Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング214. 小説:小樽の翆145. それぞれの夏

2020年08月17日 | Sensual novel

 

 お盆のパーティーの続き

人寄せが日常的といってもよい小樽の人達だから、感染症が流行っているから、それをやめるというのも酷な話だ。

屋外であれば関係ないじゃんというので、翆のパパは、背後の山に続く裏の空地を借りて、ツカモッチャン先生の所が9人、最近1人できたから全部で10人か、マサヒロ君のところが3人、パパとママ、それに翆とアチキで17人も集まっている。そりゃ賑やかなお盆の宴会だわさ。

翆やママ達は、次から次へと酒の肴をこしらえては、テラスのテーブルに持ってくる。

子供達は空地の先にある山の斜面の草むらを探検している。もちろん虫は沢山いるはずだが、子供達はそんなのは無視して、背の高い草むらを利用して小枝を木刀変わりにして、五稜郭の決戦だ!、マサヒロ君も加わって、お前達は官軍、俺たちは榎本軍だ。斬りかかれぇーー、ワー、ワー、ワー、・・・キャー、バシ、バシ。バシ!、本気でたたくなよ!、切られたら死ねよ!、ワッ!、ヘビだっーーー、賑やかな草むらだ。

・・・

そのうち美希さんが小春を抱えて草むらからでてきた。なんだ討ち死にかぁー。

美希「小春のモモに血がついているよ」

ママ「あらあ、怪我でもしたかなぁー、でも傷跡がないじゃん。あら、小春にも初潮がきたんじゃない。そりゃ、そりゃ、度重なるおめでたで・・・」

美希「もう小春にもきたのぉー、早くない!!」

ママ「おトイレにいってパンツとりかえなきゃ。あら換えがないね」

美希「お姉ちゃんの子供用のオムツがあるんじゃない」

ママ「それって、小さくない」

美希「なんでも持ってるお姉ちゃんからもらおうよ」

そんなわけで、お姉ちゃんからポーチをかりてきて、美希さんがお家のトイレで小春のパンツを脱がせて・・・・

美希「やだっ!、タンポンじゃん。小春にはまだ無理だなぁー。小春は、まだお座布団だよね」

そんなわけで、美希さんがお座布団の生理用品を調達しに、コンビニに走った。

小春は山の神様に向かって、「女になりましたぁー、彼氏くださーーーい」と叫んでいた。

草むらの五稜郭の決戦は、官軍絶滅ーーっ!!、と勝ちどきの声があがる。

えっ!、歴史と逆やんけ・・・・。

夏空のもと、それぞれの夏を、少しだけ楽しんでいた。

 

後記

 昨日の京都市内の気温は38°予報で実際は37°。もちろん家の前の路地は40°近くまであがったかもしれない。どっちにしたって暑いのだが。面倒だから昼間は家から出ない。それって本当に正解なのだろうか。家にこもってブログ書きというのも、最近あきてきた。

 昨日は大文字の送り火。といっても1点だけ点灯という実に寂れたもの。もちろんそんなちんけなのは無視。それよりか来週からエアロビ教室に通って体力回復を回復しないと・・・、こっちが重要だ。

コメント
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