hiyamizu's blog

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『いのけん』を読む

2012年08月20日 | 読書2
井の頭公園検定実行委員会『いのけん 井の頭公園検定公式問題解説集』ぶんしん出版、2012年6月発行、を読んだ。

武蔵野市と三鷹市にまたがる井の頭恩賜公園は2017年5月に開園100周年を迎える(自然文化園は今年開園70周年)。これを記念して井の頭公園をより知ってもらうため、2012年12月2日(日)に「いのけん=井の頭公園検定」が開催される。このための、問題集がこの本だ。

検定試験には、この本の例題から60問以上出題され、60点以上が3級、80点以上が2級となる。なお、1級は2013年から、2級合格者を対象に試験が実施される。別途、対策講座が開かれているが、定員締切だそうで、物好きな人が多いのには驚かされる。

この本の内容は、歴史と文化、自然と環境、井の頭自然文化園、周辺と4章で、123項目の質問と回答からなり、1項目1ページだ。

幾つか問題を挙げる。答えは白字なので、( )内を選択すれば見られる。

「井の頭」の名前をつけたという伝説のある将軍は? (三代家光
井の頭弁財天に伝わる弁財像の作者は?  (伝教大師=最澄
500本ほどのサクラがあるが樹齢は? (70年
  古木が多く、樹齢が衰えている木が多い(私と同年代。ほっといてくれ! )。
1960年代には500羽も来ていたのに今はほとんど来なくなったカモは? (コガモ
アライグマの名称の由来は? (餌を探る様子が手で洗っているように見えるから
日本に最初にやってきたメタセコイヤの木はどこにある? (自然文化園資料館前
  高さ8.5m
公園で一番高い木は? (ひょうたん橋北側のケヤキで35m
オシドリは、繁殖シーズンごとにペアが変わる。



私の評価としては、★★(二つ星:読めば)(最大は五つ星)

自然、絶滅危惧種など一般的な問題、知識もあるのだが、なにしろ井の頭公園限定の話が多い。とてもじゃないが、地元以外の人に勧める本ではない。
しょっちゅう井の頭公園へ行く私でも、あくまでジョークとしてこの本を読んでみたにすぎない。しかし、意外と知らないこともあり、楽しめた。とくに、まれにしか入らない自然文化園関連でトリビアルだが面白い動植物の話もある。



昔、弁財天への参道が南から伸びていて、今でも井の頭4丁目の住宅街に鳥居に似た木の門、黒門がある。

サクラで有名な井の頭公園だが、1882年水源保護のためにスギが池の周囲まで1000本植えられ、昼も暗いほどであったそうだ。そして、このスギは、第二次大戦中の空襲で亡くなった方のお棺を作るために約4ヘクタール伐採され、今では雑木林になっている。

弁財天の「略縁起」によれば、家康が湧水を「関東随一の名水なり」と褒め、再訪の際に湧水でお茶を淹れて茶臼を寄付し、家光が江戸の飲用水なのだからとコブシの樹に小柄で「井之頭」と堀付けたという。弁財天には、わざとらしく、この茶臼と井之頭と彫られたコブシの木片があるらしい。





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