僕はびわ湖のカイツブリ

滋賀県の風景・野鳥・蝶・花などの自然をメインに何でもありです。
“男のためのガーデニング”改め

彼岸花と琵琶湖岸の野草

2024-09-23 15:20:20 | 花と蝶とトンボと昆虫
 秋の虫の声が聞こえてくるようになっても残暑・猛暑日が続いておりますが、秋分の日を過ぎて少しおさまってきたのでしょうか。
暑い!暑い!とは言っていても不思議なもので秋の彼岸の時期になると決まっていたかのように彼岸花が開花し始めます。

今はまだ、彼岸花の群生地が真っ赤な花色に染まるとまではいかないものの、川の堤防や林の中にパラパラと彼岸花が咲いています。
彼岸花が満開になればアゲハ蝶の仲間も吸蜜にやってくると思いますが、それはもう少し先のことになりそうです。



雨の秋分の日を過ぎたら急に涼しさを感じるようになりましたので、琵琶湖岸の東屋でゆっくりとした時間を過ごしながらランチとしました。
琵琶湖は場所によっては藻だらけの場所がありますが、藻がほとんどない浜では水が透き通って見える綺麗さで琵琶湖の美しさに見惚れてしまいます。



食後に岸辺に自生している季節の花を探してみると、まずは岸辺や山側に凄い勢いで自生しているセンニンソウが目に付きます。
センニンソウはつる性の多年草で、和名は痩果に付く綿毛を仙人の髭に見たてたことに由来するといいます。
見かけは花の白さが涼し気な花ですが、有毒植物で「ウマクワズ(馬食わず)」なんていう有り難くない別名があるそうです。



イタドリも小さな花を沢山つけており、若芽は食用になるとされ、傷薬として若葉を揉んでつけると血が止まって痛みを和らげるのに役立つそうです。
そんな紅葉から和名が「痛取(イタドリ)」となっているといい、時々見かけているはずなのに普段は素通りしている花のひとつかと思います。



ゲンノショウコはドクダミなどと共に古くから日本で用いられてきた薬草とされ、江戸時代の初め頃から薬草として使われてきたという。
地上部を乾燥させたものを服用するとすぐに効き目が現れることから「現之証拠(ゲンノショウコ)」という名が付いたそうですね。
数頭のシジミチョウの仲間がゲンノショウコに留まって吸蜜していましたよ。





花の名は全部グーグルレンズで検索したので間違っているかもしれませんが、最後は一輪だけ咲いていたタマスダレの花。
タマスダレの原産地はブラジルで明治初期に渡来して半野生化したヒガンバナ科の球根植物だそうです。



木の葉にはアサマイチモンジが留まっています。
イチモンジチョウとアサマイチモンジはよく似ているので白斑で見分けるのだそうです。
同じような茶黒系の色合いのコミスジ・ミスジチョウ・ホシミスジも写真に撮らないと間違ってしまうかもしれませんね。



蝶の季節はあと僅か。秋の渡りのアサギマダラに会えたら今年の蝶は終わりかな?
彼岸花が咲きましたのでこれから一気に秋モードになるのかと思いますが、実感出来るのはこれからかでしょうね。


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ハンミョウ(ナミハンミョウ)とユミアシゴミムシダマシ?をパチリ!

2024-08-17 15:30:00 | 花と蝶とトンボと昆虫
 夏に昆虫のいそうな林や森を歩いている時、甲虫の仲間に出会えないかと辺りの木を眺めながら歩くことがあります。
時にはカブトムシやクワガタムシの仲間に出会うことがありますが、タマムシにはどうしても出会うことが出来ないでいます。

タマムシは日本でもっとも美しい甲虫とされ、その美しい緑色の金属光沢は法隆寺宝物「玉虫厨子」の装飾としても使われているという。
そんなタマムシに美しさで双璧をなす綺麗な昆虫といえばハンミョウで、赤・青・緑・白の輝きの色彩の美しさと脚の長いスタイルの美しい甲虫です。



極端な表現をするならば「曜変天目茶碗」のような美しさを兼ね備えた昆虫とも言えそうなハンミョウは、実は身近な昆虫だったりするのが面白い。
ハンミョウは、突然地面から飛んで数m先の地面に再びとまるので、「道教え(みちおしえ)」と呼ばれることがありますが、まるで自分の存在を教えてくれるかのようです。



ハンミョウはその美しい背中の模様とは打って変わって、顔には大きな複眼と鋭い大顎を持ち、敏捷に他の昆虫を捕らえて食べるといいます。
その辺りは植物食のタマムシとは違いがあり、同じコウチュウ目でも科が違うと別種の生き物になります。



こちらがジッとしているとハンミョウも動かないので、じっと眺めていると急に目の前の蟻か何かの小さな虫を捕食しました。
ミチオシエの時に飛ぶ以外は動きの少ない虫ですが、捕食のスピードの速さは一瞬のことでしたので少し驚きました。



今シーズン最初で最後になると思いますので、もう一枚ハンミョウです。
綺麗な甲虫ですのでミチオシエをしてくれた時には目を凝らして探してみましょう!



ところで、悩ましい甲虫にも出会ってしまいました。
チラッと見た時はカブトの♀かと最初は思いましたが、よく見ると違う。
サイズは2~3センチくらいあり、見たことのない虫です。



図鑑で見ると、ユミアシゴミムシダマシのようにも思えます。
前脚がやや湾曲して弓のように見えることからユミアシではないかと思いました。
イメージとしてはコガメムシサイズではなく、カブトムシサイズの甲虫でしたので興味深く、しばらく様子を見ていました。




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サギソウの咲く湿原とオニヤンマの産卵

2024-08-10 16:50:50 | 花と蝶とトンボと昆虫
 花や野鳥を初めて見た時、図鑑やネットなどで見て感じた事と同じだったりしますが、サイズ感に関しては初見の時に想像違いがあることが多々あります。
サギソウは初めて見たのですが、想像していたよりも小さな花だなぁという印象を受けました。

それはサギソウという和名の由来が“サギが羽根を広げたような形の花”によることがあり、サギのイメージからもう少し大きいのかと想像していたからだと思います。
訪れた日、サギソウは運良く満開で沢山のサギソウが点在して咲いていましたので、上出来の初見となり嬉しい限りです。



サギソウは見れば見るほどサギが飛んでいるような姿をしており、よくこんな花があったものだと感心するほどシラサギっぽい。
右に飛び、左に飛びとサギの集まる川の岸辺か湖岸での野鳥観察のミニチュア版だな。





ツインのサギソウもあってこれは親子か番のサギを連想させますね。
正直言ってこれだけ沢山のサギソウに出会えるとは思っていなかったので散策しながら嬉しくなってくる。



葯室には黄色い花粉塊があり、そこに昆虫が急蜜にやってきて花粉を媒介してくれるそうです。
サギソウの生育環境になる湿地が開発によりどんどん消滅してきて、滋賀県ではレッドリストの準絶滅危惧・希少種の指定を受けているという。



湿地ではサギソウの他にミズキボウシの花を見ることができ、花を一輪・蕾が1個確認出来ました。
ミズキボウシは、奥まった所に咲いていましたので、草木の間をピンポイントでパチリ!



花の内側に濃紫色の脈があり、花冠に納まるように雌しべは先端が丸まっています。
この花は花弁の外側から見るより、内側から見た方が綺麗さを感じられる花だと思いますが、草木が邪魔にならない位置が内側が見える位置だったのはラッキーです。



シオカラトンボの♀と思われる個体が姿を見せてくれました。
留まっているのはミカズキカズラの花で、この花は氷河時代から生き残った植物といわれています。



続いての登場はコオニヤンマでしょうか。
撮ってくれと言わんばかりの場所に留まっていました。



ところで、途中でとても興味深い光景に出会いました。「オニヤンマの産卵」です。
オニヤンマは空中をホバリングしながら何度もお尻を水面に叩きつけて産卵していました。
しかもかなり長い時間産卵を繰り返していましたので、珍しい光景をじっくりと観察することが出来ましたよ。



ところで、産卵していたのがオニヤンマかどうかの確認です。
動画で正面を向いた時の切り取りで見ると、左右の複眼が接していますのでオニヤンマではないかと思います。
コオニヤンマの写真と比べると差が歴然としていますね。



さて、何とも可哀そうな名前が付けられているのが「ヘクソカズラ(屁糞葛)」で、これ以上ないくらい嫌われそうな名前です。
花は愛らしいのですが、葉や茎など全草を傷つけると悪臭を放つことが名の由来となっているそうです。





ヘクソカズラ(屁糞葛)の由来を知らなかったので触れませんでしたが、揉んでみたらどんな臭いがしたのでしょうか。
「屁糞葛も花盛り」といいますが、葉や茎が臭くて人に好まれない雑草だけど真夏に愛らしい花を咲かせてくれます。


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向日葵(ひまわり)畑は夏色の彩りに染まる!

2024-07-31 17:48:48 | 花と蝶とトンボと昆虫
 夏を彩る花といえば、蓮や睡蓮の花や朝顔の花などが思い浮かびますが、忘れてはならない夏の花といえば向日葵(ひまわり)の花ではないでしょうか。
子供の頃に咲いていたひまわりはというと、1本立ちで茎が太く、背が高くて大輪の花を咲かせていたものですが、近年はそれよりも小ぶりの花が多いようです。

ひまわりは品種改良によって新しい品種が増えているといい、現在は約100種以上のひまわりがあるようです。
お庭のプランターに植えられていたり、畑の片隅にひまわりが植えられているのを見かけることがありますが、毎年恒例の大きなひまわり畑が今年も出現しました。



買い物途中にひまわり畑を通りがかると、ちょうどひまわりの花が満開になっており、青空にひまわりの黄色が美しく、思わず車を停めて立ち寄りました。
ひまわりを撮影されている方が多く、畑の中が迷路になっているため子供連れの親子は迷路の中へ吸い込まれるように入っていかれます。



夏の焼けつくような日差しの中で写真を撮ったり、迷路を歩くのはとてつもなく暑い。
とはいえ、満開のひまわりが見られる時期は限られていますので汗を拭いながら散策します。

一方のひまわりはというと、元気にみな同じ方向を向いてすくっと姿勢よく整列して並んでいるような姿です。
花期が終わると花の部分が頭を垂れて前のめりのような恰好になってしまい、ひと夏の終わりが近づいてきた哀愁を感じる姿に変わります。



季節になったらその季節の花を楽しむ。
そんな当たり前のことが地球温暖化が進んでいくと植生が変わってしまうのかもしれませんね。




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琵琶湖岸のハスの群生地~延勝寺のハス~

2024-07-28 17:33:55 | 花と蝶とトンボと昆虫
 湖北の琵琶湖近くのハスの群生地は、「奥びわスポーツの森」と「早崎ビオトープ」の群生の消滅により、延勝寺の琵琶湖岸のみになってしまいました。
延勝寺のハスの群生地は琵琶湖に面しているので、遠くに竹生島や葛籠尾崎や浮島(水中林)が背景になり夏の風物詩のような光景が望めます。

そんな景色を楽しみに写真を撮りに訪れる方もチラホラおられ、沖にはSUP、岸辺には釣り人と、暑い夏の日差しにめげずにみなさん休日を楽しまれておられます。
当方も湖岸道路を走行中にハスの群生とピンクの花が見えましたので、思わず車を停めて立ち寄ってみました。



ハスの群生地の向こうには浮島と竹生島。
ちょうどいい具合に咲いているハスの花は少なかったのですが、蕾は多いのでまだ花期を続きそうでした。



北方向を見ると浮島・竹生島の右に葛籠尾崎がせり出しています。
かつてはこのハスの群生地に珍鳥が飛来したりしましたが、遠くにカルガモが浮かびトビが飛んでいるだけで静かなものです。



岸辺には何人かのカメラマンがカメラやスマホを構え、釣り人の姿もあれば浮島の横をSUPで通り抜けていく人もいる。
昨年の冬は琵琶湖の水位が低下して「奥の洲」まで地続きになり、歩いて行かれる方もいたが、場所的にはもう少し南の湖岸でしたね。



トンボもチョウトンボが何匹も飛び交っており、他はシオカラが多かったと思います。
最近どこへ行っても出会うのがショウジョウトンボですが、撮ってくれと言わんばかりにハスの蕾に留まります。



数は多いのに撮りやすい場所になかなか留まってくれないのがチョウトンボでした。
今の季節、水辺にいくとかなりの数のチョウトンボが見られますが、湖北にはそれだけ生息環境のいい場所が多いということなのでしょう。



目の前に留まったのでキイトトンボをパチリ!
イトトンボの仲間は文字通り「糸」のように細長いトンボで、青・赤・緑・黄などいろいろな色の種がいて、結構識別が難しかったりします。



さて、お昼時になりお腹も減ってきましたし、予報では天気は崩れそうですので、JR高月駅前にある「十割蕎麦 坊主bar 一休 」へ向かいます。
このお店は初めて訪れるのですが、現役のお坊さんが蕎麦を打ち、原料の蕎麦は地産地消を目指しておられるとか。



坊主barと名付けられていますが、なんとお店はログハウスで、洋風のカフェのような外観です。
毎年秋の「観音の里ふるさとまつり」で前を通っているはずなんだけど、ここに蕎麦屋があるのは今まで全く気付きませんでした。



お店は土足禁止なので入口で履物を脱いであがります。小綺麗でアットホームな感じのする室内です。
メニューは、十割蕎麦にきつねおろし・山菜おろし・鴨汁蕎麦などがあり、丼物が3種ほどあります。



注文したのは十割蕎麦と田舎十割蕎麦の「二種盛十割蕎麦」です。
玄蕎麦挽きぐるみの田舎蕎麦と丸抜き(抜き実)のいわゆる更科そばの2種の蕎麦を、最初は岩塩で食べて次は薬味を入れた蕎麦つゆで食べる。

すると計4つの味が楽しめることになり、飲み物は冷たい蕎麦茶と暖かい蕎麦湯。
蕎麦殻を入れて炊いたご飯がお仏供(おぶく)さんくらいの量で出てきます。
従いまして味わうものは全て蕎麦がらみになります。



食事している時に次のお客さんが入って来られましたが、車の駐車の案内をされていたのが僧衣の姿の老住職の方でした。
お店の方は、住職の方が蕎麦打ちされているお店ですので、葬儀や法務や寺院の行事のため臨時休業される日もあるようです。


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ハッチョウトンボをパチリ!~山室湿原~

2024-07-20 14:08:08 | 花と蝶とトンボと昆虫
 米原市に「山室湿原」、別名「箕作(みつくり)湿原」という湿原があり、ハッチョウトンボが見られるとのことでしたので初めて訪れてみました。
山室湿原は2万年~2万5千年前に姉川が山東盆地を南流していた時に小沢が封鎖されて形成したと推定されています。

2万5千年前は氷河期末期となり、湿原植物の他に湿原が寒冷期に成立したこともあって寒地性植物も生育しているといいます。
現地までうまく辿り着けるか心配でしたが、見やすい所に看板があり、迷うことなく到着出来ました。



山室湿原に駐車場としてはありませんが、道路脇に3台くらい車が停められる場所があり、そこから田圃道を10分ほど歩きます。
程なく入口が見えてきて、鉄柵から中に入るのですが、初めての場所で他には誰も来ていないのでちょっと不安を感じつつ鉄柵の中に入ります。



少し先に山室湿原の鉄柵があり、どうやらここからが湿原への入口のようです。
山登りで木道のある湿地を歩くことがありますが、山室湿原は木道の下はほぼ湿地かぬかるみなので歩きは要注意です。



木道は安定してはいるものの、余裕があるほどの巾はないため、よろめいたら足はドボンです。
足だけならまぁ辛抱できますが、カメラごと転落したら...被害が怖ろしいので足元&バランスに気を配ります。



好きではないシダに覆われた木道もあります。
足元の木道では何度も現れるトカゲの姿に一瞬ヒヤヒヤしたり、蜘蛛の巣がやたらと多くてかわしつつも顔面直撃は数度に及びます。
汗で濡れた顔に蜘蛛の糸がネトネトと纏わりついてとても気持ちが悪い。



落ちたら泥まみれという場所もあり、木道と低い段を渡っていくのでアスレティックにきた気分になります。
一応一回りしたのですが、花もトンボも見つからない。復路でもう一度探してみます。



湿原のところで小さな赤いものが動くのが見えたのでじくり見てみたらハッチョウトンボがいた!
初見ですが、想像以上に小さい。
ハッチョウトンボは日本一小さなトンボで世界的にも最小の部類に属するトンボとされています。



留まったらあまり動かないのは良いけど、小さすぎてピント合わせに苦労します。
しかも足元が木道で安定していないのでカメラが揺れる。最後は木道に座り込んで撮りました。



体長20mmほどですので5円玉よりも小さく、その付近には計3匹のハッチョウトンボ♂の姿がありました。
真っ赤なトンボということではショウジョウトンボもいますが、実際に見ると見間違う可能性がゼロに等しい位に大きさが違います。



下は帰りに別の場所で見かけたショウジョウトンボです。
裸眼では細かいところまで見えませんが、写真だとサイズ以外にも違いが確認出来ます。



次はコオニヤンマと思われる個体を発見!
同定ミスをしているかもしれませんが、トンボって結構識別に悩んだりするんですよね。





トンボは他にはオオシオカラトンボとシオカラトンボくらいだったでしょうか。
イトトンボの仲間がいたかもしれないが、しっかり見ていませんでした。



花はちょうど端境期だったのでしょうか。小さな白い花(ミカヅキグサ?)が一部に咲いていたのみ。
しかし、今シーズンまだ見ていなかったネジバナを発見!2カ所で咲いていました。



木道を行ったり来たりしている間中、まぁとにかくどんだけ蜘蛛の巣が張ってるんや!といった感じで悩まされました。
下のような蜘蛛の巣にはさすがに引っ掛からなかったけど、直撃していたら大変でした。



帰り道の何ヶ所かでオニユリが咲いているのを見かけました。
オニユリが咲き出したらもう夏ですね。




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蓮の花とトンボの仲間たちをパチリ!

2024-07-08 18:35:00 | 花と蝶とトンボと昆虫
 2016年の夏に草津市の烏丸半島のハスの大群生が消滅して久しいですが、湖北では「早崎ビオトープ」や「奥びわスポーツの森」のハスの群生も消滅してしまいました。
今は延勝寺地先の琵琶湖岸に群生や西池などに群生がありますが、以前と比べるとハスの花を目にする機会が減ったのは寂しい限りです。

とはいえ夏の水辺を彩るのはやはり「ハスの花」ということで、トンボ探しを兼ねて花見へと出掛けました。
ハスの花や蕾に留まるトンボを探していると、久しぶりになるウチワヤンマを発見!うまい具合にハスの蕾に留まってくれました。



コシアキトンボも何頭か飛んでおり、シオカラトンボと縄張り争いをしていて落ち着いたところに留まってくれません。
♂は体に白い部分があり、♀はその部分が黄色いんですが、コシアキトンボの♀ってすぐに離れたところへ飛んで行ってしまいます。



チョウトンボは今が盛りなんでしょうか。とても数が多い。
メタリックな光沢のある翅が美しく、ヒラヒラと蝶のように舞うトンボで、身近なトンボの仲間としては異質なやつです。





燃えるような真っ赤な体を持つのはショウジョウトンボ。
「猩猩」という酒を好む中国の想像上の動物が赤い毛に覆われている姿を名の由来とするトンボだとされています。



目の前や地面によく留まってくれるのはシオカラトンボ(♂)でした。
シオカラトンボは♂♀で色合いが全く違うトンボで、見た目が随分と異なります。





同じシオカラトンボと名が付くトンボでも“オオ”が付いてオオシオカラトンボになると別種のトンボになります。
全身が濃いブルーをしていて、名の通りシオカラトンボより大きいトンボです。



ということでハスの花ですが、咲いているかどうか不安だったものの、かなりの数のハスの花が開花しておりました。
ハスの種類や陽当たり等で花期は違う感じはしましたが、一通りのハスが開花しており、まずは一重で純白の花を咲かしているハスからです。



次も一重のハスで、中央の白から外に向けてピンクのグラディエーションが綺麗なハスです。
ハス池でよく見かける大賀ハスよりも花弁は小さく、色も淡い色をしています。



八重で花弁の多い少し変わったハスもあります。
同じハスでも一重と八重では全く違った花のように見えます。



花弁の先端部だけがピンクのハスには魅かれるものがあります。
ハスは蜂の巣のような形状の花托の部分が、花期の間は黄色く花の美しさを引き出してくれます。



同じく中央が白で外輪がピンク色のハスも八重だとまた違った味わいがあります。
ハスは交配しやすいとされていますので沢山の品種があるとされますが、花びらの数や色や大きさなどかなりバリエーションが豊かです。



ハスの花を見ていると夏到来という感覚になりますが、ハスの花見もトンボ探しも夢中になってやっていると汗だくになります。
まだ煩い蝉の鳴き声が聞こえてこず、夏はこれからとなりますので、無理しない程度に外遊びをしたいですね。




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多賀町佐目のミツマタ群生地とアブラチャンの花

2024-04-01 06:33:33 | 花と蝶とトンボと昆虫
 多賀町佐目の山中にあるミツマタ群生地でミツマタの花が満開になっていると知り、ミツマタ群生地へと足を運びました。
この群生地には、佐目の「十二相神社」のスギの巨樹群と明智光成の出生地に名乗りを上げた「十兵衛屋敷跡」に行った時以来です。

その時は、地元の方にミツマタの群生地が満開だよと教えてもらって訪れ、山の斜面を覆いつくすかのようなミツマタの群生地に驚いた記憶があります。
ミツマタ群生地に訪れたのは4年ぶりですが、駐車場も完備されて大勢の見学者やカメラマンが来られて花を楽しまれておられる様子でした。



ミツマタは、コウゾと同じく和紙の原料となる落葉性低木植物ですが、ここに自生したのか誰かが植樹したのか分からないそうですね。
数年前まで知られていなかったのがSNSで有名になって多くの方が訪れられるようになったようです。
群生地までは林道を20分ほど歩きますが、まず最初にミニダムがあって、緑がかった乳白色の綺麗な場所でいきなり道草です。



林道を登って行くと、少しづつミツマタが咲いている場所があり、その辺りを越えると大きな群生地まではあと少しで到着する。
林道や群生地ですれ違った人は30~40人ほどおられましたので、注意書きにあった熊除けの鈴は必要なかったかな。
とはいえ、誰でも熊は怖いので熊鈴を持参されてきた方は多く、あちこちからチリンチリンと音が聞こえている。



群生は見事としか言いようのない規模の大きさで、山の斜面から谷側まで群生は広がっている。
花は白くなったものや黄味の濃いものまであり、ちょうど見頃といった感じです。



現地ではスマホで記念撮影をされている方から気合の入ったカメラマンまで様々で、撮影条件やカメラの設定に工夫されているようでした。
当方は登山から帰り道のため普通のデジカメとスマホしかなく、何とか撮ろうとしてみたものの綺麗な写真を撮るのは難しい。



時間はちょうど2時頃で、珍しく陽射しの良い日で暖かく、ハイキングに来たようにお茶タイムを楽しまれている方もチラホラ。
のんびりした気分で、目の前には花の群生、周囲にはミツマタの花の香りが漂う落ち着いた午後のひと時です。



ミツマタは、枝が三つに分岐して花を付けることが名の由来となっており、元はヒマラヤ付近が原産地とされているそうです。
万葉集の和歌にも登場するといい、飛鳥時代の歌人の柿本人麻呂の和歌にも三枝(さきくさ)として詠まれていることから、古くから日本人に馴染みのある花だったようです。





ミツマタは、小さな花が集まってひとつの花を形成していますが、小さな花には花弁がなく、花弁のように見えるのは萼(がく)なんだそうです。
萼(がく)が開いて4枚に反り返っていて、そこが花弁に見えます。
下は萼(がく)がまだ開いていない部分が多い花。



次は萼(がく)がほぼ全部開いた花です。
萼(がく)が開いた頃は濃い黄色の花弁をしていますが、開き切ってから時間が経つと徐々に黄味が薄くなり、最後は真っ白い花になります。



しばしのリラックスタイムを過ごした後、林道を下ってくると見たことのない花を発見!(*正しくは花を見つけた人を発見)。
その方に花の名前を聞いてみると「アブラチャン」とのことで、続けて“アブラチャンとダンコウバイの識別は難しい。”と教えて頂きました。



アブラチャンは、果実・幹・枝葉・樹皮に油分が多く、油を搾って灯用に使われていたことから名が付いたといいます。
他には女性の髪の油や薪炭、輪かんじきなどにも使用していた場所があるといいます。



アブラチャンとタンコウバイの識別は、調べてみたけどよく分からずで、葉っぱが識別しやすそうですが、この季節は落葉していますので確認できない。
いずれにしても早春に咲く花で、枝先に芽生えた葉芽に春を感じられ、早春のウキウキする気持ちに花を添えてくれました。


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彼岸花とアゲハ蝶とノビタキをパチリ!

2023-10-05 07:02:22 | 花と蝶とトンボと昆虫
 彼岸花が例年より遅かったとニュースでも取り上げられていますが、確かに毎年ならお彼岸の頃に満開になっている彼岸花が10月に入ってから満開になっています。
もちろん日照条件等の影響がありますので、お彼岸に咲いていたような場所ではもう花期は終わっていますし、先週末から見頃を迎えている場所もあります。

彼岸花が遅いのは、この夏が記録的な暑さで10月に入っても日中はまだ暑いことが影響しているようで、まだツクツクボウシが鳴いていたりしますので季節勘も狂います。
ツクツクボウシの声が聞こえなくなると、秋の渡りの小鳥たちや渡りの蝶のアサギマダラがやってくるはずなんですが、会えないままに冬鳥が来てしまうかもしれませんね。



モンキアゲハは日本最大級のチョウで後翅の白い斑紋が目立ちますのですぐに見分けられる蝶です。
大きくて白い斑紋で識別しやすいこともあって、目に付きやすい蝶で低山を歩いていて見かけることもある。



彼岸花の群生でもモンキアゲハが飛んでくる頻度は高く、最初は夢中でカメラを向けるものの途中から“モンキかぁ~パスやね。”と贅沢なことをつぶやいてしまいます。
それだけ数が多いということになりますが、生息地は関東以西の温暖地だといいます。今後は温暖化で北上していくことも考えられますね。



その温暖化の指標蝶とされているのがナガサキアゲハで、もとは九州以南に分布域が限られていたのが現在は関東北部にまで分布域が拡大されているといいます。
「ナガサキアゲハ」の名前の由来は、シーボルトが長崎で最初に採集したことに由来して付いた名前だとされますので当時は九州でだけ見られたのかもしれません。





ナガサキアゲハは地味な♂に比べると、♀の方は後翅に白い細長い斑点が数個並んで派手さがあります。
しばらく♀の登場を待ってみたが結局現れずで♂のみパチリ!です。



クロアゲハは翅が傷んでいる個体が多かった中、こいつは痛みの少ない個体でした。
カラスアゲハも姿を見せてはくれましたが、翅がボロボロで痛々しくて撮れませんでした。



キアゲハやナミアゲハも時々姿を見せてくれるが、吸蜜よりも求愛行動をしている方が多かった。
求愛行動は2頭から始まって、途中からもう1頭加わってきましたので、蝶の世界にも子孫繁栄の戦いはあるようです。





さて、田園地帯を通ってみるとやっとノビタキが入ってきたようです。
数羽がいるのが確認できましたが、警戒心が強くって距離が遠い。



収穫期が近くなってきた蕎麦畑の畔に留まってくれたところをパチリ!
ノビタキは、しばらく滞在しているうちに警戒心が薄れてくると思いますので、また探しに行ってみよう!


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蓮の花とトンボたち~空にはミサゴが4羽飛ぶ!~

2023-07-24 06:22:22 | 花と蝶とトンボと昆虫
 梅雨が明けて晴天の日が続いており、カラッとした天気ではあるものの日中の気温はグングンと上がりますので、暑さがきつくなってきました。
ハスや水連の花でも見れば少しは涼めるかと思ってハス池を見に行きましたが、複数個所のハス池でハスの群生が消えてしまったようです。

数年前に草津市の烏丸半島の琵琶湖岸一帯にあったハスの群生地帯が消えてしまったのがニュースになりましたが、同じようにハス池一面に咲いていたハスが消えています。
ハスは花が枯れても茎や果托が残るものですが、それもわずかにしか見られませんので、一体ハスの花はどこへ行ってしまったのかと首を傾けたくなります。
またそれはひとつのハス池だけではなく、3ヶ所のハス池で同じような状態になっていましたので不思議です。



一般的にハスの代表格とされるような花弁が大きいピンク色の花のハスは、一部に咲いているだけであれだけポピュラーだった花の数が極端に少ない。
ハスの花が減少する現象が琵琶湖近くの池で次々と発生しているのか?琵琶湖から離れた池でもハスの花が減っているのだが...。



ハス池はダメになっていましたので、ここならハスの花が見られるだろうというハス田まで行きましたが、花の状態の良いのがなくてタイミングは悪かったようです。
仕方がないのでハスの花は諦めて、ハスの近くの池や湿地を飛び交っているトンボを手あたり次第にパチリ!に切り替えます。



金属光沢の特徴的な翅を持つチョウトンボは最盛期だったのでしょう。もの凄い数のチョウトンボが乱舞していました。
後から来られた方がその様子を見られた瞬間、思わず声を上げておられたほど数は多かった。



数ではチョウトンボに押されていましたが、その間を真っ赤なショウジョウトンボも数個体飛んでいました。
♀のショウジョウトンボもいた筈ですが、やはり真っ赤な♂の個体に目がいってしまいますね。



コシアキトンボの♂は腰の部分が白い色をしており、♀はその白い部分が黄色をしている。
♂は目立つところに留まっていることが多いので撮りやすいですが、♀は取りにくい印象があります。



他のトンボを蹴散らすかのように縄張りを巡回していたのはヤマサナエでしょうか?
一瞬留まって飛んで行ってしまいもう戻ってはきませんでしたので確認不足ですが、トンボの識別もなかなか難しい。
同じようにギンヤンマが縄張りを巡回している場所がありましたが、ギンヤンマはいつも飛び続けていますね。



シオカラトンボが大多数の場所で数個体見られたのはオオシオカラトンボ。
街中の寺院の方丈池や山麓の池など生息範囲はかなり広いようです。



シオカラトンボばっかりやんと思うような場所でしたが、♂のシオカラがハスの蕾に留まってくれました。
花の状態のいい時にもう一度訪れてみたいですね。



♀のシオカラトンボもハスの蕾に留まる。
トンボも野鳥や蝶と同じく、♂の方が特徴的な色合いのトンボが多いように思います。



写真を見て気付いたのですが、このシオカラトンボの♀はイトトンボを捕まえて食べています。
トンボは肉食性の昆虫ですから、飛翔速度が遅く小さなイトトンボは中型のシオカラトンボにとって恰好のエサなのかもしれませんね。



食べられたイトトンボはこの個体ではありませんが、シオカラトンボ多数の場所でしたのでもっと隠れないとやばいかも?
イトトンボは写真では大きく見えますが、実際は目を凝らしていないと見落とすような細さのトンボです。



驚いたのはふと空を見上げた時に見つけたミサゴの姿です!
ミサゴは時間差で計4羽が飛んできており、山中の奥地にある塒から遠くの琵琶湖や大きな河川まで狩りに出かけるところだったのでしょう。



ハス田の向こうは山が続いていて、奥の方には霊仙山や鈴鹿山系の山々があります。
ミサゴの塒は山の奥地にあるといいますので、山奥の道なき道を彷徨い歩けばミサゴの巣に辿り着くかもしれませんが、探し当てるまでにまず遭難しますね。




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