バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

今回のモニター印象点

2018年06月25日 20時09分25秒 | バス運転士
今回のモニター採点シート(100点満点)は2枚、毎度のことながら「あれを言ってない」「これをやってない」とチェックされて61点と57点… 営業所で下から10人以内には入っていた。そして、私が楽しみにしている“モニター印象点(10点満点)”は… 1枚が「(私の発声が悪くて?)聞きとりにくい場合がある」「降車ブザーの後に“次とまります”と応答あり」「忘れ物ないように案内あり」と書かれていて6点であった。

もう1枚は「始発時に車外への案内なく、常駐している係員任せだった」「バス停発車時には指差も発声もなし」「降車客には忘れ物の声掛けあり」「時間調整停車時に断りあり」と書かれていて3点であった。前者が“3つの感想の内2つが好意的な内容”で6点だったのに対して、後者は“4つの感想の内2つが好意的な内容”だから5点でも良さそうなものなのだが… なぜか3点だけであった。

多分、そのモニターの中では「始発時に自分では何も言わず、すべて係員任せとは… 許せん!」という気持ちが強かったのではないか(“係員がいる”ということは、場所は某総合駅に違いない)と思われる。確かに、私は“係員がいる時は何も言わない”ことが多い。なぜならば… 係員の方が“私のバスの行き先・経由はもちろんのこと、次発なども含めて大きな声で説明されている”ので、車外だけでなく車内にも案内が行き届いており、「この場面では必要ない」と思うからである。

以前、ある運転士さんが“弊社の研修”に参加した時のことを話してくれたのだが… その時の講師が、事前に弊社のバスを乗り回っていたそうで、「あなたたちは喋り過ぎ、くどい」「バス停で止まるたびに“席を立たないように”と言う必要はない」などと言っていたそうで… 「それは俺たちじゃなくて、会社に言ってくれよ!」と思ったそうだ。そういえば… 今のトップも… 就任した頃には「バス停発車時に“よし、よし、よし!”なんて言ってたら、発車できなくなるでしょ?」と言っていたらしいのだが… その項目は、まだ残っている。ま、どうでもいいんだけどね、私ははは…


後続のバスに… 乗らない

2018年06月24日 18時53分38秒 | バス運転士
先日、【バスが5分遅れで駅に到着… 運転士が、後続のバスに乗るよう案内してドアを閉めたところ、一人の男性客がドアを叩いて乗せるよう要求… 運転士がドアを開けて乗せたところ、男性が運転士に詰め寄ったので、これに激昂した運転士が暴言を吐いた… そのバス会社は謝罪し、運転士を処分する方向】というニュースを読んだ時には、「ゲゲッ! それが世間の常識なのか!?」と驚いた。が、後日… バス会社には疑問の声、運転士には同情の声が多く寄せられていると知って一安心… とはいえ、賛否両論あるのも事実… 改めて「正解はない」と感じた私である。

弊社では、満員でバス停に到着した場合… 「どんなに満員でも必ず扉(乗車口)を開けろ」「車外スピーカーを使った案内だけで通過してはならない」「乗るか乗らないかは乗客が判断することだ」と、何年か前に言われた。その後、訂正された記憶がないので、多分、そのままだと思う。(昔、「バス停で待っていたら、バスが扉も開けずに行ってしまった」という苦情があったので、“苦情を減らすため”に決められたルール… と記憶している)

超満員で扉の開閉をするなんて… 扉挟撃の危険性が高いので、できればやりたくないのだが… 仕方がないので「扉を開けますので、ご注意ください」と案内してから前扉を開けている。扉が開けば、乗ろうとするのも当然で… 扉が閉まらなくなるまで乗り込まれる。その後、バス停で並んでいる人に諦めてもらって、車内の人には詰めてもらって、何とか… と思ったら、後から来た人間に乗り込まれ… そのまま5分くらい止まっていたこともある。

そこで感情的になって「乗るな!」「詰めろ!」と怒鳴ると「そんな言い方はない」と批判されるので、私は自分が激昂しないように… そこまでの“努力(定時運行)”を忘れて、「はい、はい。好きにすれば?」「もう、どうでもいいや!」と思うようにしている。本当は違うのだが… そうでもしないとやってられないのだ。だから、そんな時の私の「詰めて下さい」という言葉には気持ちが入っておらず… 「このまま一時間くらい止まっていたら面白いのになぁ~」などと考えながら、平常心を保っているのである。

そのバス停には一時間に一本しかバスが来ないとか、他系統バスも走っていないとか… そんな状況であれば「無理してでも乗せてあげたい」と思うけれど、同じ行き先のバスが2~3分も待てば来るのに(時には、すぐ後ろに来ているのに!)無理して乗り込まれると… ホント、もう少しで「この××がぁ~! ※※のせいで発車できんがやぁ~!」と怒鳴りそうに… ならないため、今日も必要以上に“ヤル気”を出さないように心掛けながら走っている私であった…


バス停通過後の降車ブザー

2018年06月23日 21時25分28秒 | バス運転士
昨日の“あれ”の直後… 次の(終点JR某駅の一つ手前の)バス停をじっくり見ながら「◎◎停、通過します」と言い、バス停表示送りボタンを押しながらゆっくり通過したところ… ピンポ~ンと降車ブザーが鳴り、一人の男が席を立ったので、私は「ここですか?」と確認… すると、男が「はい」と答えたので、私はグイッとハンドルを切ってバスを左へ寄せて中扉を開けたのだった… 通過距離、7~8m。

昨日の夜、午前中に“あのジジイ”が降りたバス停をしっかりと見ながら「※※停、通過します」と言い、バス停表示送りボタンを押しながら、ゆっくりと停車中のタクシーを避けて右の車線へ出た… その時、「あっ」という女の声と共にピンポ~ンと降車ブザーが鳴り、「駄目ですか?」と言いながら立ち上がったので、私はグイッとハンドルを切ってバスを左へ寄せて中扉を開けたのだった… 通過距離、約15m。

今日の昼前、☆☆駅へ向かっている途中… あるバス停で一人が乗車、扉を閉めて発車… その先の交差点を右折するため、ガラ空きの右折レーンへ進入しようと思ったのだが、直進車列が右折レーンの直前まで伸びていたので、そこで諦めて停止したところ… ピンポ~ンと降車ブザーが鳴り、席を立って前へ歩いてきた女が「すいません、押すの忘れちゃって…」と言ったので、私はグイッとハンドルを切ってバスを左へ寄せて前扉を開けたのだった… 通過距離、約50m。

こんなことをしていたら、どんどんエスカレートして… 通過距離が100m、200m、400m… ん? もう次のバス停に着いちゃうなぁ~ ハハハ…(オマエが高速バスの運転士じゃなくて良かったよ。バス停を5kmも10kmも通過したところで乗客を降ろしたりして… 今頃は「松井、半端ないって~ 通過距離が半端ないって~」と言われていたかもしれないもんなぁ~ ハハハ…)

バカ運転士と呼ばれて…

2018年06月22日 22時59分12秒 | バス運転士
午前9時過ぎに某所を出発… JR某駅へ向かって順調に運行… 午前10時ちょっと前、五叉路の手前にあるバス停で降車客扱いをしてから発車したところ、あと一歩… 否、二歩遅く、ガッツリと赤信号に引っ掛かってしまった。しばらくして、助手席から「おっせぇなぁ~」という男性の声が聞こえたので、「ん? 遅い? 何が? 今の発進!?」と思っていたら… その後、大声で怒鳴り始めたのである。

どうやら、運行支援システムの「斜め右です、斜め右です」という音声がうるさいと言っているようだったけれど、私は「あぁ、さっきのは… “おっせぇなぁ~”じゃなくて“うっせぇなぁ~”だったのか! ま、何を言っているにせよ、“松井!”とか“運転士!”とか呼ばれていないから独り言かも… それでも、“まともな苦情”だったら返事をしなきゃいけないけど… そうじゃないからなぁ~」と思って好きなだけ言わせておくことにした。

信号が青に変わって発進… 相変わらず助手席からは“決して若くはないと思われる男性の怒鳴り声”が聞こえていた。私は、独り言に返事をするつもりはなかったし、そもそも運転中だったので、シッカリとは聞いていなかったのだが… 「そんなの一回で分かるだろ!」「気の利いた運転士は一回で切るぞ!」「乗客には全く必要ない情報だ!」という言葉くらいは耳に残った。

終点の二つ手前で、多くのお年寄りが降車… 助手席の男性が、まだギャーギャー吠えていたので、そこで初めて私は助手席の方を見て「(音声を)切って(道を)間違えたとして、誰も責任を取ってくれないでしょ?」と言った。すると、そのジジイは「そんなもん一回で分からんのか! こんなバカな運転士は辞めさせんといかん!」と怒鳴りながら中扉から降りて行った。

すぐに私は車外スピーカーに切り替えて「それじゃあ営業所へ電話して下さい!」と呼び掛けた。すると、ジジイが「あぁ、投書してやる!」と叫んだので、私は「はい、お願いします!」と言ってから扉を閉めて発車した(会話の一つ一つは正確ではないかもしれないけれど、“バカ”発言は確実にあった)。そして、終点では10人くらいが降りたのだが、いつもより多くの人(いつも2~3人、今朝は6~7人!?)から「ありがとう」と言われて… ちょっと得した気分であった。ハハハ…

予想外の言葉に私は…

2018年06月21日 22時00分02秒 | バス運転士
私は、歩道に高さがなくてバスの床面との段差が大きい場合とか、乗客が大きなキャリーケースや買い物カートを持っている時などに、ニーリングという機能を使ってバスの床面を下げているのだが… 歩道とバスの床面に大きな差がなかったり、乗客が大きな荷物をもっていなかったりした場合は、特に何もしていない。

午後1時頃、そんな感じでバスを走らせていたのだが… あるバス停で乗降客扱いをする時にニーリングを使ったところ… 車内から「最近、バス停で扉を開けた時、バスを低くしてくれるんだよ」というお婆さんの声が聞こえてきたのである。「ゲゲッ… そんなこと言われたら… やらない訳にいかないじゃん!」と思った私は、その便に限り、終点まで全てのバス停でニーリングを使ったのだった…

夜7時過ぎ、10人ほどを乗せて終点に到着、前扉&中扉を開けたところ… 1人だけが前扉から降りて、他の人たちは中扉から… と思っていたら、綺麗なお母さんに連れられた男の子(推定4~5歳)と女の子(推定5~6歳)が通路を前へ走って来たので、「私に挨拶してくれるのかな?」と期待していたら… なぜか、お母さんがいる中扉の方へ引き返して行ってしまった。(運転士の顔が怖かったんじゃないのか? ハハハ…)

私が「さて、車内チェックをするか」と思った時、その母子3人が前扉の外を通りかかり… 男の子が「バイバイ!」と手を振ってくれたので、私も「バイバイ!」と手を振ったところ… 男の子がステップに上がって「タ~ッチ!」と言いながら手を伸ばしてきたので、私も手袋を外してタッチしたのだった… あぁ~ できればお母さんにタッチしたかったなぁ~ ハハハ…(こらこら! お母さん“に”じゃなくて、お母さん“と”だろうがぁ~)