京都祇園の側に縁切り寺として知られている安井金刀比羅宮がある。
悪しき縁を切る、というのがここの神様のコンセプトだ。
何が悪しき縁かというと、それが絵馬の文面によくあらわれている。
トップ画像左は、パパがあちらこちらに手をだした女と縁を切り、家庭内に納まるようにという縁切り絵馬だろうか・・・。イニシャルが絵馬の筆者とパパとは違っているからきっと嫁にいった娘とか夫婦別姓とか、嫁にゆきたがっている女を反映しているのだろう。他方で右側は、奥さんと縁を切ってアタシと結婚しようよ、というお水系の女の縁切り絵馬だ。つまりもぎ取ったろ、というわけだ。
まあ女達の男を巡るバトルが表出していて面白い。
男は種付け馬だから本能的にあちらこちらの女に手をだし、女は本能的に男を独占したがる、という永遠にすれ違う男と女の意識の違いがあらわれている。男と女の事柄も、生物本能に端を発しているだけに永遠にすれ違い、この溝が埋まることはない。
現実は小説以上に男と女達が躯を重ねて大いに燃えあがり、すれ違いと独占欲という生物的本能に攪乱され永遠に埋まらない溝をつくりだしている。安井金刀比羅宮の絵馬を思えば、このブログの「小説:小樽の翆」なんて可愛いものである。官能小説とカテゴライズしてあるが、これはジュニア小説やファミリー小説といってよい。
京都市
SONYα6000+Carl Zeiss Vario-Tessar ZA E OSS T*16-70mm/F4.0
ISO6400, 焦点距離24mm,露出補正-0.5,f/8,1/40