「Oコレクションによる空想美術館 - 第3室『幻想のHOTEL』」 ワンダーサイト本郷

トーキョーワンダーサイト本郷文京区本郷2-4-16
「Oコレクションによる空想美術館 - 第3室『幻想のHOTEL magical』」
5/2-6/1



定点観測中のワンダーサイトの「Oコレクション展」です。今回は展示室(1階)を近未来の架空のホテルに見立て、内田耕造、栗山斉、COBRAの計3名のコラボが展開されています。

 

『宿泊客』を迎えてくれる、妖し気な蛍光管の『生け花』からして興味深いものがありますが、ともかく室内でも圧倒的なのは、その蛍光管を操ってオブジェをつくる栗山斉の「control-release」(2008)です。コードをごちゃごちゃに巻き付け、何ら全体としての形も為していない数十本の蛍光管が、天井からダランと雑多に乱れてぶら下がっています。その姿は、まるで蜘蛛の巣に絡まって動けない数多くの蝶のようです。付いては消える蛍光灯の不安定な明かりが、何やら生気を吸い取られて今に死んでいく生き物の断末魔の苦しみのようにも見えました。

2階と3階の別展示室にて同時開催中の「INDEX#4」(10名のグループ展)では、凍り付いた森林を連想させる針金を用いた作品、岡野陽子の「Player」が印象に残りました。背景の山水画のようなドローイングと合わせ、ポップでありながらも怜悧な銀色の風景が出現しています。

なお「Oコレクション展」は今年、あと3回の開催を予定していますが、第6室(9/27-11/16)にはアラタニウラノの個展も鮮烈だった小西紀行も登場します。そちらも楽しみです。

6月1日までの開催です。

*関連エントリ
「Oコレクションによる空想美術館 - 第2室『デザインと魂』」
「Oコレクションによる空想美術館 - 第1室『桑原加藤の部屋』」
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