浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

中山間地域

2013-02-12 22:40:25 | 日記
 今日は、浜松市天竜区の職員に案内されて、旧龍山村、旧佐久間町、旧天竜市の中山間地域の10の「限界集落」を訪問した。

 高齢化率100%、一人暮らし高齢者世帯がほとんどという集落を訪れた時、そこの住人から「あと10年も経てばこの集落は消滅する」といわれた。

 そういう集落を中心に廻ったのだが、残念ながらそれらの集落の明るい未来を展望することはできなかった。

 医療や介護もそう簡単には受けられない、買い物も不便で、車がないと何も出来ないという状況。若い人はいない。かなり長い距離を走った。山林は手入れがなされず、荒れていた。たまに間伐が行われたところがあったが、伐採された木材はそのまま放置されていた。

 近くの道路から家に行くには、30分くらいの山道を登らなければならないところには、モノレールがあった。ボクはその急斜面に設置されたモノレールに乗せてもらった。

 旧佐久間町では、道路を敷設できないところにはモノレールを提供した。だからその担当課は道路課だった。補助金もたくさんでた。道路の代替であったからだ。しかし新浜松市になったら、担当課は変わったとのこと。補助率も50パーセントになった。

 しかし、空気はすがすがしく、水はおいしかった。

 中山間地域のほとんどの集落は「限界集落」といわれる。余りよいことばではない。その代わりに「生涯現役集落」とよんでいるところもあるという、そちらのことばのほうが現実にあっていると思った。なぜなら、そういう集落に生きている高齢者は、みんな頑張っていた。庭木をキレイに刈り、茶葉をつくり、野菜を作っていた。

 中山間地域に住んでいる人びとも、都市に住む人びとと同様のサービスが提供されるべきだと思った。どこに住んでいても、健康で文化的な生活ができなければならない。

 ボクらの国の憲法には、そう書いてある。

 
コメント
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