午前5時半になります。
横殴りの雪で、気温はマイナス3度。
風はゴーゴーと唸り声を上げております。
きのうはザーザー雨が降り、きょうは猛吹雪、連日大荒れのニセコになっとります。
さて、
「ANAインターコンチネンタルホテル東京」について、小説家の中島京子さんは「ふつうのことをした」と高く評価しておりました。
2月20日付「日刊ゲンダイ」電子版が伝えた。
このころ、「桜を見る会」前夜祭をめぐり、ANAホテル側は以下についてすべて否定した。
「見積書や請求明細書は主催者に発行しないこと」「宛名が空欄の領収書の発行」
パーティーの代金を「参加者個人から受け取る」
どれもこれも「ございません」と否定するなど、世間常識の至極まっとうな回答をしております。
これについて中島さんは、
「それが、安倍総理の答弁を完全に否定する内容であったことから、2020年2月の日本では、勇気ある『ございません』になってしまった」と書いた。
真っ当なことを発言したANAホテルですが、
与党議員が「もうANAホテルを使うのはやめよう」「ああいう対応をされてはかなわない」と言い出した。
その後、ホテルは自民党本部を訪れ、これ以降、事実上この言葉に屈することになる。
2月19日付の毎日新聞電子版には、安倍総理の答弁とホテル側の回答がスカッと整理されております。
安倍さんは「営業の秘密に関わる」としておるけど、ホテル側はそんな事実はないと申しておった。
つまり安倍さんは「自分たちは例外だった」と申しておるわけだけど、ホテル側は毎日新聞の取材にも「例外はない」と答えたのだった。
もう一つ大事な点を毎日新聞は指摘しております。
「ホテル側がメールの文面で説明したのに対し、首相の答弁は口頭のやり取りを引用したものだ」
ホテルは文字でしっかり説明したけど、安倍さんは口頭でのやり取りなのだ。
どっちに信ぴょう性があるか、もうそこは明明白白なのだ。
だから中島さんは「こんなの、絶対おかしいでしょう。ふつうのことをふつうにやったANAホテルの姿勢を、私は絶対に支持するし、そういうホテルにお世話になりたいものだと思う」と言った。
さらに中島さんは「大新聞やテレビの報道にも問題があると思う」と言っておる。
「『ホテルと総理、どっちが真実なのか』みたいな報道は変。ホテルが嘘つく必要はゼロなんだから、ちゃんと『総理の虚偽答弁』と書いて、引導を渡すべきでしょう」と、まことにごもっともなのだ。
そして最後にこう申しております。
「ANAホテルの広報の方には、お礼を言いたい。嘘と詭弁と隠蔽と捏造ばかりがまかり通るとんでもない時代、あたりまえとまっとうを貫いたホテルの『ございません』に、胸のすく思いをした人はたくさんいたはずだから」
ニセコのおぢも、まさに胸のすく思いをしたのでした。
ではありますが、ホテル側はその後、自民党本部を訪れたそうだ。
そしてとうとう「国会での質疑に関しては、返答を差し控える」とホテルは時事通信に答えざるを得なくなったのでした。
ニッポン国、なんとも薄気味悪い国になったものだ。
ため息が出ますなぁ~