さまざまな花が大島を彩り始めた今日この頃…。
海のそばのちょっとした空き地に、黄色の美しい花を見かけることがあります。
キケマンです。

ひっそりと小さな花をつける野草が多い中で、なかなか
存在感のある目立つ花を咲かせます。
この花のタネは、アリの好物のエライオソームという物質を周りにつけていて、
アリに運ばれることで分布を広げるといわれています。
2年前、タネを観察していて「おお!これがエライオソームか!」と
思ったことがあり、今年はもっとよく見てみようと計画していました。
…で、先日、海のそばの藪へ行ってきました。
キケマンは今年も見事に咲いていました。

お目当てのタネもできています。

上のほうのサヤを割ってみると…

白いタネに小さな白い塊がついています。
これがエライオソームでしょうか?
下のほうの、よく膨らんだサヤを割ってみました。

黒いタネにの周りの白い物は、白いタネについていた時より大きくなっています。
エライオソームはタネの成熟とともに成長するのでしょうか?
調べた限りでは、この物質は脂肪とアミノ酸と糖でできているようです。
…ということは、ピーナッツなみにおいしいのでは?
俄然味見したくなって来ました。(笑)
実はキケマンは全草毒…と言われているのですが、
「でもタネはケシ粒サイズだし、こんな少しなら平気だよね…」と
自分に言い聞かせて一粒舌の上に乗せてみました。
結果は?
あまりに量が少なすぎて、何の味もしませんでした~。(笑)
さて、このエライオソーム、本当にアリが好むのでしょうか?
早速サヤからタネを取り出して、地上にまいてみました。
2~3分ぐらいで最初のアリがやってきました。
なにやら偵察中。

そのうち、周辺のタネにもアリが集まってきました。
「ウメー」「こりゃいいわ」…という声が聞こえそうな、ちょっと興奮気味のアリたち。
それぞれが触覚でタネを抱えて運び去り、エライオソームつきのタネは完売となったのでした。

(画像見づらくてスミマセン。アリがちっとも止まってくれないもので…笑)
働き者のアリの習性を利用して分布を広げようとするキケマンの戦略。
そして、そんな意図など気づくこともなく、ご馳走を一生懸命巣に運ぶアリたち。
私たちが気づかないだけで、私たちの周辺にはこんなふうに
無数のドラマが展開しているのですよね。
こういう小さな世界も、噴火や地震を引き起こす大きな地球も
“変化し続ける生命体”という意味では同じなのだと思う時、
その多様さや不思議さに毎回「すごいな~」とため息が出る私なのでした。
(カナ)
海のそばのちょっとした空き地に、黄色の美しい花を見かけることがあります。
キケマンです。

ひっそりと小さな花をつける野草が多い中で、なかなか
存在感のある目立つ花を咲かせます。
この花のタネは、アリの好物のエライオソームという物質を周りにつけていて、
アリに運ばれることで分布を広げるといわれています。
2年前、タネを観察していて「おお!これがエライオソームか!」と
思ったことがあり、今年はもっとよく見てみようと計画していました。
…で、先日、海のそばの藪へ行ってきました。
キケマンは今年も見事に咲いていました。

お目当てのタネもできています。

上のほうのサヤを割ってみると…

白いタネに小さな白い塊がついています。
これがエライオソームでしょうか?
下のほうの、よく膨らんだサヤを割ってみました。

黒いタネにの周りの白い物は、白いタネについていた時より大きくなっています。
エライオソームはタネの成熟とともに成長するのでしょうか?
調べた限りでは、この物質は脂肪とアミノ酸と糖でできているようです。
…ということは、ピーナッツなみにおいしいのでは?
俄然味見したくなって来ました。(笑)
実はキケマンは全草毒…と言われているのですが、
「でもタネはケシ粒サイズだし、こんな少しなら平気だよね…」と
自分に言い聞かせて一粒舌の上に乗せてみました。
結果は?
あまりに量が少なすぎて、何の味もしませんでした~。(笑)
さて、このエライオソーム、本当にアリが好むのでしょうか?
早速サヤからタネを取り出して、地上にまいてみました。
2~3分ぐらいで最初のアリがやってきました。
なにやら偵察中。

そのうち、周辺のタネにもアリが集まってきました。
「ウメー」「こりゃいいわ」…という声が聞こえそうな、ちょっと興奮気味のアリたち。
それぞれが触覚でタネを抱えて運び去り、エライオソームつきのタネは完売となったのでした。

(画像見づらくてスミマセン。アリがちっとも止まってくれないもので…笑)
働き者のアリの習性を利用して分布を広げようとするキケマンの戦略。
そして、そんな意図など気づくこともなく、ご馳走を一生懸命巣に運ぶアリたち。
私たちが気づかないだけで、私たちの周辺にはこんなふうに
無数のドラマが展開しているのですよね。
こういう小さな世界も、噴火や地震を引き起こす大きな地球も
“変化し続ける生命体”という意味では同じなのだと思う時、
その多様さや不思議さに毎回「すごいな~」とため息が出る私なのでした。
(カナ)