おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

いまは「低度情報化社会」だそうで、実に納得!!

2017年01月27日 | Weblog

 

午前7時の気温はなんと、プラス1度。

ニャンコにご飯をあげるため外に出ましたら、ポツポツ雨が降っておりました。

1月下旬の厳冬期に雨でござる。

不思議なシーズンだなぁ、、、、

さて、

山田順さんというジャーナリスト、作家・プロデューサーという方の文春オンライン記事「毎日がエイプリル・フール! “トランプ砲”と偽ニュースの幸福な関係」という記事がたいした面白かったのでご紹介いたします。

今回の米大統領選では様々な偽ニュースが流されたとして、山田さんは以下のように書いておる。

「ローマ法王がトランプを支持!」「トム・ハンクスがトランプ支援に転向した」「ヒラリー・クリントンはレズビアンで、闇のペドフィリア(小児性愛)・ネットワークの元締めだ」などである。そして、そのほとんどがトランプに有利なものだった。

私がもっとも驚いたのは、トランプ派の偽ニュースが、欧州の小国マケドニアのある小さな町で大量につくられていたということである。

この町の10代の若者たちが、広告収入欲しさに140以上の英語による偽ニュースサイトをつくり、日々、偽ニュースを発信していたのだ。

しかも、これらのサイトは、バーニー・サンダーズ派やヒラリー・クリントン派のサイトよりも、はるかに多くのPVを稼いでいたという。

もはや、なにを信じていいかわからない、毎日が「エイプリル・フール」になってしまったのだ。

…ということで、

今回アメリカで問題となった偽ニュースの多くが、実はヨーロッパのマケドニアという小さな国の小さな町に住む10代の若者たちが「広告収入欲しさに偽ニュースサイト」をつくり、日々発信していたということに、とにもかくにも驚いた。

「ヒラリー・クリントンはレズビアンで、闇のペドフィリア(小児性愛)・ネットワークの元締めだ」という偽ニュースでは、アメリカ国内のピザ店がその総本山だとして銃を持った男に襲われておる。

この偽ニュースを信じた男の仕業だったわけだけど、そもそもこのニュースが10代のあんちゃんたちが広告収入稼ぎにやっていたという事実にびっくり仰天なのですわ。

そして山田さんはこの事態を「低度情報化時代」だとして次のように書いておる。

ツイッターやフェイスブックなどのSNS世界がやってきたが、低度情報化社会は拡大の一途をたどった。

誰でも情報発信が手軽にできるというツイッターは「バカ発見器」となった。

ツイッターがバカ発見器とは、なるほどねぇ、、、

さらに、

高度情報化社会では、「集合知」-多くの人が参加していくことで、新しい価値創造が起こる-ということが言われた。しかし、参加者がバカだけだと、生まれるのは「集合愚」だ。

ネットで唯一正しいのはPV数であり、PV数がすべてだ。偽だろうと真実だろうと、PVが多ければ勝ちだ。

PVはページビュー、Webページの人気を判断しやすいのがこのページビューだそうです。

でもって、なんといっても、「参加者がバカだと、生まれるのは『集合愚』だ」にもフムフム納得いたしました。

人は難しい知的なことより、物事を単純化したバカな方に多く集まるってことですかね?

そしてこうも書いておる。

マケドニアの偽ニュースサイトを運営していた若者はNBCニュースにこう語った。

「相手が何を欲しがっているかを察知して、ただそれを与えればいいんだ。相手が水をほしがっていれば水を出すし、ワインがいいならワインを出す。単純なことだよ」

こうしてトランプに有利な偽ニュースが、単に広告収入を目当てにした10代の子どもたちによって次々繰り出され、とうとうトランプは当選しちゃったということなのか?

山田さんは最後にこう締めくくっておる。

最近、これではまずいと「ファクトチェック」(fact-check=事実確認)のサイトが林立するようになった。

グーグルもフェイスブックもファクトチェックに乗り出し、「偽ニュース通報ボタン」も導入された。

しかし、「低度情報化社会」では、真実に偽ニュースボタンを付けるユーザーのほうが多いだろうということも容易に想像できるのである。

…ってことで、いまは低度情報化社会だから、実は「真実」なのに、そこに「偽ニュース」のボタンを付けちゃうことが起きるというのだ。

跋扈する「反知性」に「ネトウヨ」の発言を見るにつけ、「低度情報化社会」の現実をしみじみ感じる朝でござる。

そういえば、我が安倍総理も国会で「云々」(うんぬん)が読めず「でんでん」と読んだそうで、口あんぐりじゃ。

未曽有を「みぞゆう」と読んだ麻生財務相とは、政治家二世ってことだけでなく、教育レベルも似たりよったりらしい。

「低度情報化社会」では、漢字がまともに読めなくても、総理も財務相も大人気なのだ。

ニッポンやアメリカだけでなく、世界のあちこちまでもが、そうとう情けない状況なのだと申しておきましょう。