僕はびわ湖のカイツブリ

滋賀県の風景・野鳥・蝶・花などの自然をメインに何でもありです。
“男のためのガーデニング”改め

コウノトリをパチリ!~J0089~

2015-08-30 17:35:15 | 野鳥
 コウノトリは、かつては飛来情報が流れるとカメラマンが口コミ等で集まってきたりした野鳥でしたが、今では随分身近な野鳥になった感じがします。
滋賀県だけでも年間に何個体も飛来してきているようですので、コウノトリも“出会える野鳥”になってきたのかな。

土曜日にシギチの仲間、出来たらジシギの仲間でもいないかな?と淡い期待をしつつ田圃に目を凝らしていると...。
“あらま!田圃の奥の方にコウノトリがいるやんか~!”とこれにはちょいとビックリした。



コウノトリを過去に見た場所ってその環境に特徴があって、簡単に言うと“川があって田圃のある里山の雰囲気たっぷりの所”ってことが多かったんですよね。
ここは田圃はあるけど、少し感じの違う場所だったので、コウノトリが来ているとは全くの想定外でありました。



それにこれまでのコウノトリは情報をもらって見に行ってましたので、こういう突然の出会いは嬉しいものです。
情報をもらって行くと“ただ撮っただけ~”みたいな気分になることもありますよね。



帰宅して足環を調べてみると、J0089(2014年4月2日生まれのメス)でした。8月19日に山梨県に居た個体のようです。
コウノトリは大きな鳥ですから、既にこいつを見つけている方も何人かおられるとは思いますがね。



さて、このコウノトリは、田圃を少しずつ移動しながらエサを摂っていましたが、天気が悪かったこともあって農業の軽トラも来ずゆっくりと観察が出来ました。
食事が終わると長い時間をかけて羽繕いをしておりました。羽繕いが終わったら飛んでいくかも?としばし待ってみる。



飛んだ~!しかもこっちへ向かって飛んでくる~。
...ということで話が長くなるので続きは別の機会に。 


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ゴイサギの1年生、2年生、3年生をパチリ!

2015-08-28 07:50:00 | 野鳥
 そろそろゴイサギ(ホシゴイ)が帰っていく季節になりましたね。
ゴールデン・ウィーク頃に来た頃は成鳥が多かったのに、初秋の頃にはホシゴイ比率が高くなって全体の個体数も増えているのが面白い。

湖北へ繁殖にやってくる夏鳥の種はたくさんいますが、見かける機会が多いという点でゴイサギが一番分かりやすいですね。
春に1羽姿を見かけると突然あちこちで姿が見られるようになって、湖北を離れる頃には幼鳥多数の大集団で集まって一気に消えてしまう。





ところで、よくホシゴイとかゴイサギとか年齢で分けて呼んでいますが、その中間体みたいやつも毎年姿が見られます。
 第2回夏羽でいいのかな。冠羽は見えないし、色合いが成鳥に近づいてはいるけどまだ少し成長しきれていないって感じがしますね。



野鳥には年齢ごとの特徴もいろいろある上に夏羽・冬羽の違いもあって紛らわしいのですが、湖北でゴイサギは夏鳥で冬羽にはほとんど会えないので夏冬の差は分かりませんけどね。
湖北で冬に見かけることも稀にあったけど、そんな頃にはゴイサギの羽のことなんて頭から消えてしまってますわな。



一般種の野鳥の詳細を書いてる図鑑ってほとんどないので分らない部分がありますが、ゴイサギはごく身近な場所で見ることが出来てさほど警戒心が強くないところがいいな。
その影響もあってゴイサギは写真では大きく撮れてしまうので、毎年シーズンの第一号に会った時に“あれっゴイサギってこんなに小さかったっけ?”と変な錯覚をしてしまうんですけどね。



まっ当方は忘れやすいたちなので1年前のシーズンの野鳥のことを忘れてしまうことが多いのですよ。
そのおかげで新しいシーズンが来るたびに新鮮な気分でバーディングが出来るんだけどね。←威張れる話ではないよ!


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湖北に秋のシギチがやって来た!~タカブシギ&ムナグロをパチリ!~

2015-08-23 18:15:15 | 野鳥
 まだ早いかな?と思っていましたが、湖北にも秋のシギチがやって来たようです。

ダラダラと鳥見巡回をしていた時に10数羽の野鳥が編隊を組んで飛んでいくのが見えた。
目視で同定出来る距離ではなかったものの、飛び方から“あれはムナグロかも?”と降りる場所を確認する。
遠くから微かに“ピィ~”とシギチらしき声が聞こえてきていたので、少なくともシギチの仲間だと確信!

 さっそくムナグロが降りた辺りを目指して移動していくと、運が良かったのか?途中の田圃でタカブシギを発見!



2羽の姿がありましたが、逆光で見にくい場所にいます。少しずつ場所を移動して何とか証拠写真ってとこですね。



タカブシギは飛んで行方が分からなくなってしまいましたので、ムナグロの田圃へ行ってみる。
朝のムナグロは落ち着きが悪くすぐに田圃を変えてしまうので、こっちもそれに合わせて農道をあっちへこっちへと移動する羽目になる。



このムナグロのグループは20羽~30羽前後といったところ。
湖北には、秋のムナグロは春ほどの大群では飛来しないでしょうからまずまずの数ですね。


(これで半分くらい)

 ペアでしょうか?
いいえ偶然並んでいただけ。



 夏羽の残っている個体を狙ってパチリ!



しかし、ついこの間“春のシギチ”を見送ったと思っていたのにもう“秋のシギチ”の季節になっちゃったよ。
季節が過ぎるのは早いね!


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白い蓮の花とカブトムシをパチリ!

2015-08-21 19:02:22 | 花と蝶とトンボと昆虫
 ビオトープに白い蓮の花が咲いていたんだけど、花の背丈が高くって花の様子がよく見えません。
一般的なピンクの蓮は数え切れない花数が咲いていますが、ここでは白い蓮の花は珍しいので取り合えずパチリ!



花托が何とか見えるまで花びらが開いてきてくれたけど、雄しべや雌しべなんかは見えない。
身長が3mくらいあったら何とかなりそうだが、それじゃギネスブックに載っちゃうし、まさか脚立に乗って撮るわけにもいきませんしね。

さて、探しているけど中々見つからないのが甲虫類。探す場所が見つからないままシーズンオフになりそうです。
 やっと見つけたのがこのカブトムシ。



でもこのカブトムシってちょっと変でしょ。
実は腹の部分を野鳥?に食われてムシの息でした。まだ動いてはいましたが風前の灯火。

 草陰からはバッタがこっちを見ています。こういうのもなかなかうまくは撮れませんね。



おまけはウチワヤンマをパチリ!



しかし甲虫はどこに行けば会えるんやろね?
まっ来シーズンの楽しみってことになりそうですけどね。


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コサギを喰らうオオタカをパチリ!

2015-08-17 07:50:50 | 野鳥
 お盆休みの早朝のこと、少し前から気になっていたオオタカが食事しているところに遭遇しました。
オオタカの魅力の一つに自分よりサイズ的に大きい鳥を仕留める野性の醍醐味がありますね。

この日もコサギを仕留めて豪快に食事をしておりました。
こういう光景には生々しい部分もありますが、自然界の凄みを感じることが出来る光景でもあります。



発見した時は既にコサギの羽はむしられて絶命した後で食事は半ばって感じの時でしょうか。
鋭いクチバシでコサギの肉を引きちぎりながら喰らう姿は迫力満点でした。



オオタカのこういった光景は何度か見ていますが、ハンティングの瞬間に遭遇したことはないな。
まぁ賢いオオタカですから、この距離に人が居たらハンティングはしないでしょうけどね。



さて、このオオタカが居た場所はカラスなどの他のライバルに目に付きやすい場所でしたので周囲(空)を何度も伺いながら、少しずつライバルから見えにくい所へコサギを引きずっていきます。
 その移動の際に、この獲物がコサギであることが分かりやすいようにコサギの黄色の足を上げてくれたサービス・ショット。



食事中のオオタカの近くには狩られず運の良かったサギたちがオオタカを気にも留めずに食事中でした。
サギの中にも運のいいやつと運に見放されたやつがいるようですね。





このオオタカは食事を終えると近くの木に留まりましたが、密集した木の葉に隠れてしまってよく見えなくなったところで終了。
これも湖北の夏の風物詩と言ってもいいかもね?


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奇々怪々 お化け浮世絵展~京都伊勢丹 美術館「えき」KYOTO~

2015-08-15 18:08:15 | アート・ライブ・読書
 お盆頃になるとTVなどで心霊番組や心霊コーナーが増えてきたりしますが、最近はYouTubeなどで公開されている投稿動画がよく使われてますね。
情念などの心理的なおどろおどろしさにゾッとするというよりは、カメラを振ったら最初はいなかった人(物)が映ってる等の“どや!怖いやろ的な動画”が多く、時代とともに“心霊現象やお化け”に対する怖がり方にも変化があるようです。

さて京都伊勢丹の美術館「えき」では「奇々怪々 お化け浮世絵展」が開催されていましたので、暑い夏には涼しい美術館で身も凍る絵を見て涼もう!ってことです。
展示作品は約100点とかなりのボリュームで展示されており、見応えのある浮世絵展でした。浮世絵をまともに見たことがない当方にとっても浮世絵をじっくり見るいい機会となりましたよ。



この浮世絵展って「お化け浮世絵展」って展覧会名ですからファミリー向けに軽く作られているのかと錯覚しますが、実際は本格的な浮世絵展でした。もちろんファミリーでも楽しめそうでしたけどね。
「怪談話を描いた浮世絵」「妖怪を描いた浮世絵」「百物語の浮世絵」などは漫画のようでもあり、イラストのようでもあり、絵画を見るような感覚になります。


左:歌川国芳「木曾街道六十九次内 追分 おいわ宅悦   右:歌川国貞「東海道四谷怪談」

浮世絵は本来庶民が楽しんだものと言われていますが、江戸文化の自由度と遊び感覚は凄いなぁと思いましたよ。“絵を描いて、版を彫って、色を付けて刷る”長い工程での匠の技も凄いのですがね
今の時代の画家さんやイラストレータの作品にも浮世絵からの影響を感じるものが多数ありますが、何人もの浮世絵師の複数の作品を一気に見ると“起源はここにあったのか”なんて感じのするものもありました。


左:歌川広重「平清盛怪異を見る図」   右:歌川国芳「相馬の古内裏・滝夜叉姫と大骸骨」

左の絵の雪化粧は全て骸骨のパーツで描かれています。妖怪を描いた浮世絵を見ていると、水木しげるや荒俣宏を思い出しますね。
浮世絵を見ながら“アラマタコリャマタ”とつぶやきそうになる作品も多かったですよ。

 猫の集団が巨大猫の顔を形成している絵ですが、江戸の頃からこういうデザインのものがあったようです。
右の「蟾蜍(ヒキガエル)に乗った児雷也」は江戸時代の絵物語に描かれた架空の忍者だそうで、妻は「蛞蝓(ナメクジ)の妖術を使う綱手」、宿敵は「青柳池の大蛇から生まれた大蛇丸」ってこれは漫画の「NARUTO-ナルト-」に出てくる“伝説の三忍”やんか~。


左:歌川芳藤「五捨三次之内 猫之怪」        右:月岡芳年「美勇水滸傳・児雷也」

さて、本当に怖いのは肉筆画が掛け軸になっている幽霊画でしょうか。どこか影が薄く、恨めしそうな顔でにらんでくる足のない女の絵。
当方なんかの世代には「因果応報」なんて言葉が心の片隅にあって生きている中で無意識に歯止めになっていることがあるのだけど、そのうち「因果応報」なんて言葉は死語になるかもしれないね。


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ミサゴをパチリ!~そろそろミサゴの季節かも?~

2015-08-12 18:39:55 | 野鳥
 日曜日の朝、野鳥巡回をしていたらミサゴが飛んできて水辺を旋回しているのを見つけました。
しかし朝7時頃は太陽に雲がかかっており、写真を撮るには光が足りない。

15分くらいで明るい夏空になってきたが、今度は暑くなってしまって辛抱出来なくなる。
ミサゴは上流へ飛び去ったし、寄り道しながら帰りますか...と切り上げての帰り道に別のミサゴを発見!



田圃の向こうから飛んでくるやつが見えて“トビかぁ~?ちょっと違うよな~、あっミサゴやな”と思う間もなく何ともいい場所に留まってくれた。
車が2台走行中だったので“あれで飛ぶなよ!”と期待したが、かなわず飛んで行く。



飛んでしまったけど、このミサゴはどうやら高度を上げて琵琶湖側へ行きたいみたいで頭上で旋回を繰り返していました。
この日はほぼ無風状態で上昇気流が弱く、何度も当方の頭上を旋回してくれたのは良かったが顔は上空を目指している。



 一番近い位置を飛んだのが下の写真でしたが、横長の羽を収めるには距離が近すぎて他の数枚の写真は羽が切れてしまった。
なんとか1枚だけフレーム内に収まったけど、頭上からの見下され写真になってしまいましたわ。



帰り道でもう1羽ミサゴをを見かけましたから、この日は計3羽のミサゴに出会ったことになります。
ミサゴの動きが活発になってきたようですので、これからの季節はミサゴに出会う機会が多くなりそうですね。


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Summer Jazz session 2015 JAZZ from NEWYORK ~滋賀県立文化産業交流会館 小劇場 ~

2015-08-10 20:18:18 | アート・ライブ・読書
 米原の滋賀県立文化産業会館で“サマー・ジャズ・セッション2015ジャズ・フロム・ニューヨーク 2デイズ マイバラ”のライブでの“暑い夏”に“熱いジャズ・ライブ”の週末の夜の話です。
Jazzに詳しくはないけど本場ニューヨーク仕込みのJazzをカルテットでやるってことで、聞いてきました。



ドラマー田井中福司さんとギタリスト中井勉さんは滋賀県出身でニューヨークで活躍中のミュージシャン。吉岡秀晃さん(ピアノ)と中村健吾さん(ベース)を含めたの4人のカルテット編成のセッションなんですが、サイド系の楽器中心でホーン系はありません。
そういうスタイルのジャズは聞いたことがなく始まるまでどんな演奏になるのか白紙状態でした。
来ていた客層は若い人もいるにはいたけど年齢層はかなり高い。ざっと見た感じでは平均で50歳後半くらいかな。200人ほど入れるホールがほぼ満員でしたから昔からのJazzファンって多いんだなと思います。



演奏はいきなりハードな曲(曲名不明)で始まって、各パートのソロがきっちりあるんだけど、いきなりの演奏から度肝を抜かれるような迫力と臨場感が凄い。
MCなしにこのままガチガチの演奏が最後まで続くのか?とある意味不安になりましたが、2曲目からはMCが入ったのでなぜかホッとする。

 かなり間違いはあると思いますがセットリストは大体こんな感じでした。
<第1部>
 1.曲名不明 ......ジャムってるような感じの雰囲気で演奏
 2.曲名不明 ......バート・バカラックのおそらく有名なバラード?
 3.Summer Time....ジョージ・ガーシュウィン(*ウッドベースを弓で弾くベースのフューチャリング)
 4.Moose the Mooche .チャ-リー・パーカー
<第2部>
 5.曲名不明.......Deep in a Dream???
 6.Night in Tunisia...ダンスミュージックみたいなアレンジでした。
 7.If I were a bell..(*ピアノのフューチャリング)
 8.Penthouse Serenade.ナット・キング・コール(*ギターのフューチャリング)
<アンコール>
 9.St Thomas .....ソニー・ロリンズ
10・不明........客席はノリノリで盛り上がってましたよ。


(開演前のステージ)

特に圧倒されたのはピアノの方とベースの方。
ピアノの吉岡さんって方は高校時代にキース・エマーソン(EL&P)の影響を受けたそうで、どんどん転調・音階の移動と変化していく爆発的な演奏とベートーベンのフレーズなどの小ネタも混ぜてのソロパートでした。
パートの終わりにはきっちり曲に戻ってくるのですが、独特の雰囲気のカッコイイおっさんでしたよ。

ベースの中村さんは“どんだけ指が動くのか”とフレットの端から端まで指が動き続けます。ウッド・ベースですから“弦を抑えて弾くのに握力がいるだろな、なんであんだけ指が動き続けるんやろ”と思わず感心してしまいました。個性豊かな方です。
ドラムの田井中さんが挨拶で“Jazzは難しく考えるのではなくて、楽しんで元気になるための音楽です!”と言われていましたが、まさにその通りと感じるライブでした。


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ボーダレス・アートミュージアムNO-MA~鳥の目から世界を見る~

2015-08-09 06:25:25 | アート・ライブ・読書
 「アールブリュット」という言葉を耳にされたことがある方もおられると思います。
「生の芸術」と言われて広義ではいろいろ意味がある言葉ですが、普段聞く場合には障がいのある方の作られた作品という捉え方が一般的に受け取られる言葉かもしれません。

近江八幡市にある「ボーダレス・アートミュージアムNO-MA」という美術館は障がいのある人の表現活動の紹介と一般人(健常者)の作品を同列に、様々なボーダー(境界)を超えていくという試みをされている美術館と紹介されています。
近江商人の旧家を改造したような建物(美術館)で6人の作家による「鳥の目から世界を見る」という展覧会が開催されていましたので立ち寄ってみました。





鳥のように空を飛ぶものが俯瞰したような絵を中心に集められているそうですが、実際に作者が空から見た景色ではなく「実際に飛べなくとも空想の力で空を飛ぶ人たち」の作品と説明があります。
 下の絵は街中を車に埋め尽くされています。ただ作者の中ではこの一台一台の車の車種から何年型かの車かまですべてが頭の中に入っているらしく、その設計に従って描かれているそうです。


戸舎清志「街と電車のある風景」

次の作家さんは、鳥瞰図のような視点から描かれた次の絵はどこまでも線路が伸びていき、間取りまで書き込まれた家が続く迷路のような絵です。
まさに「鳥の目から世界を見る」なんですが、絵は全て作者の想像上の街のようです。タイトルも“しょうごけん”など実在する都市のアナザー・ワールドのようでもあります。


香川定之

大きなベニヤ板にカラフルな色使いで描かれている絵がありました。
この作家も実在しない街を俯瞰して見たような絵となっていますが、色彩はとても明るいトーンになっています。


白石裕則「夢と平和の星」

展覧順はバラバラで書いていますが、最初に展示されていた作品です。
大きな絵の一部だけを切り取ったのですが、背景には小さな無数の顔で埋め尽くされています。
水玉模様に埋め尽くされた草間彌生を思い起こしますね。


山田美智子「戦国時代」

最期の部屋に展示されているのは山口晃という作家の作品。
この「日本橋 新三越本店」って沢山の人物が描かれていますが、平安人や江戸人、昭和の人や現代人が混在するこの百貨店。どこかへ連れ去られそうになる作品です。


山口晃「百貨店圖 日本橋 新三越本店」

このNO-MAの展覧会へは佐川美術館の「キース・ヘリング展」を見てから行ったのですが、個人的にはキース・ヘリング展よりも良かった印象があります。
インパクト云々ではなくて、見終えた後からジワジワと湧いてくる何かがあります。
いい企画・いい作品・雰囲気のいい美術館だったな。


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佐川美術館~キース・ヘリング展~

2015-08-06 20:25:25 | アート・ライブ・読書
 “電車の中刷り広告で見たけど、佐川美術館で「キース・ヘリング展」をやってるみたいだよ。”と思い出したように家族から聞かされたのが“昼御飯のおかずを何にしようか”と話していたお昼前のひと時のこと。
休日だからって部屋でゴロゴロしていても仕方がないし行ってみますか...と急に出かけることになりました。

せっかく湖南まで行くならもうひとつくらい美術展を見てみたいところ。探してみたら、近江八幡でも別の美術展をやっているので、ダブルヘッダーで行くことに。(最近このパターン多いな)
まずは佐川美術館の「キース・ヘリング展」。その名前を聞くだけでも懐かしいけど、当方がキース・ヘリングの絵が描かれたトレーナーを喜んで着ていたのは1980年代の後半じゃなかったかな。



キース・ヘリングは80年代に人気を博していた人で、今でもその絵を見かけることがありますね。
でも1990年に31才でHIVで死んでしまった方です。短い活動期間なのにその印象が残っているのは当時の時代に与えたインパクトがいかに大きかったのかってことなのでしょうか。



ほとんど「落書き」みたいな作品が並ぶこの美術展で不思議に思ったのは「作品にタイトルがない」こと。
しかし作品には刷り枚数とロット・作成年などは手書きされているので何年頃に作られた作品かは読み取ることが出来ます。



それを手掛かりに見ていくと次のような感じに取れました。(あくまでも私感ですよ)
 ・1986年くらいまでの作品は一般的によく見られるいかにもキース・ヘリングといった作風のものが多い。
 ・HIV感染が分かった1986年より後頃から作風ががらりと変わってライトなポップ感覚の失われた印象を受けるようなものが出てくる。
 ・死亡した1990年頃の作品には絵具を雨だれのように何か所も垂らした作風のものが多くなる。

...まぁポップ・アートに変な意味づけするより、見る人が勝手な受け取り方をするほうがいいのでしょうけどね。



ところで、美術館の空きスペースでは大きな紙を何枚も並べた上に絵具をぶちまけて子供たちが駆け回って作品を作るイベントをやってましたが、どんな作品が完成したのでしょうね?
適当なタイトルを付けて飾れば、立派な芸術作品になってたりするかも?( はキース・ヘリングの作品ですけどね!)



さて、美術館を出て移動中に見つけてはいけないものを見つけてしまいました。
それは、琵琶湖大橋近くにあるインド料理屋「Banjara(バンジャーラ)」の看板!



インド料理店フリークなので引きづり込まれるように入ってしまいましたが、佐川美術館のミュージアムカフェで“鴨の山椒煮そば”を食べたばかりなのでカレー&ナンは食べられそうにない。
やむを得ずカフェメニューを注文しましたが、次に湖南へ行った時の楽しみが出来たな。


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