Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ZEISSの空気132. 普段使いの京都8. 旅歩きと散歩の違い

2021年09月15日 | Photographic Equipment

 

 今日はデスクトップに置かれているので虫干しする必要がないSONYα6000。

3万円代のボディにしては小さく軽く普段使いに便利。レンズはツァィス16-70mmだが、焦点距離が90mm(フルサイズ135mm)まで欲しかった。撮影機材というのは、いつもタスキに長し帯に短しだ。そんな機材を抱えていつもの散歩道へ。

散歩も、まったく同じ道を歩く事が多い。

三年坂から二年坂を降りて途中で路地に入り、階段を上がり、それから八坂の塔を屋根越しに眺めたあと、ハイヤットの脇を下って維新の道を横切って高台寺に上がり・・・、とぃった具合に路地を曲がる道まで同じだ。それから四条通に出てマックで珈琲もいつもと変わらない。そして最後に定点観測のように、マックで人物を写して終わる。だから撮影ポイントも同じだったりする。ただ少し季節と時間の違いで見え方は違ってくるが。

人物をみると顔にピントが合っているようだが眼に合っているわけではない。このあたりの甘さが少し古い機材たる所以か。

これが旅ならば、知らない路地にはいってみようとする好奇心が優先するが、散歩の歩き慣れた道は、その先の様子がわかっているので好奇心の発生する余地がない。そこが旅歩きと散歩との違いか。

この頃の京都市は、明日からスポーツ教室が再開されるなど、感染者数も大幅に低減してきた頃だった。四条大橋まできたら、千本に明かりがついている。明日からの営業の準備だろうか。だから自粛最後の静寂が街に漂っていた。ようやく一部ではあるが街が動き出した頃だった。

(2021年6月1日記)

 

追記

 α6000というボディのシンプルさが気に入っているし、このボディを評価するユーザは多いだろう。前モデルのバッテリーは、持ちが悪いから海外のフィールドへ持ち出すのには躊躇することがある。

 バッテリーの持ち方で躊躇するというのは、充電のできない、つまり電気のないフィールドにゆくこともあるからだ。電気があってもポルトガルのようにエアラインの機内持ち込み手荷物制限を受けると、充電器を置いていかざるを得なかったということもあった。幸いEOS1Dsのバッテリーは1本4日持つので事なきを得たが。

 さて時折ツァイスやライツのレンズをつけて気分転換としている。特にライツのレンズは、グレートーンのラチチュードの広いレンズだから、コントラストの高いα6000につけるのは無理筋だが、どんなレンズをつけて撮影してもSONYの画像にしてしまう。つまり何でもよく、そうなると操作感覚ぐらいしか楽しみはない。

 まあ、それでも綺麗なグレートーンを表現すべく試みている。露出を+0.3位に補正すればグレー主体の画像になるが、そうすると黒がしまらず、やはりライツレンズの画像とは少し違うようだ。願わくばこの機種で総画素数を1200万画素位に下げてくれると、ラチチュード、つまりグレートーンがもっと表現できそうだというのは工学的考え方だが・・・、それではマーケットが受け入れないのだろう。低画素機ほど優れものだというのは、映像作家ならよく知っていることだ。だからα7S3の1200万画素機に巷の関心が及ぶ。

 

京都市

SONYα6000+Carlzeiss Vario-Tessar ZA E OSS T*16-70mm/F4.0

1)ISO100, 焦点距離68mm,露出補正-0.5,f/4,1/1250

2)ISO500,焦点距離52mm,露出補正-0.5,f/8,1/80

3)ISO6400,焦点距離70mm,露出補正0,f/8,1/100

4)ISO6400,焦点距離16mm,露出補正0,f/4,1/60

5)ISO6400,焦点距離24mm,露出補正-0.5,f/5.6,1/30

6)ISO1250,焦点距離45mm,露出補正0,f/4,1/80

SONYα6600+Carlzeiss Vario-Tessar ZA E OSS T*16-70mm/F4.0

7)ISO400,焦点距離60mm,露出補正-0.3,f/4,1/100

SONYα6000+Leitz Elmarit28mm/F2.8

8)ISO100,露出補正+0.3,f/8,1/100

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ZEISSの空気131. 普段使いの京都7. ミニチュア細工のような・・・

2021年09月14日 | Photographic Equipment

 

  ツァイスと見出しで書いても今回は、SONYのレンズと機材で。

 α6600に18-135mm/F3.5-5.6を付け、人が多いところは脇道でスルーしながら、八坂から祗園へ散歩。こうして比較してみると、芸術系の人間にとって色はやはりSONYレンズよりはZEISSレンズの方が綺麗だと感じる。

 APS機材だから、レンズの焦点距離はフルサイズ換算で28-202mm位になる。小さいとはいえかなりの広域ズーレンズだ。だから個人的に一番使う焦点距離を修正液でマーキングしてある。そうしないと目一杯望遠とか目一杯広角といった乱暴な使い方になる。小さいとはいえ操作やデータ量が変わるわけではなく機材はミニチュア細工を突っついているようだ。

 この時期陽が暮れるのが日増しに遅くなるので薄暮狙いとしては勇み足だった。産寧坂から祗園まで来てもまだ空が明るく散歩に出る時間が早すぎた。といって遅すぎると今度は、帰りしなに立ち寄るマクドナルドが20時以降はテイクアウトになるので、珈琲飲みながら撮影画像のチョイスができない。どちらも悩ましい。

 あと15分で店内利用が終わるなか、マックでiPhone操作のリモート機能をテストしていた。

 この機材は、意外に簡単に接続できるが伝達情報が重たく画面の動作が鈍い。瞳AFだって!、とスマホで操作して使ってみたら機材任せでドンピシャでピントが合っている事はうたい文句どおり。だが竹垣に囲まれた奥にある人形をピンポイントで撮りたい等というときはピント設定を変える必要がありそうだ。その操作が煩わしい。

 それはかってのファィンダーをのぞいて合わせるだけなら簡単な事だったけどフルオートの不便さを感じる機材だと再認識。そのあたりの使い勝手が、今は全て処分してしまったオリンパスEM-1の延長上にあるようだ。小手先細工のような使い勝手。

 そんな機材の虫干しも終わったけど、さて明日からは何を書こうか。ついにブログの種もつきた感じだ。あとは成りゆきだね。

 

京都市

SONYα6600、E18-135mm/F3.5-5.6

1)ISO1250, 焦点距離49mm,露出補正0,f/9,1/80

2)ISO200,焦点距離91mm,露出補正-0.3,f/8,1/160

3)ISO6400,焦点距離49mm,露出補正-0.7,f/5,1/30

4)ISO6400,焦点距離54mm,露出補正-0.3,f/5.6,1/20

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EOSな日225. 普段使いの京都6. 旅の機材

2021年09月13日 | Photographic Equipment

 

 撮影機材の虫干しをしてよかった。EOSのバッテリーの一つが作動しない。これが旅に出る直前だったら焦った。

そこで接点復活剤をぬり、充電器でcalibrateをおこなって再充電、ようやく機材に電気が回っていった。デジタルもこんな不具合が突然発生することがある。

EOS1Dsmark3とEF28-300mm/F3.5-5.6Lレンズのシステムは3kgの重さがあるが、なによりもどんな場面に遭遇しても壊れることはなく、いつもベストの状態で使える信頼感があるので、今でも海外フィールド用の現役機材だ。

この機材を持ち出すときは、エアラインの持込手荷物重量制限と格闘しながらパッキングをして海外のフィールドへ向かう。だが今は、世界的なコロナ禍で出かける事がままならず。

以前ドイツの女史とはイスタンブールなら近場だよという話だったし、愛知県の友達はホーチミン市なんか面白そうだという話もあり、コロナ禍が過ぎ去ったら、この機材を抱えて撮りまくるぞ!、と少し夢を感じる。私にとってEOSは、そうした旅の機材だ。

今ではいささか古いEOSの発色であるが、ボディとレンズの製造年代が一致していて最高の性能を発揮するので容易に新機種というわけにはゆかない。まだしばらくこの重たい機材を使い込むのだろう。

虫干しだから代わり映えしない京都の街で・・・。

(2021年5月30日記)

 

京都市

EOS1Ds mark3、EF28-300mm/F3.5-5.6L

1)ISO800, 焦点距離200mm,露出補正+0.33,f/8,1/320

2)ISO1600,焦点距離100mm,露出補正-0.67,f/8,1/125

3)ISO1600,焦点距離210mm,露出補正-0.67,f/8,1/160

4)ISO16000,焦点距離70mm,露出補正-0.33,f/5.3,1/25

5)ISO1600,焦点距離50mm,露出補正-0.67,f/5.6,1/8

6)ISO1600,焦点距離150mm,露出補正0,f/5.6,1/8

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Nikon Freak563. 普段使いの京都5. 綺麗な体型

2021年09月12日 | Photographic Equipment

 

 そろそろ虫干しをしなければと思う。それも撮影機材の・・・!。

時々使わないと機材の調子もスーズに動かなくなるから、やはり少し撮影しながら虫干しが必要だ。それに海外のフィールドにゆけないので、なおさらである。だからコロナ禍で観光客がいない時こそ、虫干し被写体である普段使いの京都の撮影時かとおもう。今月のブログシリーズは在庫払底で、撮影機材の虫干しという地味な話題しかないです。

最初は使い忘れていたフィールド用ニコンDfのズームレンズからだな。

取り出して使ってみると、さっすがズームレンズであり様々な視界を発見させてくれる。

それに手振れ補正がついている。

こんな京都の風景は、誰しもが撮影しているし、これまで数多くWEB上にアップされている。

レンズに指標が記されていなかったので、私がホワイト修正液で焦点距離が90mmや135mmのポイントを書き加えたのだった。

それは街で私が頻繁に使う焦点距離でもある。

私は、最初に焦点距離をどれぐらいにするかを見立てて距離設定をし、それからファィンダーをのぞいて撮影する。

そのほうが素早く撮れることもあるが、ここは何ミリの画角で撮りたいという私の意志がはいるからだ。

そんなわけでズームレンズも便利だと、今頃になって思う・・・。

ふと清水の参道を下り途中で、空気の変化を感じた。

振り返ったらカップルがジョギングをしてすりぬけていったのだった。

女の子は頭が小さく贅肉がない綺麗な体型だ。

カップルのようなベタ臭さがないから兄姉かなぁー。

それもすがすがしい風景だ。

今日は、この1枚を撮るために街を歩いていた。

同焦点距離のズームレンズなら手元のEOSの方が使いやすいけど・・・。

明日は、これの虫干しでもしよう。

(記5月23日)

 

京都市

NikonDf,AF-S NIKKOR ED28-300mm/F3.5-5.6

1)ISO200, 焦点距離90mm,露出補正0,f/8,1/8

2)ISO4000,焦点距離135mm,露出補正0,f/5.6,1/8

3)ISO4000,焦点距離90mm,露出補正0,f/5.3,1/8

4)ISO4000,焦点距離50mm,露出補正0,f/4.5,1/8

5)ISO6400,焦点距離70mm,露出補正0,f/8,1/5

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ドローイング506. 小説:小樽の翆434. 幕間24. イラスト・・・

2021年09月11日 | Sensual novel

 

 昨年8月11日から小説:小樽の翠もイラストにした。なによりもコロナ禍の外出自粛だからフィールドへ出られない。撮影画像はすぐに底をついてしまう。しかしイラストなら籠もって描き続けられる。

 芸術系出身なのでデッサンは勉強してきたから、物を立体的に捕まえるとか空間感を表現するといった基礎は勉強してきた。あとは絵具の使い方を思い出しつつだ。それに手元にクロッキー教室の裸婦デッサンが大量にあり、捨てるには忍びない。活用しようというので官能小説になった経緯がある。

 これが実際に建設できる建築だったら一つのデザインをつくるのに少なくとも3週間ぐらいの時間が必要だ。それをブログにしても1週間分にしかならない。建築のデザインは、大きい物だから大変時間がかかる。

 そんなわけで、手元のクロッキー帳をくくりつつ、官能小説の新しいストーリーを模索している。もうすでにクロッキーの裸婦モデルさんは数十人は描いているだろう。最近、どんなポーズでもとってくれる3DCGソフトPoserが加わっている。

 芸術系の感覚では、裸婦を扱うことに抵抗がない。女の身体位じゃ、こちらは興奮しませんよ。それよりも人間という生物の生々しさを感じるかな

 最近面白い二ユースを見かけた。

「何故街中の彫刻は女性像が多いのか?」

 戦前の日本では軍人の彫刻が街中にあふれていた。そうした軍人彫刻は、知性のかけらもなかったから撤去されてしかるべきだった。戦後平和の象徴として野外彫刻が増えてきたという筋道はわかるが、女性ばかりではないでしょう。ヨーロッパの街を歩けば裸体彫刻が男性であろうが女性であろうが建築の外壁面を賑やかに飾っている。

 それより私が興味を持つのがローマ神話に登場するホルゲーゼのマルスだ。マルスは軍人であるから優れた体格をしていると同時に、大変知性的な顔立ちである。それが男子の理想型なのだろう。鍛えられた肉体と真理を見通す知性の二つを兼ね備えてこそ男子なのだ、と古代ローマ人は主張しているように思われる。パリ・ルーブル美術館にあるマルス像は、横からみると格好いい!!。

 

図1.サンクトペテルブルク本屋の外壁

 

図2.ホルゲーゼのマルス像(出典:パリ・ルーブル美術館)

 

SONYα6000,Carl Zeiss Vario-Tessar16-70mmf/4.0ZA E OSS

ISO1250,焦点距離23mm,露出補正-0.3,f/11,1/60

Nikon Coolpix130

ISo125,焦点距離13mm,露出補正0,f/4.5,1/40

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ドローイング505. 小説:小樽の翆433. 夏の終わりか!

2021年09月10日 | Sensual novel

 

 遠くにヨットがあてもなく係留されている。

ナンタルのカフェからみると、夏の名残のような気だるい風景を眺めることができる。

カフェは、美希姉ちゃん達がたむろしている。夕方のお茶の時間というわけである。

美希「最近妊娠する女子高生が増えたヨーーん」

「まあ人口減少時代だから、けっこうな事ではないですかぁー、ひょっとして竜宮の遣いでも来たかなぁー」

美希「それがねぇーYOU TUBEでショート版の新婚家庭の動画をいつもやってんだって。それがままごとなのよ。なんだ結婚してまでそんな幼稚な会話をしてるんだ、くだらねぇー。そしたら、子供だけもらっとけばいいかぁー、という女の子が出てきたの」

「それってドラマ仕立てだから現実ではないけど」

美希「そんな会話が出てくるということは、案外幼稚な夫婦の会話があるんじやない」

「火のないところに煙はたたない、ですか」

昔モラトリアム時代という言葉があった。

大人になるのを猶予し、子供のままでいようという意識だった。

今も生きているんだ。

いや、モラトリアムを通過して、幼児化しているではないか。

一体いつ大人になるんだろう。

それでいて、子供だけもらっておくというわけだ。

そんな風に考えてゆくと、世の中は二極化しているのかもしれない。

早く大人になりたいタイプと、いつまでも幼児化を引きずっていたい世代とがいるということか。

つまり結婚という概念を無視するか、あるいは結婚をママゴトの延長と捉えるかの違いかもしれない。

徴税のためにもうけられた結婚&世帯主義というものが、なくなりつつあるのかもしれない。

そんな風に頭の中をぐるぐると、ある要素が駆け巡っている。

美希「アチキー、なんか眼が点になってるよ!」

「おっ、ぼうっとしていた。ビックマックだよね!。直人君もだろ!!」

そういってビッグマックで腹ごしらえをして、カフェを跡にした。

もう夕焼けが眩しいぐらいに見えている。

やはり夏の終わか。

 

 

 

 

 

 

 

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ドローイング504. 小説:小樽の翆432. 夏気分

2021年09月09日 | Sensual novel

 

 さて翼君の店のウッドテラスで一眠りしたら、疲労回復、意欲充実。

遠目に見ていると何も無いように見えるが、小さな点景に眼をやると意味不明なオブジェが多い。

海際の生活でうち捨てられ放置されたオブジェか。

建物の壁には洗濯物が欲してある。

そんな陽に照らし出された洗濯物に夏を感じるけどね。

海岸の点景に夏の空気を感じながら、アチキは少し夏気分である。

・・・

翼「テラスの昼寝も心地よいでしょう」

「うん、気持ちのよい風が吹いているし、ウトウトしてしまった。さて街へ帰ろうか・・・」

なんか体全体が脱力感だ。

だが熟睡したのか疲れから回復し、元気を取り戻す。

といっても身体が元気なだけではしょうがない。

やはり頭がクリアにならないとスケッチ気分ではない。

一眠りすると、そんな頭がクリアになるのだ。

そういうときって、クリエイション気分バッチリだ。

やはり仮眠は、夏の必需品だ。

そなわけで・・

海岸の点景をスケッチしながら銭函海岸を小樽方向へ進む。

やがて断崖絶壁で函館本線は絶壁の下の海岸線ギリギリに走るので、散歩人は丘の上の国道5号線をゆくほかない。

それはいささかつまらない道だが程なく朝里駅に着く。

ならば列車を拾って隣の南小樽までゆこう。

旅というよりは、海岸の散策だったけど、夏を感じていた時間だった。

それでいいんじゃない。

スマホをみたら美希姉ちゃんから、お茶しようよとお誘いのメールが来てる。

つまりお腹がすいたからビッグマックを喰わせろというわけだ。

ならば、ナンタルへゆこう。

 

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ドローイング503. 小説:小樽の翆431. まだ夏の延長

2021年09月08日 | Sensual novel

 

  9月になると海水浴客は海岸からいなくなるが、実は9月こそマリンスポーツの最盛期だ。

というのも8月では、日差しが強くとても表にいられる状態ではないから日焼けするのは海水浴に任せて、こちらはせっせと稼ごうというのが海の家の経営者感覚だ。

そんなわけで、翼君がバイトをしている海の家でも、積丹ではダイビングが盛んだし、銭箱海岸では、札幌からの近場ということもあり、こんな時期でも週末は休日の散策に訪れるビジターが多い。夏も終わりといったら、海際で暮らす人間達は笑っているだろう。それに北海道は、比較的台風の影響が少ないので、まあ短い期間だけれど夏の延長なのである。

だから、まだ夏本番の翼君がバイトしている海の家へ出かけた。

「おや店の前にウッドデッキをつくったね!」

翼「俺がいるならカフェでもやろうよというので、7月一寸オーナーが大工仕事でつくっていた。下敷きを引いたぐらいだけど

「それでも、少し束をたてて床を持ち上げているなんて本格的じゃん」

翼「廃材でつくったから、見栄えは今ひとつだけど、海沿いだから1年ぐらい持てばいいほうだよ」

「なんだよ、この看板?

営業中と書かれた裏には人命救助中と書いてある。

翼「ボートで海へでていったお客さんの船が転覆しておぼれたら、即看板をひっくり返して救助にゆくわけさ」

だからテラスにキッチンをだして、お客さんがボートに乗ってるときはいつも海を監視しているわけ。

「泳いでゆくの?」

翼「下にジェットスキーを係留してあるから、即バルルルーンと駆けつけるよ。1分は持ちこたえていてねという感じ」

「なんだウェイターではなくて監視員か」

翼「海で営業しているときは、そっちが本職。まあ週末は光凛がアルバイトでくるし・・・」

海にせり出したウッドデッキでビールを飲む。

つまみもとろう。

翼君の店の売り上げに貢献しないとね。

まだ強い夏の日差しを感じながら、心地よく寝てしまった。

映画「ヴェニスに死す」みたいだ。

でもポックリとくたばる気分ではない。

・・・

夏の日差しで、少し焼けたようだ。

小樽では最後の夏だけど、アチキの気分は夏真っ盛りだ。

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ドローイング502. 小説:小樽の翆430. 小樽の田舎感覚!

2021年09月07日 | Sensual novel

 

 今日は、歩いてゆけるところで、秋の始まりの風景を描こう。

気象予報を聞いていると季節感がずれてくる。

例えば、梅雨前線が停滞している頃などは、まだ梅雨明けが待ち遠しいというのが人々の気分だが・・・。

それって違うね。実は、梅雨前線が被さっている地域を除けば、もう立派な夏なのだ。

だから夕方にわかに空がかき曇り雷鳴とともに激しい夕立がくる。

浮世絵師歌川広重が描いた「庄野宿」の突然の夕立が地面を激しく叩く季節は夏だったのだ。

広重は春から秋にかけて東海道五十三宿の旅したのだろう。

8月7日の立秋をすぎると、所によっては40°近い日が続き、雨の降らない熱帯夜が続く。

それはもう秋の始まりなのだ。

人々は残暑の最中にお盆を迎え、レジャーに繰り出す。

季節感からすれば不思議な現象だといえる。

だから旧暦が一番季節感を表している。

暦の上では秋、そして白露である。

ひとしきり描くともう3時をまわる。

街へでて、画材屋によって・・・。

午後の遅い時間だから明菜姉ちゃんが画材屋の親父と雑談している。

親父も美人は嫌いじゃないから、いい時間だと思っている。

当然空腹の明菜姉ちゃんにつかまり、隣のコロンビア珈琲でパフェのおねだりとなる。

明菜「秋に隣の画材屋さんがバーゲンするっていってたよ」

「毎年恒例のやつね」

明菜「アチキって買いだめしないの?」

「あっ、それ苦手!」

明菜「そんなのに苦手ってあるんだ」

「昔、ノート用の小さいスケッチブックを買って、携帯用の絵具も揃えて、絵を描こうと思った。それで夜行列車に乗って旅に出た。古い町へね。でっ、描こうとしたら描く意欲がなくなっていた。多分夜行列車の疲れが出て、絵を描く体力には及ばすだったんだ。そんな風に最初に形式を決めちゃうと、それだけで満足して、後は飽きるんだ」

明菜「じゃあ、描きたいときに、広告用紙の裏にでも描いちゃう派?」

「広告派かもね。スケッチブックや絵具もなくなったつど買いにゆくぐらいだから」

明菜「最初に、大仰に構えると、描けないんだ」

「気がついたら、絵を描いていた、が一番いいかな」

・・・

そんなふうに、いつもの時間が過ぎてゆく。

街には、いくつかのチャンネルがあって、どれかを選べば、いつも定番の人がいて雑談できる。

それは、田舎の暮らしと一緒のような気がする。

いつも決まった時間に近所の叔母はん達が集まって歓談している。

それが毎日の日課だ。

ここも小樽田舎!。

・・・

まだまだ夏の空気の残っている小樽だ。しかしそれも駆け足で秋になるだろう。

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ドローイング501. 小説:小樽の翆429. チーピンの娘

2021年09月06日 | Sensual novel

 

 チーピンのラーメンをすすっていると、階段を荒々しく下りてくる音がする。

チャイナドレスをきた若い女の子が飛びだしてきた。親父の自慢の娘だ。

主「今頃、どこにゆくんだ?」

娘「札幌よー!、いちいち聞かないでよーー!!。うざいなぁー

主「また、男と遊びに行くのか?」

娘「うるさい!、もう大人なんだから何しててもいいでしょ!!。今日はホテルのコンパニオンよ!!!

主「遊んでないで、うちの仕事を手伝え!!!」

娘「こんな汚い店なんか、やだよーっ!」

主「なに!!!、毎日掃除してるんだから綺麗だ!、タダ古いだけだ!!!」

娘「そんなの一緒じゃない、やだからねあたしは、バイバイ、今日帰らない!!!」

主「馬鹿野郎!!!!・・・」

おっ!、ニンジンが飛んでいった。

娘「メイヨ!!!!」

そういって店を飛び出していった。

・・・

店を出て駅への道を、マサヒロ君と歩きながら・・・

「あの店、親父と娘が仲が悪いことは近所で有名なんだ(笑)」

マサヒロ「なんかえらく格好いい娘さんじゃないですか・・・」

「親父の自慢の種なんだけど、いうことを聞かないのさ。それでいつも喧嘩ばかりしているわけ」

マサヒロ「でもスタイルがとてもいいよ。美ボディじゃないのーーー」

「多分、美ボディ、クロッキーのモデルさんにする?」

マサヒロ「じゃあ、今度機会があったら誘ってみよう」

「裸婦ですかぁー?。それ、親父さんには秘密だぜーー、しれたらこっちが激怒されるよ、ニンジンじゃなくて包丁が飛んでくるよーーー」

マサヒロ「娘さんが店に出ることはあるの?」

「時々、親父が所用で出かけた時に、ふてくされた顔してラーメンをつくっているよ」

マサヒロ「持ちかけるのはそこだ!、(*^▽^*)」

・・・

龍宮神社の境内も暗くなってきた。

日が短くなってくるのを感じる稲穂の商店街だ。

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ドローイング500. 小説:小樽の翆428. チーピンの店

2021年09月05日 | Sensual novel

 

 小樽の駅前で、サングラスをかけた柄の悪そうな青年と鉢合わせした。

「オッ、マサヒロ君かぁー!、相変わらず柄の悪い先生をしているの!?」

マサヒロ「これ柄がわるいっすか!??、今美大の実習が終わったところですぅー」

マサヒロ君は、いうまでもなく翠の子供だ。

翠が高校生の初体験でできちゃったけど、相手が優秀な種をくれたので、マサヒロ君もすごく優秀なんだ。小さい頃からツカモッチャン先生が勤務する小学校の美術室を遊び場にしていたから、美大で教えることは高校生までで勉強しちゃったし、それでデザイン企業に勤めて、今じゃデザインスタジオの若きオーナーだ。なにしろ美大の非常勤講師を引き受けて、同年代の学生に教えているぐらいだから。

「どう、コロナ禍の経営は?」

マサヒロ「もうかったっす!!」

「はあーー!!、」

マサヒロ「みんな家に籠もってWEBにしがみついていたでしょう。だからデザインサービスのプログラムとかYOU TUBEへ動画をアップさせたら、どんどん会員が増えていって、その広告収入でぇ・・・」

「キャラクターデザインでもやったのかよーー」

マサヒロ「それ簡単だからやった。可愛い女の子のイラストをいろんなシチュエーションでたくさん描いてアップさせたの。そしたら外出できないから若い女の子が話題づくりに、どんどんダウンロードしてゆくのよ。それに女の向けのファッションの広告がついてきたでしょう。それで広告のファッションでイラスト書いたら、また大受けで。ほらこれ!」

「なんだよー、下着姿ばかりじゃないかぁー」

マサヒロ「だってスポンサーが女の子の下着メーカーなのよ。でっ、その商品のイラストをデザインしたら、是非広告に使ってくださいだってさぁー」

「この猫柄のパンツなんかウッきゃーだねい!」

マサヒロ「でしょう。それ商品も売れたってメーカーの人がいっていた。ならばというのでサンプルも送ってくれてパソコンにひっかけてあるよ。上さんにでもあげちゃうかなぁー!」

「上さん二人目の子供を身ごもっているんじゃないの?」

マサヒロ「バッチリできちゃって、高校へ通う暇がないって。だから2年ぐらい進学を遅らそうかなって思っているの。まあ大きなお腹抱えて通学しているけどねー」

マサヒロ「今日は実家でクロッキー教室だから、腹ごしらえしてゆきかなきゃ!」

「なら、駅の北側の商店街をぬけて龍宮神社の先に中国人のチーピンがやっているお店がある。ラーメンを食べにゆこうよ!」

マサヒロ「それそれ!、もうお腹がグーですよん」

それでマサヒロ君とチーピンの店で、ラーメンをすするはめになった。

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ドローイング499. 小説:小樽の翆427. ワンサイズ上!

2021年09月04日 | Sensual novel

 

 さてアチキの腰痛も治った。骨を検査しておくから治った頃に病院へこいという医者の指示だった。

「サボっていいかなぁー」

翠「まあどっちでもいいけど、来いというなら出かけたら。腰が悪いとエッチできないよぉーー」

翠から、そう脅されて病院へ。

腰痛の頃は、あまりにも痛くて翠にかつがれて病院へいったからレントゲン検査はパスしたんだった。

検査結果は骨に異常なしで回復印をもらったようなものだ。

それで前回は痛くてそれどころではなかったのだが、よくみると看護師さん達がプロレスラーみたいにがっちりしていて、でかいのばかりだ。

レントゲンの検査技師だって、はい!、ここに横向きになってと、アチキの体を片手でぐるって回すぐらいだから力もある。

感染病棟の晃子さんが巨体を揺すってやってきた。

晃子「おう!、アチキー!!、腰が痛くたてエッチできないんだってぇー」

「な、なっ、治った、治ったよぉーー。それにしても看護師さん達、でかいよねぇー、骨盤なんかカバっと横に広がってさ、俺とは骨格が全然違うよ!

晃子「みんなスポーツジムでリフティングなんかしているぐらいだもん。看護師って日本人の体の平均よりワンサイズ上!、なのよ。それぐらいの体格でないと、今の看護師は勤まらないからさ。何!、細くスリムで、スクール・オブ・ナーシングとか・・・、そうだ!!、愛染かつら、みたいな看護師を望んでいたんだ?」

「あ・い・ぜ・ん・か・つ・ら・・、そんなに古くないですけどぉーー」

晃子「小さいのは、うちの先生かなぁー。全て小さいから期待してないよ」

そういってたら、晃子さんのポケットベルが鳴っている。

晃子「うん!、誰か死んだかなぁー?、じゃあね、また文さんの店で飲もうよ!!!」

そういって病棟へ戻っていった。

腰痛も治ったし、今晩は翠と熱く燃えよう。

足がスキップ状態だ。

・・・

病院を出ると、まだ小樽は夏の空が青く眩しい。

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番外編488. 新型コロナウィルス19. 社会的免疫獲得の時期について

2021年09月03日 | analysis

 衆議院解散と自民党総裁選がとりざたされている。現政権及び日本政府は、COVID-19の対策において無策であったとする批判がある。本当にそうなのか?。そこで無策だったのか、有効策だったのかについて各国の感染状況を比較しつつ検証してみよう。あわせて日本の現在の感染状況について記した。

 

1.人口10万人あたりのG7を初めとする各国の感染状況について

 これまでの感染状況をG7国及び中国、韓国、インドについてみてみよう。指標には、これまでの総数である感染者数累積値と死者数累積値を用いた。また各国の人口数が異なるので、比較するために人口10万人あたりの値を算出し、表1と図2にしめした。これらの表図を用いて各国の感染状況を考察してみよう。

表1.人口10万人あたりの感染状況(2021/8/12)

図1.人口10万人あたりの感染状況

 

 人口10万人あたりの感染者数累積値では、図1の順に最大値から米国10,934人、スペイン9,968人、フランス人9,866人、英国9,098人、イタリア7,299人、ドイツ4,546人、カナダ3,849人、インド2,321人、日本846人、韓国423人、中国7人の順である。日本と韓国及び中国は、欧米と比較すれば1桁小さい値であることが特徴である。

 人口10万人あたりの死者数では、最大値から順に、米国187人、スペイン176人、フランス173人、英国193人、イタリア212人人、ドイツ110人、カナダ71人、インド31人、日本12人、韓国4人、中国0.32人である。日本は9番目となり、日本、韓国、中国は欧米諸国とは桁数が違う。

 以上の事から、日本は欧米諸国と比較すれば、感染者数、死者数が低く抑えられてきた。同じアジア地域であり、早くから感染症対策をおこなってきた韓国と同様に、いずれの値も低い。中国は感染発生国であるが、感染対策も外出禁止を徹底した結果、現時点では収束をみている。

 従って、日本は、欧米の各国と比較すれば、決して無策ではなかったとみられる。それは日本政府・全国自治体・医療従事者及び国民が感染症対策に努めてきた結果だとみてよいだろう。

 メディアは突出した行動しか報道しないが、メディアが扱わない静かな絶対多数の日本人、すなわちサイレントマジョリティ(静かなる絶対多数)が、店の経営や生き残る道に知恵をしぼり、出歩きたい外出も回数を減らし、自宅に籠もって息をひそめ、東京オリンピックを無観客でおこなう決断に意義をとなえず、感染が通り過ぎるのを忍耐強く耐えてきた。これまでは、そうしたことがいえそうだ。だか明日以降のことはわからない。だからこそワクチン接種を急ぐべきだが、そのワクチンは世界各国で取り合いになっているのだろう。

 

2.日本の感染状況とワクチン接種回数の関係性について

 図2は、1日の感染者数推移とワクチン接種回数累積値の推移をみた2軸グラフである。青線が感染者数であり、これまでの感染拡大以上に高い値を示しており、8月下旬に大きく感染者数が増加しており、今はこれまでに経験したことがない感染拡大や医療崩壊の状況下にある。

 オレンジの線がこれまでのワクチン接種回数累積値である。5月27日以降は、1日あたり一定の接種回数で増加し推移している。尚国が発表しているデータは、8月6,7,8,13,14,20,21,23,25,27,28日はデータを発表していない。きわめて曖昧な態度だ。というのもデータが存在しない事と、0値とは統計上の意味が異なる。ここではデータがないので当該日は削除した。

図2. 1日単位の感染者数とワクチン接種回数の推移

出典:厚生労働省:新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について、20201月〜6月4日、https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00254.html

 Oxford Univ.Our World in Data、https://ourworldindata.org/covid-vaccinations

 

 図3は、この二つの指標の関係性をみるために相関係数を算出したものである。当然負の相関を示すことが感染収束に向けた傾向であるが、8月は正の相関であり収束傾向どころか拡大傾向である。ただし7月よりは値が小さいというのが微かな希望だろう。ようやく灯りが一つだけともった感じ、一つだから状況によっては消えるかもしれない。

 従ってこの図を見る限りでは、緊急事態宣言は、予定の9月12日に解除できないと私は判断している。多分2週間ほど延長されるか、9月末まで続くのだろう。悪ければ正の値が高くなることだってありえる。やはり相関がマイナス値にならないと収束に向かう傾向だとは言えない。

図3. 月単位の感染者数とワクチン接種回数累積値の相関係数

 

3.日本における社会的免疫の獲得時期について

 8月31日時点でのワクチン接種回数は、1億3090万回である。2回接種に換算すれば1/2の6,545万人となる。このデータは1回接種者数も含んでいるから、NHKの最新データでみると2回接種者数は4,979万人と発表されている。まだ過半にも及ばない状況である。

 3月からワクチン接種が開始され、5月17日以降接種速度が加速し以後一定のペースで接種が進められている。回帰式は7月時と変わらない。5月までの接種速度が遅い時期が繁栄されているので回帰直線は、現在の接種速度の直線と比較すれば緩やな傾斜である。なぜこうしているかだが、いつまでも現在の接種速度が維持されるとは限らず、米国の例のように60%を越えると接種速度が落ちると推測しているからだ。

 社会的免疫獲得時期を図4から読み取れば、現在の接種速度であれば国民60%の接種完了が9月17日頃、だが回帰直線では11月25日、70%は2022年1月10日頃、80%は2月17日頃、90%は3月30日となる。ただし12歳以下をどうするのかという課題もあり、現時点では70〜80%止まりではなかろうか。

図4.現時点での感染収束時期の予測結果

 

4.まとめ

 ワクチン接種後に発熱したり倦怠感があったりする後遺症が出る。それは体内に抗体を作ろうとしている作用であり健全な事だ。そして接種後に症状がなかったという人もいる。つまりワクチン効果がないとする場合である。ファイザーワクチンの発症予防効果は95%、そして5%の人には効果がない。100人に5人はワクチンが効かないというわけだ。

 またワクチン効果が持続する期間が、今後問題になる。米国では、2回目接種後8ヶ月後の3回接種の準備をしているだろう。というのも抗体が40%以下になるとワクチン効果が薄くなる特性がある。ワクチン接種は永続的効果があるわけではなく、8ヶ月後にブースター接種が必要だとする米国の見解もあり、我が国でもブースター用ワクチンをオーダーしている事だろう。

 そうしたワクチンの特性を踏まえ抗体がどの程度の量があるかの検査が市中の特定のクリニックでもできる。それが、ワクチン接種後の抗体測定検査(lgGを含む)であり、5,000円程度で検査してくれる。というのが私が聞いた話である。

 今後どうなるかの予測は、今年前半からのデータを日ごとの時系列で1日の感染者数とワクチン接種者数累積値の相関をとれば、すくなくとも一ヶ月先の動向はわかるし、データ構造は単純だから高校生でも算出できる。私がこんなことを始めたのも沖縄へダイビングにゆく機会を探るためだったが、政府CIOのポータルサイトをみても沖縄県は最新値しかない。過去1日毎の三ヶ月分位のデータがほしいのだが・・・。

 

京都市

SONYα6000、Leitz Elmarit28mm/f2.8

ISO100,露出補正-0.3,f/8,1/800

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ドローイング498. 小説:小樽の翆426. ニューモデル

2021年09月02日 | Sensual novel

 

 いま仕事が終わったあと仲間達と、電気自動車の試作品をつくっているんだって。そういって優子さんがスマホで、一太郎君のク・ル・マをみせてくれた。

「ニューモデルだ!。随分と格好がいい!、前より進化したじゃん!!」

優子「そうなのかしら、私クルマのデザインなんか全然わかんないのよ。それでぇー最近、彼はこれに没頭しているわけ。ボディはFRPだって。なにそれ!?、の世界よ。何でもガラス繊維を何枚も貼り合わせて加工するんだって。ボディはガラスなのといったら、首を振ってものすごく堅いプラスチックだって。私もうすぐ生まれそうだというのに、彼は、今これよ!」

「あら、電気自動車なのに排気口がバッチリあるよ、何これ?」

優子「ああっ、それ室内の空気の排気をするんだって」

「ふぅーーん、でっ、走るの?」

優子「一応充電すれば、動くらしいの。バッテリーの置き場がないといって嘆いていたわ。なんでも車体の半分ぐらいはバッテリーなんだって。だからもう子供ができる事なんかすっかり忘れて、こっちに夢中なの・・・」

「まあ、エンジニアなんて、そんなものさ。子供ができたらできたで、不思議な顔をして育てると思うけどなぁー」

優子「そうであって欲しいけどねぇー。私も美容師の仕事があるから実は、どこかで夢中になるものがあってよかったって思っているの。うぅーーん・・・」

そういって優子さんは、アチキの手を握って座り込んでしまった。

つわりだ・・・・。

「オッ!、生まれるか!!」

優子「ま・だ・よぉーー・・・、ウウッ、動いている、一寸ジッとしてれば治るから、手を握ってて!」

そんなわけで、類の時と同様に、また亭主の代理をさせられてしまった。

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ドローイング497. 小説:小樽の翆425. 大人の事情

2021年09月01日 | Sensual novel

 

 花園の通りを歩いていたら、ホブヘアーでヘアバンドをして、いかにも主婦らしい妊婦が手を振ってやってくる。

 目下妊婦の知り合いはいないけど。近づいたらツカモッチャン家の一太郎君の奥さんの優子さんだった。そうか彼の結婚式以来だったし、もう妊娠していたのか・・・。

「それにしても随分とイメージチェンジだな」

優子「美容師だもん、そんなのお手のものよ」

「その髪型いいじゃん!」

優子「うん、男役を演じてみたい気分なんだ」

「男役!、宝塚かよ!!。それよか、立派なお腹じゃん」

優子「もうじき、生まれるの!」

「美人に子供ができて、おばさんになるのかぁー」

優子「それは失礼よねぇー、ヒロヒト君!!」

そういってお腹をさすっている

「ヒロヒト君というと男の子と決まってるんだ」

優子「エコーでバッチリおちんちんが映っていたから。あれねぇー、大きいのよ(*^▽^*)」

「ハアーーっ」

優子「アチキって私の友達を知ってるんだ?」

「またまた、はぁーっ、だよね」

優子「だって私の友達が出産後の写真をみせてくれたのよ。そしたらアチキが父親みたいな顔をしてうつっていたよ。アチキの子供かしら?」

「ああっ、マタニティフォトを撮っている美希姉ちゃんに誘われてお供したんだよ。類さんにあったのは初めてだよ。あっ、そうか未婚の母だからねぇーっ」

優子「そっかあ、美希さんというと亭主の兄弟じゃん」

そういって優子さんは安堵した顔をしていた。

だって優子さんと類とは高校生以来のレズのお友達で、そのことは二人だけの秘密だし、アチキは類の子供の父親が、友達のベーヤンだということを知っているし、そうした大人の事情はあるけど、そこには深入りせずにすれ違ってゆく。まあわかったって、なんだあで済んでしまう事だけど。

「でっ、一太郎君は、元気?」

優子「それが今・ク・ル・マ!!」

・・・

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