今日静岡朝日テレビの夕方のニュースを偶然見ていたら(私はテレビを見ない)、アナウンサーが水道の「民間委託」といっていた。それは間違いだ。浜松支局の記者の不勉強がここにでている。「民営化」というのが正しい。
「民間委託」というのは、委託する側が所有権はもちろん運営権も持っていて、一部の仕事を民間企業に任せることをいう。委託する側がカネを払って一部の仕事を任せるのである。しかし浜松市がやるコンセッション方式というのは、運営権を「売却」するのである。浜松市は運営をすべて任せる、料金徴集なども運営権を持つ会社が行うのだ。運営を誰が行うのかが重要であって、「民間委託」は市であり、コンセッション方式は民間企業が行う。コンセッション方式は、すなわち「民営化」なのだ。
浜松市は、下水道事業の運営権(2018年度から20年間)を、フランスのヴェオリア、JFEエンジニアリング、オリックス、東急建設、須山建設グループが設立した浜松ウォーターシンフォニー株式会社に25億円で売却したのである。
オリックスという会社は、規制を緩和(撤廃)すると、必ず入りこむ企業である。関西空港もオリックスとフランス系企業が一緒になって、コンセッション方式で運営している。
これに関して、次のような情報がある。
関西空港の台風被害対応で“文書”流出 運営会社日仏幹部が口ゲンカし、機能不全 旅客が孤立
運営権を買った企業は、浜松ウォーターシンフォニー株式会社も複数の会社の集合体である。災害など危機的な状態が発生したとき、はたして円滑に運営できるか疑問である。