午前5時半を回ったところです。
どんより雲が垂れ込め、ただいまの気温プラス20度。
きょうは昼過ぎから晴れの予報で最高気温27度の予想だ。
ところで、
2030年ご当地は明るい話題満載ときのう書いた。
ですが、何事も光があれば影がある。
影はなんといっても地元ローカル線の廃止そしてバス転換だ。
山線と呼ばれ、かつては2連のSLがもうもうと煙を吐いて走った函館本線の長万部ー札幌間だ。
この廃止・バス転換が決まった。
北海道の鉄路は、明治13(1880)年に日本で3番目の速さにできた旧幌内鉄道に始まる。
小樽市手宮から札幌市まで開通し、石炭を運ぶため幌内まで延長された。
日本の鉄道は、新橋―横浜間が1872年に開通したのが始まり。
ですから、石炭を運ぶ目的とはいえ、北海道の鉄道建設は画期的に速い。
そんなことで、鉄道は国が築いた公共インフラだ。
当時鉄道は日本国有鉄道(国鉄)が管理運営しておった。
その国鉄を民営化したのは中曽根内閣の1987(昭和62)年のこと。
当初から赤字が予想されていたJR北海道には多額の「持参金」が渡され、切り離された。
「冬こそJR」と持てはやされた時期もあったけど、安倍政権になってからのゼロ金利政策で命綱の「持参金」の運用がままならなくなる。
そこで赤字ローカル線だらけのJR北海道は、あっちもこっちも廃線にし出した。
ですが、鉄路の難所に慰霊碑があるように、鉄道は囚人や朝鮮人、たこ労働の人々が血と汗、時には“人柱”で建設した貴重な社会インフラなのだ。
カネがないから「あっさり切り捨てる」って話か?
欧州では鉄路は国が資本投下して管理し、電車や汽車は民間会社が運営するのが一般的だ。
鉄路は国の「社会インフラ」だから、維持するのは国の役割なのだ。
ニッポンでも「国道」は国が管理し、「道道」は道が管理し、「町村道」は各町村が管理する。
鉄路は社会インフラなのだから、なんで欧州のように税金で管理しないのか?
上下分離方式して、上はいままで通りJRでも、下(鉄路)は税金で維持すればいい。
このままでは明治にスタートしたニッポンの鉄路は、この先さらにズタズタになる。
道路を維持する税金は許すけど、鉄道維持のために税金を使わないのは変だ。
北海道の鉄路は税金で保守管理しないと、ほぼ消えてなくなる。
おかげさんで地域はさらに疲弊する。
新幹線に高速道路の開通と、喜んでばかりはいられないご当地の山線の廃止・バス転換なのだった。
道路は、国と北海道、そして沿線自治体が、それ相応の負担で維持している。
鉄路も、国を中心に税金で維持すべきと思うけど、どうよそのあたり???