グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

毛むくじゃらの若葉達

2010年03月25日 | 植物
昨日、今日と、冬に戻ったかのような冷たい雨が続いています。
一昨日まで、木々の若葉を見ながら春を感じていたのに…。

そう、若葉です!
実は私の、この時期の山歩きの楽しみの一つは、毛むくじゃらの若葉に出会う事なのです。

大島では春になると沢山の“毛むくじゃら”が現れます。(何のこっちゃ?)
たとえばこれ。

アスカイノデという大島に多いシダの若葉です。

生え始めの頃は茶色い鱗片のついた丸まった姿ですが、
今はちょうど白い毛の生えた若葉をグングン伸ばしていて、
薄暗い林道の中で、とても目立っています。

まるで大きな白い犬の尻尾みたい(?)で、
群生していると思わず車を止めて写真を撮りたくなるほどです。(私だけ?笑)

でも何といってもこの時期の、私が一番好きな毛むくじゃらはこちら。

島の子供たちが「ウサギの耳」と呼んでいると言われる、シロダモの若葉です。

シロダモは島のいたる所で見かける木ですが、この時期の金色から銀色に輝く若葉は、
もしかしたら桜にも負けないのではないかと思う美しさです。

ビッシリと密集した毛はまるで“ぬいぐるみ”のような手触りで、
初めてこの感触を味わった方はとても驚くようです。

もしも全体像を見ないで、いきなり虫眼鏡を覗いたら、
これが“葉っぱ”だとわかる方は少ないのではないでしょうか?

葉に生える毛は、まだ弱い若葉を乾燥や寒さや紫外線や虫の食害などから
守る役目があると言われています。
要は若葉のセーターのような役目をするそうです。

2日も続いた冷たい雨の中で、セーターは役に立っているのでしょうか?
気になったので一昨日被写体になってもらった葉っぱを見に行ってきました。

「お!すっご~い!!」
きちんと水をはじいています!まるで羽毛みたいですね!!

このシロダモの美しい若葉が山に溢れると、本格的な春が始まったことを実感します。
今しか味わえないフワフワの手触り(葉が成長すると毛は抜けてしまいます)。
今年も目いっぱい“手触りの春”を楽しみたいと思います。

あ、ところで本格的な春といえば、一昨日桜株に花が沢山ついていました。

桜株の開花を楽しみにしている島民の方、今年は早めに見に行った方が良いかもしれませんよ~。

(カナ)


コメント
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