バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

予想外の女性たち

2014年05月03日 21時44分34秒 | バス運転士

夕方の某港発… 数名の乗車があった後、まだ乗り場には2人の女性(お婆さんとおばさん… 母子か?)が立っていた。そして、若い方の女性が「このバスは××駅へ行きますか?」と言ったので、私は「いえ、行きません…」と答えた。

すると、2人の女性はバス停の時刻表を見ながら話し合っていたのだが… 「今は、※時※分だね」「このバスが※分の地下… 地下… あぁ、地下鉄○○駅行きでしょ」という会話が聞こえてきてしまったのである。いや、地下鉄を“地下”で切って読む人を初めて見たなぁ~! バスで地下へ… 楽しそう! やってみたい!

さて、バスは順調に進み、あるバス停に到着… そこには、携帯で電話中の若い女性が立っていた。私は「この年頃… この風貌… バスに乗る前に電話を切ってくれるだろうか?」と思いながら前扉を開けた。

すると、その女性はすぐに電話を切ってバスに乗り、運賃箱の前に立ったのだが… 一瞬の沈黙の後、「やっぱりいいです」と言ってバスから降りて行った… な、な、なんで!? その左手には携帯、右手にはスーパーのレジ袋… 加えて、とてもラフな格好…

きっと、バス停1区間か2区間の距離にあるスーパーまで徒歩で出掛けて… その帰りに電話をしながら歩いていたら… 通勤か通学の癖が出て、ついついバス停で立ち止まってしまい… そのまま電話を続けていたに違いない。

そして、電話を切ってバスに乗ったところで我に返り、今は定期券を持っていないことを思い出したのだろう。ん? 運転士の顔を見て、身の危険を感じて逃げたんじゃないかって!? おいおい、ワシは冬眠から覚めたクマかよ!