僕はびわ湖のカイツブリ

滋賀県の風景・野鳥・蝶・花などの自然をメインに何でもありです。
“男のためのガーデニング”改め

第74回長浜盆梅展~今年は梅の開花が遅かったようです!~

2025-03-07 06:17:30 | 花と蝶とトンボと昆虫
 明治時代の建築物の慶雲館は、明治天皇の行在所として豪商・浅見又蔵によって建てられ、国の名勝に指定された庭園を有しています。
慶雲館では毎年1月の中旬頃から3月の初旬まで盆梅展が開催され、高さ3メートルの巨木や樹齢400年と伝わる古木が咲かせる花を愛でることが出来ます。

例年は梅の花が早く咲きすぎて困っているという話を聞きますが、今年は降雪が続いたこともあって梅の開花が遅れているようです。
また、今年は切り絵作家の早川鉄兵さんの切り絵とのコラボはなく、花を待っているうちにライトアップの期間が終わってしまうという勘違い付きでした。



実際に慶雲館に展示された盆梅は満開なのもあったものの、まだ蕾の状態のものも多かったと感じました。
そのため今年は開催期間を急遽6日間延長して、梅の花が満開になるのを待つようですね。



前庭にも梅は展示されているのですが、屋外展示ということもあってほとんど蕾の状態で寂しい限り。
前庭・庭園の雪がほぼ融けてしまっていましたので、むしろ降雪の日に訪れた方が風情があったかもしれませんね。



前庭には明治後期の大横綱だったという常陸山 谷右エ門の石像があります。
常陸山は、大相撲を国技に押し上げ、その品格力量から角聖と呼ばれたといい、師匠としても3横綱4大関など多くの力士を育てたそうです。
なぜここに常陸山の石像があるかというと、慶雲館を建てた浅見又蔵が常陸山を贔屓にしていたことによるようです。



入ってすぐの場所に金屏風を背に展示されているのは「阿分保乃」でしょうか。
樹齢100年といわれて古木の部類に入る梅ですが、花付きも良く樹勢も良さそうな梅です。



早めの時間に入館しましたので人は少ないかと思いきや、次々と来場者がありあっという間にスマホやカメラを構える人で一杯になりました。
大広間から人が出るのを待って撮影したが、大広間に人はいないのに大広間の入口近くには人が並んで写真を撮っているという変な光景でした。



「不老」は高さ240㎝・直径60㎝で樹齢が400年という盆梅展では最古の古木です。
古木ながら八重の紅梅を咲かせるはずですが、開花が遅れているため蕾だけの状態でした。



「蓬莱」は高さ190㎝・直径20㎝で樹齢150年の一重の白梅で、こちらは開花した白梅が鑑賞出来ます。
命名の由来は修験者の霊山「蓬莱」にちなんでいるといい、その姿は不老不死を表わすという。





主庭へ下りると琵琶湖を模ったと思われる池を中心にした池泉回遊式庭園が広がります。
慶雲館の庭にある灯籠や句碑や庭石は巨石が多く、それはかつて琵琶湖に面していた慶雲館へ反対側の大津から舟で運ぶことが出来たからだとされます。



最後は恒例のお茶席で和菓子でティータイムです。
抹茶やこだかみほうじ茶・梅茶などから飲み物を選び、和菓子は2種類の中から選ぶことができ、和菓子は柏屋老舗さんの「盆梅しそもち」を選択。



「こだかみ茶」は、紅葉で有名な鶏足寺(旧飯福寺)のある己高山麓で育ってられたもので、最澄が遣唐使で唐から持ち帰った茶の実をまいたのが始まりだという。
さらに当地には石田三成が羽柴秀吉に献上したという「三献の茶」の逸話が残る場所でもあります。(米原市の観音寺にも同じ逸話が残る。)



今年は盆梅の見頃とライトアップの時期が合いませんでしたが、それもその年の春の記憶のひとつです。
まだ野外は冬色の枯れ色ですが、日を追って色鮮やかな風景に変わっていくのかと思います。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする