パチンコ業界は、今も営業を続けている。パチンコには学生時代に2度ほど入ったことがあるだけである。友人がパチンコ店を経営している家庭に入り婿となり、パチンコ業界がどのようにしてカネを儲けているのかを知り、やはり賭博(パチンコも賭博だ)は胴元が儲かる仕組みになっていることを学んだ。
パチンコ店に、今日もおそらくたくさんの人が入っていることだろう。私には「密」の条件が備わっていると思うが、パチンコ店への自粛要請はあまりなされない。パチンコ業界の政治団体が自民党などの政治家にたくさん献金をしているからなのだろうと思ってしまう。
アエラの記事があった。誰もが思う疑問である。
なぜパチンコ店の行列は「放置」されるのか 政府と国会議員に聞いた
この記事中に、「時間があり余っている。他にすることがないので、暇つぶしに来た」と、パチンコ店の客へのインタビューがあるが、定年を迎えた人々、特に男性は地域のつながりがないので、家に引きこもるかパチンコに行く以外の生活しかないようなのだ。
「他にすることがない」という状況をどうするかは、高齢者が多数いる日本の大きな課題であると、前々から思っていた。
私は多くは家にいるが、家の中で忙しく動き続けている。農作業、実家の塗装、原稿書き、読書・・・・・。他方、近所の定年後の男性はずっと家にいてテレビや映画を見続けているそうだ。また毎日のように自転車でパチンコに通っている男性もいるが、その家は口論がたえない。
日本の教育は、本を読むとか、余暇の活用の仕方を考えてこなかった。点数をとるための教育、部活動で学校生活を覆ってしまい、しかしそれは考える疑問を持つ子どもをつくらないという為政者の目的であったが、その弊害が定年後の男性に端的に現れているのだ。
こういう事態になって、日本社会の病理があらわになってきている。それらにきちんと対処することが求められている。