秋は小樽の沖合を台風が通過することがある。
今日は、昼間から風や波が高く台風接近の気配が濃厚だ。夜半に沖合を台風の中心が通過してゆくようだ。
翠は夜勤で、感染病棟の晃子さんと真夜中のティータイムだ。
翠「風が強くなったきた。建物が揺れているよ」
晃子「今、まさに台風の目が通過中ですぅーー、今日はみんな早く帰ったから退屈だなぁー」
翠「新米の看護師がいるよ!」
晃子「新米じゃ話題に乏しいけど・・・、呼ぼう!!」
そういって翠がナースコールで新米の看護師を呼び出した。お茶しようというわけだ。
新米の背の高い看護師がガニ股でやってきた。
晃子「新米か・・・」
歌子「ウタコという名前がありますー!」
晃子「あら!、なんでガニ股なんだい?」
歌子「まあ、いろいろと・・・」
晃子「そのいろいろが聞きたい。骨に異常があるとか・・・?」
歌子「健康ですー・・・」
晃子「白状しろ・・・・」
歌子「笑わないでくださいね。実は昼間処女喪失したんですぅー」
晃子「おおっ!、二十歳を過ぎて今頃。奥手じゃん!、でっ・・・」
歌子「家が厳しいから、これまで彼氏と二人きりになる機会がなかったんですよぉーー」
翠「どこでぇーーー」
歌子「海岸の物置小屋で・・・・」
晃子「台風が来ているのに、海岸に行ったんだ!、でっ・・・・」
歌子「私も彼氏も風が強いから物置小屋へ逃げ込んだんですよ。それに波のドッと崩れる音が怖いから私、彼氏に抱きついたんですよ。そしたら彼氏の指がブラの隙間にはいってくるんですよ」
晃子「でっ・・・」
歌子「だ・か・らぁーー、私がインナーを脱いだら、彼氏のペニスが入り口をグリグリと・・・・」
翠「でっ・・・、その先ヨ!」
歌子「彼氏のモノがグイっと入ってきて、スルッと射して、奥まで入って、お終い・・・」
晃子「するっといっちゃったんだぁー」
歌子「はい、そうです。それで私は波の音が怖いから10回ぐらい続けて撃ってってお願いしたんです。そしたら彼氏はダウンしちゃった」
翠「痛くなくて良かったじゃん。でも10回は無理だろうよ」
晃子「そりゃ、無理・無理(*^▽^*)」
歌子「あらダメなんですかぁー。私なんにも知らなかったら何回も行くもんだと思ってて・・・・いろいろと・・・」
晃子「ハハハ!、女は10回燃えても男は撃ったらお終い。うん!、いろいろとって何!?・・・」
晃子「あらっ!、途中を飛ばしていない?」
歌子「時間切れですぅー、次回ね」
・・・
建物を揺する大きな風が通り過ぎると静かになった。台風は小樽の沖合を通過したんだ。
野分の頃の小樽。