グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

冬の三原山・半日ツアーで見たもの

2010年01月21日 | ツアー
一昨日、半日の三原山ツアーで久しぶりに火口展望台~鏡端コースを歩きました。
ツアー中に印象に残った事を報告します。

今回まず目を引いたのは太いツララでした。

暖かい大島ではツララを見る機会はなかなかありませんが
冬の三原山にはいつもツララができている場所があります。

一昨日行ったらこんなに立派なものができていました。

何日か続いていた夜の冷え込みと、昼の暖かさの気温の変化で地中から染み出した水が
溶けたり凍ったりを繰り返し、こんなに太くなったのでしょうね。

子供達にツララを見せてあげたい親御さんは、ぜひ今のうちに三原山へお出かけください~。

鏡端では、ツルマサキの実が華やかに道沿いを飾っていました。

割れた実からのぞくオレンジ色の種は、ツヤツヤしていてとても美味しそうです。

鳥が好むのか、目立つ所の実はもうとっくに食べられて無くなってしまっていますが、ここには沢山残っていました。
人の膝から腰ぐらいの低い位置で実をつけているので、鳥は見つけにくいのかもしれませんね。

この実を見る限りツルマサキは可愛いイメージですが、じつはとてもたくましい植物です。
横に広がる空間が確保できる場所では地を這うように広がっていきますが、↓

高い木が太陽の光を奪うような場所では、その木に巻き付き光を求めて這い上ります。

最初はただ巻き付くだけですが、やがて気根という根っこを茎から出して、体をしっかり固定します。

その臨機応変ぶりには本当に感心させられます。

時々こんな風に巻きついているちょっと恐ろしい姿を見ることも…。

「絶対離れないわよ~。」なんて声が聞こえてきませんか?(笑)

さてさて、ポカポカと温かい天気の中で山歩きを楽しみ、山頂口まで帰ってきた時のこと…
「あ!鳥が死んでいる!」というお客様の声が聞こえました。

そして、そこにはツグミぐらいの大きさの鳥の姿が…。
「どこにも怪我はないみたいだし…変死??鳥の下に散らばっている黄色いものは何か死因に関係があるのでは…?」

遠い昔の推理小説好きの血が騒ぎ出し、いろいろな空想が頭をよぎりました(笑)。

帰ってから早速鳥担当スタッフに写真を送り聞いたところ、

「たぶんガラスにぶつかったのだと思いますよ。鳥はよくガラスに激突して脳挫傷を起こすのです。
近くのガラスを良く見たら、ぶつかった跡があったはずですよ。…黄色のものは、はがれたペンキでは?(^-^)」
と私の妄想を笑われてしまいました。

鳥の正体はシロハラだそうです。
1月9日の願法のブログに登場している鳥ですが、こんなにお腹が白かったのですね。(だからシロハラか~納得。)

シロハラは鏡に映った青空を見たのでしょうか?

常に猛禽に襲われる危険の中で暮らしているというのに、青空に向かって飛ぶことの中にまでこんな危険が潜んでいるなんて…
鳥の世界も本当に大変ですね。

とりあえず土の上に移動しましたが、今度土に埋めに行こうかしら…。

(カナ)
コメント (4)
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