午前5時の気温はなんとプラス1度。
つい先ほどまで強い雨音がしており、今朝はそれで目が覚めたのでした。
あたりは雪が融けてジャブジャブ、ザクザク状態です。
道路除雪も先ほどから来ておって、重機が唸り声を上げておる。
トットと道路の除雪をしないと、クルマはスリップしたり、はまったりで、どもこもならんもんねぇ、、、
ヘタすると路肩に落ちたり、ぬかるんだ雪で身動きが取れなくなる異常事態なのじゃ。
日中の最高気温もプラス3度まで上がるそうですから、まだ融ける。
我が家もデッキの除雪をしないとなりませんが、水をたっぷり吸った重い雪。
考えただけでクラクラいたします。
そんな重い雪ばかりが降る新潟県の糸魚川市で、140棟を焼く大火でござる。
195年の歴史を持つ、糸魚川有数の日本料理店「鶴来家」も焼けたそうです。
上記「鶴来家」ホームページの「歴史」を見ると、
「糸魚川の2度の大火にも延焼をまぬがれ、現在まで一度も焼けることなく家業を続けております」と書いてある。
そこがなんとも切ないですわ。
機会があれば、再開した「鶴来家」にも行ってもみたい。
「お料理のご案内」の写真を見ると、これがもう美しい料理なのです!!
これに新潟のうまい酒が合うんだろなぁ、、、
ですが、まもなく正月というこの時期ですから皆さん途方に暮れておるに違いない。
被災された皆さんに心からお見舞いを申し上げます。
それにしても、大震災に伴う火事ならわかりもするけど、強風による大火はずいぶん長いこと聞いたことがない。
「総務省消防庁によると、市街地での火災の焼損棟数としては、東日本大震災を除いて過去20年で最多」だそうです。
この20年、「大火」などというもんはなかったというのです。
ご当地のお近くでは「岩内大火」が有名だ。
昭和29年、青函連絡船の洞爺丸が遭難・沈没したことから洞爺丸台風と呼ばれる台風15号で、町の7~8割3000戸以上が焼失しておる。
この大火のおかげで、岩内出身の画家、木田金次郎の作品は大方焼失したそうだ。
岩内町にはいま、木田金次郎美術館があって数多くの作品が残されておりますけどね。
この木田金次郎が当時札幌に住んでおった有島武郎を訪ね、知己を得て画家として見出されることになる。
有島はお隣のニセコ町に地名が残っておって、有島記念館というのもあるのです。
木田との出会いのいきさつを書いた有島の小説「生まれいずる悩み」は、おぢの年代ならたいてい知っておる。
おぢも中学校のころに読んだ記憶があるから、教科書にでも載っておったか?
若い人は知らんだろなぁ、、、
また、洞爺丸台風と岩内大火は、水上勉の小説「飢餓海峡」のモデルにもなっておる。
おぢは三國連太郎さん主演の映画でしか知りませんけど、内田斗夢監督の代表作でござる。
青函連絡船の事故で発見される2人の身元不明の遺体。
これが岩内で起きた質店の強盗襲撃犯と刑事は推測し、もう一人の行方を追う。
主人公のこの強盗犯は、その後立派な経営者になって慈善団体に寄付までする慈善家になり、新聞に写真が載って、更なる事件が起きるというお話ですわ。
ついでながら、岩内町には明治の文豪として知られる夏目漱石が戸籍を移しておりました。
なぜ岩内に戸籍を移したのかは謎だそうで、そこはまことに興味深いです。
一説には「徴兵逃れ」だそうですけど、真偽は不明だ。