クマ。

ハンターでもある同僚から、有害鳥獣駆除で仕留めたヒグマの肉を分けてもらった。
とある牧場に出てきたクマらしい。300kgほどあったというから、ここ渡島半島ではけっこうな大グマの部類になる。


アバラのあたりの、スペアリブっていうのか?
そこと、あとどこかよくわかんない肉。
スペアリブはクマ骨付き。
もらったときは生だった。
その同僚ハンターの先輩からのアドバイスどおり、かーちゃんに頼んで、何度かゆでこぼしてアクをとったうえで、圧力釜で大和煮にしてもらったのが、上の写真だ。
ゆでこぼしているときは、凄い量の脂が出た。
クマの脂は、ウシやブタの脂よりも良質だ、と、大藪春彦大先生が著書の中で述べておられた。
とっとけばよかったな、脂。
かーちゃんによると、低い温度でもさっと溶けて、洗い流すのはラクだったらしい。
俺みたいに胃が不完全な者には、いいかもしれない。
ウシの脂なんか、もたれて大変なんだよな。


皿に切り分けてみた。
見た目は色が黒っぽいほど濃いが、これはタレの色よりも肉自体の色だ。


一切れ取り分けてみた。黒っぽくて筋っぽい、ちょうどクジラとかウマの肉みたいだ。

クマはこれから、冬眠に向けて皮下脂肪を蓄えに入る。
しかし、これは筋肉。ヒグマは猛獣なのだ。
「暴力の権化」と、大藪師が表現した、北米大陸のグリズリーの遠縁にあたる。


味のほうは、下ごしらえが上手くできたとみえて、獣臭さはかなり消えて、噛み続ければわかる程度になっていた。
おいしくいただいた。クマさんありがとう。

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