バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

今朝も出た出た“いじけるジャイアン”

2011年07月15日 23時41分11秒 | バス運転士
朝の通勤通学ラッシュ… 某住宅地からは、バスが2~3分間隔で出ている時間帯である。私のバスの発車時刻1分前にやって来た男性は、空席がたくさんあるのにバス停で立ち止まったまま乗らず… 次のバスに乗るようだった。それこそ“お気に入り”の席を狙っているのだろうか…

さて、発車時刻になったところで一人のオバサンが駆け込み乗車して、ICカードを「ピッ」とはいかずに「ピーッ!」と… 残高不足であった。私が「すいませぇ~ん」と声を掛けても立ち止まらず、「お金が足りないんですけどぉ~」と声を掛けたら戻って来た。

私が「どうされますか?」と尋ねても耳に入っていない様子で、一生懸命“小銭入れ”を覗き込んでチャリチャリやっていた。「小銭を出すということは、不足分を現金で払うつもりなのだろう」と思った私は「もう一度カードを載せてもらえますか?」と言って、とりあえずカードの残金を引いておいた。

しばらくして、オバサンが私に「これで…」と言いながら“2枚の五百円玉”を差し出したのである。私は一瞬ナニガナンダカ…??? つまり、カードに千円を入金したいということだったのだが… まさか小銭で“入金攻撃”されるとは思わなかった。

それから両替、入金、入力、精算… 気が付けば、発車時刻を1分30秒も過ぎていた。バスが2~3分間隔で出ている時間帯に… しかし、バス運転士奥義の一つ“いじけるジャイアン”を習得した私は慌てず怒らずゆっくりと発車した。当然のことながら、すぐに次発のバスに追い付かれてしまったけれど… 気にしない気にしない… 知ぃ~らんぽ!