ある時、急にバスが異音を発した… と言っても「これはマズイ!」と思えるような音ではなく、「まぁ、古くなればあちこちと…」と思えるような音だった。とはいえ少々の不安がつきまとう… そこへ、一組の家族連れが乗ってきて、父子が助手席に座った。
バスが発車すると同時に再び異音が… すると、助手席の子供が「キャハハハ… 羊が鳴いてる!」と叫んだのである。お父さんは「えっ!? 何???」と気付いておらず… 子供が「ホラ、羊が鳴いてるじゃん! キャハハハ…」と笑っていた。お父さんもようやく異音に気付き「あぁ、ホントだ」と…
さすがに「メェ~~~!」とは聞こえなかったが、「ブミィ~~~!」というか「キュイ~~~ン!」というか… 文字では表せない妙な音だった。それが、なぜかその子のツボに嵌ってしまったらしく、ずぅ~っと笑い続けていたのである。幸い、その家族が降りてしばらくすると、異音は聞こえなくなった…
果たして、あれは「暑いなぁ~」というバスの悲鳴だったのか… それとも、バスの“接客サービス”だったのか!? 運転士はボケでも、バスは偉い! ハハハ…(でも、近い将来には人工知能を持ったバスが走っているかもね)