障害木処理で傷害(自爆)。
建造物への干渉があるなどした、障害木の除伐と剪定。
このシラカバは、右側に見えるフェンスと、左側の植え込みの間の、2メートルくらいの隙間を狙って倒さなければならなかった。
見事に狙い通り倒せたので、非常に気分がよかった。
木の重心なりに倒してしまうと、フェンスの上に倒れてしまう可能性が高かった。
なので、フェンスの端には一応、歩み板を斜めに立てて、多少狙いがずれてもフェンス直撃を避けるようにしておいた。
伐根。
チェンソーで伐り残して、伐倒作業の最後の最後に折れることで、倒れる速度を遅くし、倒れる向きをコントロールする「ツル」が、綺麗に効いて残っている。
ヘタなので、いつもいつもなかなかこうは綺麗にいかないのだ。
玉切りした幹の部分と大枝。
1本は2メーターから2メーター半くらい。木としては12-3メーターくらいの高さだった。
小枝と葉。
葉は森の中で土に還す。
電線にかかるシラカバ。
軽トラの荷台に、単管で組んだ櫓。
このプラットフォーム上で剪定するのだが、軽トラのサスのせいで揺れて、慣れるまでちょっと怖い。
落としたシラカバは、鉈で太い枝や幹、小枝、葉に分ける。
落とした幹から、置いた状態で上向に生えていた3センチくらいの枝を払うとき、やや屈んで、左からほぼ水平に鉈を入れたら、ちょっと変な角度に鉈を食い込ませてしまって一発で切れなかった。で、そのままのスタンスで右から水平に、手首だけで鉈を振って枝を打ったら、枝も切れたが、弾みで左脛に軽く刃を当ててしまった。
この先、血が苦手なヒトはスルー推奨。
ズボンが7-8ミリ切れていたが、まったく痛くなかったので、作業を続けていた。20分くらいも続けたろうか、なんかズボンが脚にねっぱるので、めくってみたら、靴下とズボンの内側が、血で真っ赤になっていた。
この写真はかなり時間が経ってからで、血がズボンの外まで滲んでいる。
1センチほど、脛が切れていた。脛の骨の、ちょうど尖ったようになっている部分だ。
血を拭いて消毒し、再び出血する寸前の一瞬を撮った。
このとおり傷が開いているので、なかなか血が止まらない。
バンソーコーで傷を閉じてみたのだが、出血でバンソーコーの糊が浮いて、はがれてしまう。
血は相変わらずなかなか止まらないし、刃は骨に当たって止まったと思われるから、感染も心配だ。
ということで、傷は小さいのだが、病院に行くことにした。
病院は混んでいて、傷も小さいので、とりあえず生理食塩水で傷を洗われてから、ガーゼを分厚く当てられて、ナースにセルフ圧迫止血しつつ待機するよう命じられた。
傷の周囲が腫れてきて、圧迫すると痛むようになってきている。
小一時間止血しつつ待たされたが、血は止まりきらなかった。
やっと俺の番が来て、ドクターによりこのように処置された。
リューコストリップ、とでも読むのだろうか、縫合の代替になるテープだ。
縫うほうが簡単だけど、患者の負担が大きいから、こっちのほうがいい、とのことだ。
ドクターによれば、プロレスのブッチャーさんもこれを使っていたらしい。
汗かきなので、と申告したら、厳重に貼ってくれた。
さらに、防水フィルムを貼って、処置完了。
骨の感染の懸念については、血が出たからかえって安心していい、とのことで、抗生物質の内服薬を処方された。
これで、できるだけ長い間、何もせず放置するように指示された。盆休み明けには剥がしても大丈夫のはずだ、とのことだ。
それにしても、刃物の進行方向に体を置かない、という、基本中の基本をちょっとおろそかにしたばかりに、このザマだ。このケースでは、切る枝に対して体を入れ替えるか、木を回すかして、刃を内側に振らなくてもいいようにするべきだった。
さらに、運が悪いときってのはこんなもんだが、チェンソー作業中は脚に防刃チャップスを着けているのを、あとは鉈での枝払いだし、暑いので外してしまっていた。もしチャップスを着けていれば、怪我をせずに済んだ可能性が高い。
唯一、履いていたズボンが、膝から脛のあたりを3重に補強してあった、というのだけは、幸いだったかもしれないけどな。
刃物好きが、刃物で怪我してれば世話はない。
俺としてはお恥ずかしい限りのやらかした話ではあるが、これを他山の石として、読者諸兄も十分にご注意されたい。