グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

クロジ

2010年12月18日 | 
と言っても黒字ではありません。
黒鵐 と書きます。
(字は違うけど、なんとかあやかりたい・・・笑)

その名の通りオスの羽色が黒い小鳥です。
黒と言ってもなんて言うの?
墨色というか燻し銀というか、カラスの黒さとはまた違ったとても美しい色です。

本州中部以北や北海道で繁殖していて伊豆大島には冬になるとやってきます。
私にとっても代表的な冬鳥のひとつで大好きな鳥です。
世界的に見ると日本周辺の狭い範囲に生息している、セグロセキレイと同じく欧米のバーダー憧れの鳥だそうです。

数年前の冬、木漏れ日の中初めてこの鳥を見たときの感動は忘れられません。
4~5羽の小さな群がマテバシイの林床で「チンッ、チンッ」と金属的な声で鳴きながら食べ物を探していました。
オスのそのなんとも言えない黒さにシビレました。
こんなに渋くて可愛い小鳥がいるなんて!

このブログが始まった最初の冬にご紹介したい鳥だったのですが、なかなかチャンスに恵まれませんでした。
と言うのもこのクロジさん、いつも深い藪や林の中にいて滅多に姿を見ることができないのです。

今日はもうここではあと数年は姿を見ることができないと思っていた場所で出会うことができました。
ここは2年前に小道を覆う木々を伐採して明るくなった場所です。
木を伐る前は頻繁にクロジが地面に降りてエサを探す様子が観察できました。
しかし木を伐ってからはクロジには明るすぎたのでしょう、まったく姿を見せなくなってしまっていたのです。

この場所でクロジを見ることができるなんて、実にうれしい出来事でした。
14:00過ぎのことです。



笹薮から出てきました。

黒いなぁ~。




後姿はこんな。






何かの実を食べています。

お腹のカーブがたまらん!




陽が当たるとこんなに綺麗です!





一緒にいたシロハラ。
奥はクロジ。

このシロハラ、クロジが気に入らないのか結構意地悪していました。





若いオスだと思います。

今回はメスの写真が撮れませんでした・・・(泣)





これも若オスかな~?

成鳥オスとは黒さ加減が微妙に違います。





小鳥のこのポーズ!!
「むん!」って感じがいいですね~。




写真では1羽づつしか写っていませんが全部で3~4羽の群でした。
また見にいって今度はメスも撮影したいです。



冬の間中大島に滞在しているクロジ。
姿をチラリと見るだけでもシアワセな気分になります。
ただ残念なことはそのさえずりを大島では聴くことができないのです。
いつの日か繁殖地に赴いてそのさえずりを聴いてみたいです。







本日のオマケ。



朝の海岸で、強い西風に乗るミサゴ。
飛び去る前に目線をくれました。
ありがとう!!(笑)






今日出会った鳥たち(声のみを含む)
ウミウ、コアホウドリ、オオセグロカモメ、ウミネコ、クロサギ、イソシギ、キアシシギ、ミサゴ、トビ、ノスリ、オオタカ、ハヤブサ、チョウゲンボウ、コジュケイ、キジバト、ハクセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、ルリビタキ、イソヒヨドリ、トラツグミ、シロハラ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、ホオジロ、アオジ、クロジ、カワラヒワ、マヒワ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス


          がんま
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする