アチキは、スケッチの帰りにいつものナンタルのファーストフードへ。
この時間は、美希姉ちゃんがたむろしているはずだ。
冷やかしがてらにお茶だろう。
・・・
美希姉ちゃん「アチキー、目下マタニティフォトで忙しいよーーーー」
「そりゃ結構な事ではないですか・・・」
美希姉ちゃん「それがさあ、最近妊婦が増えたんじゃないかなぁー」
「はあ!?、人口も変わらないのに突然妊婦が増えた!?。ああっ!、コロナ禍で家隠りをしていたから、時間をもてあましてみんなセックスに励んだんだ。まあよい時間の過ごし方ではないですかぁー。きっと日本の出生率も今年は上がると思うよ」
美希姉ちゃん「そうなんだけど・・・、だって主婦もいれば、未婚の妊婦だっているのよ」
「未婚の妊婦?」
美希姉ちゃん「だって未婚だけどもうじき生まれるのよ。それで記念に撮ってくださいという依頼があってさ・・・」
「そんなややこしいのが、当然いるかぁー、まあ翆もそうだったし、珍しいことでもないか・・・・」
美希姉ちゃん「複雑そうだから、あまり話をするわけにはゆかないじゃん。でも撮影の時はコミュニケーションで相手をリラックスさせることが必要じゃん。それで感じのいい人だったから『赤ちゃんが生まれたらどうするんですか?』って聞いたの。そしたら『最初は私が育てるけど、少し大きくなったら寄宿舎に入れたいね』だって。仕事しなきゃならないからというわけよ」
「そりゃ、まともな考え方ですねぇーー」
美希姉ちゃん「まともかぁーーー・・・、その人、類さんていうんだけどね!」
類!、未婚でといったら、ベーヤンの子供を身ごもった類さんしかいないじゃん。
「ウックググーー!!!!」
美希姉ちゃん「あっ、なんか知ってんだ、教えろよ!!!」
そういってアチキの股間を足先で蹴っ飛ばす。
「ウウッ、狼藉者メー・・・」
「アチキの友達にベーヤンという札幌で広告代理店を経営している人間がいてさ・・。それで社員に手を出したんだよ。それが類さんだよ。そしたら即妊娠してさ。それでベーヤンが養育費を支払ったら会社をやめて雲隠れしちゃったんだよ。小樽にいたのか・・・。たしかもうじき生まれる頃だよ。これってここだけの話だぜ。秘密・秘密・超秘密・・・・・!!!」
美希姉ちゃん「あっ、種はアチキのお友達なんだぁーーー。秘密にしといてあげる。その代わりお茶につきあうんだよーーー、お茶、ついでにハンバーガーもおごってねぇーーー!」
直人君が立ち上がってカウンターにいって注文をしている。
直人「ハイ!、倍ビッグマックのおごりですぅー、3人分で1500円!」
美希姉ちゃん「秘密料にしては安いだろ!」
「うん、まぁーーー・・・・トホホ」
追記
京都は、猛暑日が始まった。そんななかクロッキー教室へ早めに出かけ、この街を徘徊している。
1週間に一度の外出といってもよい。
どこを見ても夏の空が美しいのに感激している。
教室にゆくと隣の部屋で学生達が石膏デッサンに励んでいる。
そういうば、私も大学受験の時に石膏デッサンを随分と描いていたことを思いだした。
それは懐かしいというよりも、通り過ぎて安堵している、若くなきゃやりたくない通過儀礼だ。
京都市
SONYα6600、E18-135mm/F3.5-5.6
1)ISO100, 焦点距離35mm,露出補正+0.2,f/25,1/30
2)ISO100,焦点距離60mm,露出補正-0.8,f/5.6,1/500
3)ISO100,焦点距離18mm,露出補正-0.3,f/8,1/320
4)ISO400,焦点距離60mm,露出補正-0.8,f/9,1/100
5)ISO100,焦点距離88mm,露出補正-0.8,f/36,1/30