。私は台風の前に慶良間諸島に避難してきたマンタをみましたから。

 どうして魚は地上の気象現象がわかるのだろうか。気象現象の変化は、そのまま水中にも影響を与えている可能性は予想できるが、そのメカニズムは不明だと思われる。だから研究する人も少ないでしょう。海の中のことなんか宇宙ほどにはわからないですから。

 でっ、日本海洋学会という学術団体があり、さて魚の生態などどうやって研究するんだろうとおもってCiniiで研究リストをみたら、「杉本 周作:西部北太平洋亜熱帯域における海洋表層変動の解析的研究」とか・・。こりゃ分野が地球規模で広すぎて研究分野が違う。こちらはマクロではなくマグロの親戚だから・・。

 そこで日本魚類学会の論文を検索すると、「小枝圭太・秋田雄一 :与那国島から採集された日本初記録のウツボ科魚類Gymnothorax breedeniハチモンジウツボ(新称)」といった題目が登場し、こちらが魚に近い。つまり近大マグロやウナギの生態に関する研究も魚類学会なのだろう。つまり食用が関心事。食べない魚は興味がないというわけだ。だから食に関係しない魚は、あまり研究もされないのだろうと思ったら、ちゃんと研究者がいた。論文の題目は以下。

No28.Akihito, Katsusuke Meguro, and Katsuichi Sakamoto:A new species of gobiid fish,Cristatogobius rubripectoralis,from Australia,2003.

 天皇陛下をファーストオーサーとするハゼの形態に関する研究だ。陛下は審査付に該当する論文を28編書かれています。審査付きは私と同じ論文数ですね。よく共同研究者が執筆したとうがった見方をする人もいますが、私の経験で審査付き論文を28編も発表していれば、ご自身で執筆できます。そのことは公開されている「リンネ誕生300年記念行事での基調講演」の原稿からも、ご自身の言葉で書かれてあるということがわかります。そうしたことはメデイアの関心がないから報じませんが、陛下の研究者としての側面は興味深いですね。

 さて今日は、天気からアカデミックな話へと展開してしまった。

 

沖縄県慶良間諸島久場島キャニオン紺瀬の鼻

OLYMPUS E-M1,M.ZUIKO DG FISHEYE8MM/F1.8

 ISO640,露出補正-1,f/1.8,1/250

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