平日出勤だから翆は夕方に戻ってきた。
翆「今日は、面白いところへでかけようか」
翆の後をついてゆくと、ナンタルの山側にあるスポーツクラブにたどり着いた。
明かりが眩しいほどについている、夜のスポーツクラブか・・・。
・・・・
「ズトラーストヴィ!、翆!!」
翆「ハーイ、元気してるー!」
「もちっ!、あら、アチキも一緒かぁー」
えっ、このけばい人は誰なのよ?、俺全然知らないよ・・・。
翆「いつも話しているじゃない、看護師の晃子さんよー」
えっ!、えっ!!、こうなるの??
翆「晃子さんは、ここでレスリングで鍛えているの。目下体脂肪率限りなく18に近いんだって。皮膚の下は全部筋肉よ!!。晃子さんは、おばあちゃんがロシア人だったからクォーターなのね」
看護師の時と全然違うじゃん。
翆「レスリングの時、看護師の時、普段の顔、全部違うのよ」
晃子「一寸セクシーな雰囲気にしてみたの・・・どーお、これ?、一寸バカっぽいかしら??」
そりゃ、超セクシーだけどさあ・・・、この格好で感染症病棟へ、ゆ・く・ん・で・す・か・あー。
晃子「感染症病棟は、全身防護服だから外見なんか全然わかんないのよ、さすがにタトゥーはいれないけどね。感染病棟はブラもパンツも着替えるの。しかも、それって病院用ですごくダサいのよ。なんかゴミ袋みたいなのを胸につけているって感じ。病院の業者が考えると、どうしてこんなものがと思うよ。でっ、それは感染エリアから出るときは全部処分されるのね。帰るときはシャワーをバッチリあびて着替えてくるわけ。だから業者が持ってきたサンプルのウィッグなんかつけて目一杯セクシーにしようなんて考えちゃうよね」
ふぅーーん、気分転換・・・・。
晃子「今日は3週間ぶりにお休みもらった。もうストレス解消でお休みの時はバッチリ変身するの。そしてレスリングで体力回復ね」
とても子供を一人産んでいる30女の体型じゃないよな。力があるという話は翆から聞いていたが、こんなスレンダーなボディで、で・す・か・・・・・
翆「ご飯食べにゆこうよ!」
晃子「こんな格好じゃ、一寸刺激が強いかな。上着とってくるぅー。そうだ。今度休みが取れたら家においでよ。古い小さな家だけど、一応洋館よ、アチキもね!」
翆「じゃあ、休み合わせるね!。アチキは毎日がお休みだよね?」
まあ、週に一度仕事先に行く以外は暇ですけどぉーー・・・・
・・・
スレンダーな晃子さんと、翆と、3人でナンタルの坂道をくだり、山口さんちの弁当膳かなぁー・・・、もちろん生ビールも・・・。
小樽の夜空に星が出ている。これで夏祭りとか縁日の屋台などが出ていれば夏満喫だけど、今年はすべて中止だ。その分生ビールで盛り上がろうか。
・・・
今年はとても静かで、そして夏らしくない時間がすぎてゆく。