昨日は7時間ツアーで1組のご夫婦を案内しました。
お客様が前日に既に火口を見学済みだったのと、大島らしい南西風13mという強風が予想されたので(^_^;)
火口にはこだわらずに、三原山登山~裏砂漠北端~樹海~温泉ホテルと歩いた後、スダジイの巨木が残る森や桜株、
海岸遊歩道を歩きました。
長時間のツアーだと、時間に余裕があるのが嬉しいです。
裏砂漠の北の端から見上げる黒い山も
目前に広がる広大な景色も
のんびりその場にとどまって観賞できます(^O^)
樹海や巨木の森では、それぞれ「おお~!」と叫んでしまうような光景に出合いました(^O^)
最初の「おお~!」はコレです。
キッコウハグマというキク科植物が綿毛をつけた見事なタネを身につけて、スクッと立ち上がっている姿を見かけたのです。
例年は風車みたいな白くて可愛い花が咲くのですが、今年はついに花を見ることがありませんでした。
(どんな花かイメージできない方は1年前の日記に写真を載せてあるので、下記ページをご覧ください。)
http://blog.goo.ne.jp/gscrikuguide6/e/0faf7fb2e0d586a070b6034213ef8512
以前、森林インストラクター間のMLで、「今年はこのキッコウハグマが一向に花をつけず閉鎖花のまま終わりそうだ」
ということが話題になりました。
異常気象のせいなのか原因は断定できませんが、本土でも大島でも広い範囲にわたって同じ現象が見られたのです。
可憐な花で虫をさそい受粉を手伝ってもらう事をせずに、とりあえず効率よく自分のコピーを周辺に散らばらせて
生き残ろうとしているキッコウハグマ達。
一体何のために、こういう戦略をとるのでしょうか?
妙に堂々としたキッコウハグマの姿に「生き物って不思議だな~。」と、しげしげと見入ってしまいました。
そして2つ目の「おお~!」です。
イヌマキの木の下に、沢山の緑色の果実が落ちていました。
島の子どもたちが大好きな(大人も?)赤くて甘い部分はもうほとんど食べられたり腐ったりして残っていません。
残っていてもこんな感じ…。
そんな中で、一番乗りの芽生えを見つけたのです!
タネから伸ばした茎を地中に差し込み、重そうな果実ごと持ちあげていく…。
他の植物とはちょっと違った芽生え方ですが、何だかとても健気で可愛くありませんか?(^。^)
こういう瞬間に出会うと、すごく良いものを見つけたような嬉しい気分になるんですよね~(*^_^*)
そして3つ目の「おお!」は
「何でしょコレ?」と思うような未知の生物との遭遇でした←大げさ?(^_^;)
スダジイの枯れた木の下に、このような物体が張り付いていました。
手触りはまるでお菓子のグミで、弾力があってブヨブヨ、ベタベタしている不透明な白い物体で、
長さ4~5cm、太さ5~8mmと言ったところ…。
一体何でしょう?
何かの卵?(^_^;)
どなたか、この物体の正体がわかる方、ぜひ教えてください~。
ジオパーク認定後、なかなかカルデラ以外の環境に出かける時間が無かったのですが、
久々に森に入って「おお!?」と思うものに3つも出会って、楽しみました(^O^)
何よりも森の中で空を見上げた時、スダジイの枝や葉の隙間から空の色が透けて見えるのが最高です。
森も良いな~(*^_^*)
ところで日付は変わって今日のことですが…。
ジオパーク認定を目指す箱根から来島された視察の方々を、いくつかのジオサイトに案内しました。
昨日の強風がウソのような青空のもと、地元のために休日返上で下見にいらした皆さんです。
三原神社に認定祈願(^。^)
“箱根ジオパーク”では小田原市、箱根町、真鶴町、湯河原町の1市3町が一緒になって
複雑な噴火の歴史を持つ広大な地域の地質資産を生かしての地域活性化を目指されています。
日本の各地で、地元の地質、自然資産を活かした取り組みが活発になっています。
その中で、人口8600人強の伊豆大島は、どんなジオパークを作っていけるのでしょう?
小さくても個性がイキイキ、キラキラ輝くような、素敵なジオパークを作っていけたらいいな~と、そんな事を思った1日でした(^。^)
(カナ)