Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング222. 小説:小樽の翆153. テラスで宴会

2020年08月25日 | Sensual novel

 

 さて晃子さんの家の裏に小さな庭がある。ここでバーベキューの用意がしてあった。

小さな庭だけど、青い空、白い雲、そして木々の緑が綺麗だ。随分好い趣味の家だな。

洋館といい、小さな庭といい、小さいけど随分趣味がいいよねぇー。誰かが住んでいた?

晃子「昔、お爺ちゃんとお婆ちゃん達が住んでいた。この家は二人の趣味かなぁー。そあお婆ちゃん直伝のロシア料理です。壺焼きにピロシキ、お酒はハニーウォッカ」

翆「あら自分で作っちゃったんだぁー」

晃子「まだまだ、ロシア料理ならお婆ちゃん直伝の料理はレパートリーがあるけど、今日は少し簡略化。あっ、ハニーウォッカは美味しいと思う。多分グラス二杯ぐらいが、ちょうどいいかな。口当たりがいいから、もっといけるんだけど、そのあとがロシアウッカのすごいところです」

3杯目に突然ダウンする?

晃子「ありえる・・・、それ。息子がやったもん。旨いじゃんかこれ!、といってグヒグビやったら、突然ダウンしたから、近所の医者に担ぎ込んだの。それで先生に注射をうってもらって回復したことがある。先生から、未成年なのにウォッカをグビグビやったって!。アカンでしょう、それは・・・、といわれたけど息子は注射のおかげでケロッとしているの。それ笑えたよ」

翆「そのお子達、ここで元気に暮らしているの?」

晃子「もちろん、元気よ。2階が彼らのテリトリー。グッドなカップルね。見てたら思うんだけど、十代の恋人ができた時ってすごくドキドキもんじゃない。そこで一緒にさせるのがベストなんだって気がついた。だって同い年でしょう。何をいっても話が合うんだよね」

大方は、そこを逃して進学して、また彼女を探すになるよね。

晃子「それで大学へ行くじゃない。卒業の頃にまたさよならよね。でっ、社外でて、そろそろ本決めをさがすかぁー、ここ男の職場だから女がいないなぁー、そんな風になるのが普通よね。それが違うんだな。男と女の間に仮決めとか本決めってないんだ。最初に出会ったら、それがベスト。だけど高校生じゃない。子供作ったって育てられないし、生活できないよ、になるわけ。そしたら回りが少し力を貸すと、若いからグングン成長してゆくんだよ」

翆「その最初に出会ったチャンスを逃すと、後はそのときの気分次第だからねぇー。あら結婚したいの、ほな手近なので、といった具合に感激ないもんね。あとは淡々と結婚式場のレールにのせられて、はい、オメデトウになるのよね。万事形式になってくる」

晃子「男と女は、最初の出会いが肝心。それも十代が一番好いね。初恋=夫婦だよ。だって恋愛経験を重ねると、こっちも慣れてきて、次第に感激薄れるじゃん。最後は、まあこの男なら、いいか、でっ、あきらめ婚だな」

世の中全てがあきらめ婚をしているわけだ。

晃子「そうよ、最初を逃したら、あとは恋愛経験の回数重ねるたびに感激も愛情も薄れてゆく。そして次第に形式的な仮面夫婦になってゆく。愛は恋愛の回数を重ねると、セックスは旨くなっても、心は次第に冷めてくる!、これ私の教訓です!」

・・・・

そんな風に夏の小さなテラスの宴会は、少し暑い?、が心地よい。

翆「それって、たんなるウォッカの飲み過ぎだよーーーー」

コメント
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