Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング209. 小説:小樽の翆140. 美和子

2020年08月12日 | Sensual novel

 

 夜、また翆が布団の上で足をバタバタさせている。

翆「じゃ、アチキの初体験!。だって私のつまんない初体験の話したでしょ。今度はアチキの番よ」

うーーん、そうきたかーー。

ええっと、馴れそめは高校2年生の修学旅行だった。秋の東北、寒かったから宿には電気炬燵があった。夜、時間をもてあました同級生達がやってきてトランプをしていた。炬燵の中で私の足に触れる小さな足の感触。なんとはなしに、そのまま触れたり、離れたり、また触れたり、最後は触れっぱなし。

それで帰る頃に、バカ!、とはいわなかったけど、一人の女子高校生が私の背中をドンとついて部屋に戻っていったの。美和子というんだ。それまで全然意識してなかったし、クラスでも地味な子だったけど、それがきっかけで話をするようになったんだ。

アチキは、貧乏高校生だったから、クラスのマドンナみたいな憧れの彼女をつくって浮かれている奴に比べたら、女の子の相手をする魅力は皆無。こんな貧乏高校生で、格好だって普通の学ランのパンツにワイシャツに肘がすり切れている地味なセーターだろ。どうせ彼女なんかできないさ、と思って諦めていたんだ。でもそんなスキンシップが縁で彼女と親しく話すようになったわけ。彼女だって、どこにでもいそうな普通の女の子って感じかな。でも、つきあっていてそんなフランクなところが心地よかった。それがなれそめ。

初体験は高校3年生の頃。彼女が家に遊びに来ない?、というから、俺そんなの初めてだし面倒くさいなと思ったけど、彼女が積極的だったんだ。それで夏が始まる頃、彼女の家に遊びにいったのよ。ごく普通の小さなサラリーマンの家ね。

美和子「今日は、パパ達が旅行に出かけているから、私一人のお留守番なの」

というわけで、彼女の家でパスタをつくったりしてさ。こういう女との生活もいいもんだなと思っていたわけ。でも貧乏高校生だし、勉強もあまりできないし、俺って魅力ないよなぁー、と自信喪失状態だったよね。

美和子「してみない?」

というから、エッ何を?、といったら、美和子が後ろ向きになって、洋服を全部脱いで裸に・・・。小柄の美和子の身体が綺麗だなと見とれていたら、「私、まだセックスの経験が無いの」というわけ。僕だってないよ、といったさ。

美和子「じゃ、初めて同士だね、よかった、やっみようようよ!!」

そういって美和子が、前を向いて、抱いて!、というから、ここで?、といったら

美和子「じゃ私の小さなお部屋で・・・」

というので、彼女に手を引かれて2階の部屋に行ったんだ。女の子の部屋なんか見るのは初めてだったし、美和子は裸だったし、もう心臓がバクバクよね。

美和子「生理が終わったばかりだから、ゴムはつけなくていいからね」

そこで彼女をベッドに押し倒して、キスや乳首の愛撫もそこそこに腰をうんと落として入れようとしたんだけど、全然入らないのよ。

美和子「痛っ!、まだ入らないよ!、もう少し優しくしてね、おちんちん握ってもいい?。こんなに大きいのが私の何処に入るんだろうか」

それで、彼女のクリトリスを撫でながら、感じると尋ねたら・・・。

美和子「少しね・・・」

なんか女も面倒だなと思いながら、はやる心を抑えて、撫でていたわけ。それで彼女も少し感じてきたみたいだったので、切っ先を膣にあててさ。とても入りにくいんだけど、少しだけ差し込んでみたんだ。たしか本には、ゆっくりやれ、と書いてあった記憶があってさ。そしたら彼女は・・・

美和子「痛っ!、痛たた!!!・・・とても痛いよ!!!!!」

でっ、切っ先だけが締まりきった膣の入り口にようやく入っただけなんだけど、それからきつくてなかなか奥に進まないの。だから少し出したり入れたりしながら・・・。

美和子「ううっ、痛っ!!、痛い!!!」

少し奥へ進めるととても痛がるわけ。美和子は小さな手で肩を握っているわけ。痛がると肩にツメを立てるのさ。

そんな試行錯誤がしばらく続いて諦めようかなって思った時に、サディスティックな気分が立ち上がってきて、彼女がどんなに痛がろうと、もういじめるつもりで一気にいってしまおうと思って、切っ先を強引に奥へ差し込んだのさ。ぐりぐりと岩壁を突き抜くような感じで。そしたら・・・

美和子「痛っ!!、痛いってば、あああーっーーーーーーーー」

それで突然奥までズルっとはいったんだ。美和子の痛さの壁を通り過ぎたという感じ。肩の手がググッと力がはいって、美和子が後ろにのけぞったんだ。少し静寂が訪れて、次第に膣がジワジワと濡れてきて少ししめつけるような感じかな。感じると尋ねたら・・・。

美和子「わかんない・・・」

それで俺は、次第に気持ちがよくなって射精してしまったんだ。多分大量に精子が飛び出たと思うね。

美和子「アッ、アッーー」

そういって果てたんだ。また感じると尋ねたけど、少しだけね、という返事だったし。

それでつながったまま、しばらく、じっとしていたさ。そのうち・・・

美和子「もう出てってくれるぅーー」

というから、抜いたんだ。それが美和子と私の初体験同士のセックスだった。

シーツをみたら、美和子の血が点々とついているのさ。

美和子「処女膜の残骸だね」

血が出る人もいるし出ない人もいるって本に書いてあったけど・・・

美和子「私、特に部活をしていたわけではないから、残っていたんだね」

それで起き上がってシーツの洗濯をしなきゃというので、ベッドからシーツを剥がして洗濯器に放り込んだわけ。美和子は股間が痛いから少しガニ股歩きなんだよね。戻ってきてから、キスしてくれて・・・。

美和子「ありがとう・・・」

翆「その後二人の関係は?」

もちろん卒業式の頃まで続いたよ。次第に二人の体が慣れていって、たしか卒業式の時にセックスしたら美和子の身体が激しく収縮して、女の喜びを経験したんだ。

その後美和子は短大に進学し、俺は浪人さ。そのうち美和子から、手紙が来てさ・・・。

美和子「私、貴方を裏切っちゃった。新しい彼氏ができたんだ・・・」

それで、二人の関係は終わったさ。

あら、翆起きている?

翆「私のつまんない初体験よりは、いいじゃん!」

初体験なんて人それぞれだろう。そのとき俺は、悟った。女って顔とか見かけで選んじゃダメなのよ。そんなのはプレイボーイに任せておけばよくてさ。それよりか目立たないけど、気心が俺とあうという普通の女が一番いいなってさ・・・・・。

・・・

今夜の小樽は、霧がてできたようだ、少し冷たく曇っている。

コメント
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