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季節の変化を知らせてくれるのは、野鳥であったり花であったりするわけですが、会えないことがあるのも自然相手のことですから多々あります。
元々山を登る趣味はなかったものの、山中の神社や奥宮・奥之院、磐座や巨石・摩崖仏を見たいがために山を登ることが多くなり、その結果山登りに関心が深くなってきています。
山の素人なので低山しか登ってはいませんが、時間を見つけては山へ行きたくなってきているのも確かなようです。
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多賀町にある高取山は、キャンプやBBQの出来る「高取山ふれあい公園」から登ることができる標高612mの山で、ルートが複数あって周回ルートもあります。
森林体験交流センター(管理事務所)で入園料200円を支払い、登山名簿に記帳をする時に登山口とお薦めルートを教えてもらって登山口へと向かう。
名簿には前に登った人が一週間前の日付となっていて、当日は当方一人。
1時間くらいで頂上まで登れますか?と確認すると、早い人なら登れますよとのことで、誰も登っていない山の中へ入る。
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道は登りが続きますが、最初は急登もないので登りやすい。
昼前のスタートだったので気温が上がってきたが、風通しが良くカラッとした空気なのでさほど汗もかかない。
途中の分岐まで順調に登った所に“ナイトハイク順路”の看板があり、夏の夜の虫捕り会が開催されたりするそうです。
ゾッとしたのは、ここまで登る間に2匹の蛇に出会ってしまったこと。なんかねぇ蛇によく出会ってしまうのですよ。
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しばらく歩くと、どこでどう間違ったか下山する道を歩いていることに気付きます。
おかしいなぁと思いながら、先ほどの分岐方面へ戻っていくと、知らず知らずのうちに通った記憶のない道に入り、それが正しい道でした。
間違えたのも、正しい道に戻ってこれたのも理由が分かっていないのが怖ろしいですね。
ところで、山中のいたるところで咲いているのはコアジサイの花。
アジサイの仲間ではあるものの、花は小ぶりで1本の樹にたくさんの花が咲いている。
別名シバアジサイ(柴紫陽花)と呼ばれるといい、花言葉は「忍耐強い愛」。
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管理事務所の方から谷筋に道が崩落しているところがあるから気を付けてと教えて頂いていましたが、それはどうやらここです。
注意して歩けば何とかなる道でしたが、道から足を踏み外すよりも道が崩れてしまわないかの方が心配な道でした。
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メイン道の「どんぐりの道」を登ってきて、尾根筋近くから「たかとりの道」へ入ると、道がどんどん急勾配になってきます。
結構シンドイなと登っていると、1羽のモンキアゲハが現れて道を先導してくれます。
単に、人が登ってきたのでモンキアゲハは逃げていただけですが、登り方向の道沿いに逃げてくれるので、先導してくれていると思った方が心強い。
秋によく見るモンキアゲハですが、この季節に会うのは初めてかもしれないなぁと思いつつ登って行くと見晴らし抜群の展望台が見えてきた。
山中ではホトトギスの声があちらこちらから聞こえてきていて、複数のホトトギスがこの山には来ているようです。
ウグイスの囀りも聞こえていましたので、ホトトギスはウグイスの巣に托卵するつもりなのでしょうね。
展望台から見える景色は、近江盆地と遠くに琵琶湖。
琵琶湖の手前にあるのは荒神山でしょうか。
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南西方向には繖山や箕作山?
その奥には長命寺山や沖島かと思いますが、いづれも琵琶湖は霞んでいて見にくい。
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山の上の頭一つ抜け出ているのは霊仙山。
高取山より400mも高い山で、いつか行ってみたい山です。
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展望台から山頂は、稜線歩きかと思いきや、まだ登りが続きます。
最後のひと踏ん張りかと思い登って行くと、数分で山頂に到着。
途中で道を間違えたので90分かかっての到着です。
山頂部のスペースは狭いけど、「山頂標識」が鳥の形をしており、尾の辺りには2羽の小鳥の彫り物が乗っていて微笑ましい標識です。
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山頂からは周回コースに入り、「たかとりの道」から下山することにします。
「たかとりの道」は上級コースとされているだけあって急坂が続き、降りるのにも注意が必要な場所があり、もしこちらのコースから登るとしたら結構きつそうな道です。
しかも、いきなり2本の倒木があったりする。
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下山途中に「八ツ尾山」への分岐がありましたが、行っても戻ってくるのが大変そうなので下山を選びます。
山登りが好きな方は、八ツ尾山と高取山を周回されるようですね。
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同じ山でもルートによって道の様子が全く違うなと感じたのは、道にゴロゴロとした石がたくさん落ちていたことでしょうか。
石に躓きそうになるのに気を払いながら下って行くと、大口を開けた猿面か人の顔のような巨石に出会う。
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さらに下ると石垣のような石組が2カ所あり。
尾根続きの八ツ尾山には「八ツ尾山城」があったといいますが、高取山には城跡はないとのことですので、2カ所あった石垣が何のためのものかは不明です。
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道中に突如として現れたのは、磐座かと見まごうような巨石群でした。
下山してから管理事務所で由来のある巨石群か聞いてみたが、“聞いたことない”とのこと。
石垣についても“分からない”ということでしたが、下山道は興味深いものを幾つか見れたので、周回道を通ったのは正解でした。
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実は、高取山でもう一つ期待していたのは、ササユリに出会うこと。
道中で1輪だけ咲いていたササユリが咲いているのを発見。すぐ近くに蕾を2つ見つけました。
1輪だけとはいえ咲いていてくれていたのはありがたかったですね。
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間違えるはずのない道を間違えたり、蛇に出会って悲鳴を上げたりした道中でしたが、ササユリに出会えたのは来た甲斐があったというもの。
至る所に咲き誇るコアジサイにも驚きましたが、名もなく信仰の形跡もない巨石群との出会いには気分が高揚したな。