今日の画像は、ポジの複写で左側がフルサイズのEOS1DsMark3(2100万画素:フルサイズ)と見右側がFUJI FinepixS5(1234万画素:APSサイズ)のデジタル一眼レフで複写したポジ画像を拡大して比較したもの。画素数が違うのだから(gooの画像は解像度が低いけどモニターで見ると明快だし、右下のトタンなんかをみるとわかるのではないかな)一目瞭然、だから画素数が高い方が良い?。本当にそうなのか?
二つの機材が撮影したデジタル画像の撮影素子の面積は・・・
APSサイズは23.4×16.7mm=390m㎡
フルサイズは36×24mm=864m㎡
面積比で2.2倍である。
面積が違うからFUJIをフルサイズの面積に揃えみよう。
そしたら画素数はどうなるか?
FUJIは・・・
1234万画素×2.2倍=2715万画素
ちなみにEOSは・・・
EOS1DsMark3=2100万画素
つまり撮影素子を同じ面積サイズに換算比較するとFUJIの方がEOSより画素数が高い結果になる。ブログ画像をみれば、FUJIの方が画素数が高くて解像度が低いということがわかるだろう。だから高画素≠高画質なのだ。
つまり画素数が高い分1画素あたりの受光面積、そしてマイクロレンズも小さくなり、その結果読み込める光情報も少なくなる。当然アウトプットされた画像の解像度が低くなるということになる。
つまりEOSは、撮影素子のマイクロレンズも大きく、FUJI以上の光情報を取っているわけ。それがブログ画面の解像度の差になっている。これは二次限空間上の話なので、電子工学以前の初歩的なことなのである。そしてブログ右側のFUJI画像はピクセルを揃えるともっと大きな画像になり、もっと解像度が低くなるのです。面倒だからそこまでしなかったけど。
このあたりがデジタル機材の仕組み。だからプロユースのフルサイズ機材は、みな2000万画素台であり、それより大きくするならば撮影素子自体を大きくする方がよいことになる。フィルムでいえば中判フィルムというわけだ。解像度をあげたければ撮影素子の面積サイズを大きくすることだ。
今のオリンパスEM1Mark2(2177万画素:マイクロフォーサーズ)の撮影素子面積は・・・
17.4mm×13,0mm=226m㎡
これをフルサイズにするのには面積を3.8倍にする必要があるから・・・
2177万画素×3.8倍=8272万画素になる。
もうひぇーー、これでは安物のコンパクトデジタルカメラと一緒ではないか。確かに写り方にもそれと類似する点が見られるから特にオリンパス機材にこだわる必要もないわけだ。だから、もう画素数をあげすぎだと思うよ、まあ500万画素程度でマイクロフォーサーズは調度よいのだよ。
つまり1画素の撮影素子が小さいからEOS1Dsの1/4程度の光情報しか届かないことになる。だから画素数をあげても意味がないわけ。そう考えるとマイクロフォーサーズの性格もコンパクトデジタルカメラと大いに類似してくる。レンズ交換ができるコンデジというわけだ。こう考えるとマイクロフォーサーズの魅力半減かも。さっさとオリンパスはしまってEOS1Dsをもっと使おうという気分になる。
それを打ち破るのが裏面照射型撮影素子。前面にあった回路基板が背後にいったので、その分、光情報が取れるわけ。あるいは同じ光情報でよければ画素数をあげられるわけ。それがSONYα7シリーズとか、ニコンD850なわけ。
だからやたらに画素数をあげればよいというものではないわけ。高画素≠高画質、つまり高画素と高画質はイコールではないということ。
さらにスマホでみると・・・
SONYの裏面照射型CMOSセンサー“Exmor RS for mobile”を積んだ2000万画素スマホだと、
撮影素子サイズが4×3mm=12m㎡とすれば・・・
フルサイズでは面積の72倍だから、フルサイズ換算の画素数を算出すると・・・
2000万画素×72倍=14億4000万画素
iPhoneだと1200万画素
1200万画素×72倍=8億6400万画素
もうスゲースマホカメラというほかないが、といってスマホがEOS1Dsより解像度が高いという話は聞いたことがない。つまりスマホは解像度が特段良いわけではない。ものすごい僅かな光で画像処理をしているんだろう。プログラムの力かな。iPhoneの画素数が低いのは、こちらの方が綺麗に撮れるというアップルの考え方だ。
ポジネガの複写をしていて、そんなことを考えていたのだった。