浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

日本の外務官僚のレベル

2013-06-07 21:09:42 | 日記
 以下のような内容のブログを読んで、まず驚いた。

http://worldhumanrights.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-9f3c.html

 上田人権人道大使とは何者か。調べたら上田秀明という名のようだ。それについて『東京新聞』が報道していた。さらにいろいろ調べてくれた。こういう人がいるとホントありがたい。

http://onaironaironair.wordpress.com/2013/06/06/%E4%B8%8A%E7%94%B0%E7%A7%80%E6%98%8E%E3%83%BB%E4%BA%BA%E6%A8%A9%E4%BA%BA%E9%81%93%E5%A4%A7%E4%BD%BF%E3%80%80%E3%80%8C%E3%81%A6%E3%82%81%E3%81%88%E3%80%81%E9%BB%99%E3%82%8A%E3%82%84%E3%81%8C%E3%82%8C/


 でもこういう人が、大使だからね、それも人権人道大使。外務省の質が分かろうというもの。またそういう外務省が外交やるんだから、人権や人道なんて、まったく考えていないことがまるわかり。

 もう一つ、その現場にいた人のブログ。

http://koike-sinichiro.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-99bb.html

  
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【本】田中宏『在日外国人 第三版』(岩波新書)

2013-06-07 07:43:11 | 日記
 日本政府(もちろん官僚のもつ性向でもある)の拝外主義的な政策は、日本に住む在日外国人に対する諸政策で判明する。彼ら官僚等は、在日外国人に対して常に生殺与奪の権利を保持していたいと考えている。しかしそれは簡単ではない。まず一つには、権利侵害を受ける在日外国人がだまっていないこと、さらには国際的な圧力がかかり、あまり拝外主義的であると「先進国」というプライドが傷つけられる。
 
 だから、渋々と彼ら官僚等は少しずつ、少しずつ在日外国人に対する法制を変えていく。自民党議員や官僚は、外国人が好きではないのだ。いやそれは不正確だ。アメリカ人は好きなのだ。それ以外の外国人、とくにアジア、アフリカの非白人については、どうも信頼できない人々と思い込んでいる節がある。これも、ボクの言う「日本的帝国意識」なのであろう。

 さてそうであるから、在日外国人に対する法制度は変化していく。その変化を適切に追跡し、きちんとした視点で解説してくれる本がこれだ。

 ボクは初版から読んでいて、在日外国人、とくに在日韓国・朝鮮人について書くことが多いボクには、とても重宝だ。日本が在日外国人をどのように扱ってきたか、そして現在はどうなのか、その問題点は・・・というように、在日外国人の権利擁護のために奔走されてきた著者ならではの記述がそこかしこにある。

 田中さんとは、浜松市での講演に来ていただいたり、南京事件の問題、中国朝鮮人の強制連行・強制労働の問題などで、何度もご一緒したことがあるが、人間的にもとてもよい人である。

 本書の副題は「法の壁、心の溝」である。日本には、日本人と外国人との間には人権の問題などについて「法の壁」があり、また一般社会の中では、その「法の壁」に対応して「心の溝」がある。

 人権後進国である日本の在日外国人の処遇について理解することは、日本とはどういう国家であるかを理解する鍵となる。

 ボクは、この本を是非読んで欲しいと思う。在日外国人に対する理不尽な対応が、各所に記される。人間的怒りをキミは持っているのか、それも試されるはずだ。

 内容については紹介しないが、とにかくよい本である。
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