「ブルータスで先取り!狩野永徳展」 BRUTUS 9/15号

「BRUTUS (ブルータス) 2007年9/15号」

表紙からして秋の永徳展とタイアップしています。「檜図屏風」のアップで電車の吊り広告も目立っていたブルータスの最新号を買ってきました。



「国宝って何?」というタイトルが示すように、内容は決して狩野永徳の特集ではありませんが、巻頭20ページ、カラー図版のオンパレードからして彼が強くクローズアップされていることは間違いありません。編集部による地の文が、例えば「永徳参上、夜露死苦!」などやたらにキッチュなのが感心できませんが、「四季花鳥図」の特大パノラマ図版など、ブルータスならではの魅せる仕掛けは健在でした。また先日、新発見で話題となった「洛外名所遊楽図屏風」の図版は資料としても重宝するのではないでしょうか。ともかく、京博の永徳展への期待がいやがうえにも高まるような内容です。ここは素直にのせられておくことにしました。



特集はその他の国宝作品、例えば光琳や宗達などの絵師から仏像、または絵巻などの紹介と続いていますが、特に興味深かったのは「国宝を支える仕事。」という、国宝を修復、運搬、そして売買(国宝を売買出来ることは知りませんでした。)することに携わる方々の記事です。ただたんに国宝はいつも美術館に鎮座しているわけではない、何やらそれをとりまく人々の息遣いを見るような気がしました。



 

ところで秋の永徳展についてですが、先日チラシが「表・檜図屏風、裏・余白」の暫定的なものから、「表・唐獅子図屏風、裏・各出品図版」の本格的なそれへとリニューアルしています。懸案だった唐獅子図も晴れて京へ出立することになったようです。これで史上初という言葉に偽りはなくなりました。

*関連リンク
「特別展覧会 狩野永徳」(場所 - 京都国立博物館/会期 - 10/16~11/18)
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