Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング489. 小説:小樽の翆417. 逆バージョン

2021年08月09日 | Sensual novel

 

直人「当然偏差値の低い高校だから逆バージョンもあるんだ」

「生徒が先生を口説く、セクハラと変わらないじゃん」

直人「先輩から聞いた話なんだけど・・・。英語の島村先生っていう女の先生がいるのよ。当時は30代で小顔でキュートな感じのする小柄な先生ね。でっ、ある先輩達が、『おまえ島村先生に男の良さを味合わせてやれよ』なんて冗談をいってたわけ。でっ、そこで源ちゃんという積丹の網元の息子がいてね・・・」

「今度は網元の息子と英語の先生の話か・・。全然相性が合う余地がないじゃん」

直人「だよね、でも源ちゃんは網元の息子だから遊び慣れているし、冗談半分で島村先生を口説いたの。そしたら島村先生は本気で乗ってきて、当然男と女の仲になるよね。だって歳が10以上離れているんだよ」

「ほう超年上の女ってわけだ」

直人「島村先生の方が熱心で、親に紹介したら『古い畑を引っかけたのかだって。古くても赤ん坊が育てばいいか』なんて話で10歳年上のオカンをもらっちゃったんだ。公務員だというのが効いたんだよね。積丹じゃ漁がとれないときもあるからさっ」

「そんで仲いいんだ?」

直人「うん、それで子供を高齢出産で2人続けて生んで、いまは漁師の旦那と英語の先生の夫婦だって。全然関係ない世界だよね。だって漁師なんか英語いらなんもん」

「精々拿捕されたときのためにロシア語かぁー」

直人「国境が遠いから、そこまで積丹の漁師はゆかないさ。今もウチの高校で教えている島村先生のラブラブ話ね。学校では有名な話だよ」

たっぷりのご馳走だったな。

・・・

3人でナンタルの坂道を上がって帰るはずだった。

 

追記

 東京オリンピック2020が終わっちまった。何しろ競技種目が多いので、いつも全部見ようとして多くは見そびれている。それでも、WEB上で動画のダイジェスト版を見られたのは幸いだった。オリンピックは、国家の実力を示す場でもある。

 そんなかで、会場演出やユニフォームのデザインは誰がディレクションしデザインしたんだろうか?。

 もちろんこうしたデザインは、かってのロサンゼルス・オリンピックでジョン・ジャーディが本格的におこなったのが最初だった。まぎれもなくジャーディー配下のD.サスマンのカラーリングだった。

 そんなわけで東京オリンピックもデザインクオリティは高かった。もちろん会場もユニフォーム、それ以外でも・・・。

 そんな過去の蓄積を巧みに繁栄した東京オリンピックだった。どこかしらスケールの小さな閉会式だったが、こんな時に実施できたのは幸いだった。

 さて、3年後のパリ大会は、競技場を出て都市のなかで開催するというコンセプトが面白そうだ。グランパレも競技場の一つだ。古いパリの建築が生き返る時間だろう。一寸出かけてみたい気分・・・。

コメント
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