hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

西原理恵子『サイバラの部屋』を読む

2014年07月13日 | 読書2


西原理恵子著『サイバラの部屋』(新潮文庫さ-66-4、2016年1月発行)を読んだ。

裏表紙にはこうある。
ようこそ、何でもアリの部屋へ──。よしもとばななやともさかりえを相手に、なぜだか近所のオカン談義。重松清と成り上がり人生を振り返る。リリー・フランキーにはライバル意識むき出し。出所したてのホリエモンとはダイエット話に花を咲かせる。大胆にもやなせたかし先生のポジションを狙う……。野望も下ネタも人情も一緒くた! 読めば不思議と元気になれる、盛りだくさんの対話集。


よしもとばなな
西原:私は、33歳で最初の子どもを産んで、いま8歳の男の子と6歳の娘を育てているんですが、ばななさんの方は?
よしもと:30代の最後に滑り込むみたいに出産して、息子はいま3歳ですね。
・・・
西原:ヤツらは動物的エネルギーにあふれていて、気に入ったことは100万回繰り返すからね。・・・夏は水に漬けると弱るよ~。・・・よ~く陽に当てるのもコツでございます。その後、焼ソバとかオニギリなど炭水化物をたっぷりと。寝しなにダメ押しとして、タル~い、つまんない本を朗読すれば、途端に、カターンといっちゃうから。「ザマァみあがれ」というくらいよく寝ますよ。


ともさかりえ
西原:男は女の話を100%聞いていない! それは幼いころから脈々と続いていることだったんだって、息子を通して初めて気づいたわけです。例えば、息子に怒るわけですよ。すごく反省しているので「なんでお母さんが怒っているかわかっている?」と聞くじゃないですか、その答えが「え~っと???」って。・・・自分が好きだった人に泣きながら夜通し抗議したことが全部無駄だったんですよ。


堀江貴文
西原:でも今回のテーマは「リバウンド」なんだよね。政治やビジネスがテーマでなくて、リバウンド! さすが『女性自身』。


みうらじゅん
みうら:しゃべりすぎると面白い人だとは言われるけど、それ以上はないんだよね。


リリー・フランキー
西原:(岩井)志麻子ちゃんといつも言ってるよ。「なんかさ、男ってさ、小説家になったとたんにモテない? 何で女はダメなんだよ。けっ」って。
・・・
サイバラのひとこと:最近は俳優としての活躍もめざましくて、どんどん男前路線に行ってるよね。でも私に言わせれば、「温水洋一」枠だけど。



私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

どうしようもなく下品だけど、徹底していて、笑える。
絵が下手な自分はどんなマンガにすべきか、など自分の位置づけをしっかり考えているし、何にでも体当たりだ。とんでもない不幸も笑い飛ばそうとしっかり努力している。
どんな対談相手とも、あけすけに語り合い、笑をとる。おもろい。


目次
第一章 作家たちとのガチンコ対談編
養老孟司(虫との正しいつき合い方)
よしもとばなな(子どもは予測不能な生き物である)
重松清(「お父さんの気持ちがわかる、小六のガキ」なんて)
姜尚中(母が教えてくれた“トラウマ”)
柳美里(「書く」ことを手放さなければ、生きていける)


第二章 異業種上等! 雑食対談編
ともさかりえ(女の人生、波瀾万丈)
深津絵里(「女ともだち」ってなんだろう)
荻原博子(稼ぐに追いつく貧乏なし!)
堀江貴文(身も心も“脱リバウンド”)


第三章 漫画家たちとのライバル対談編
みうらじゅん(カルマは急に止まれない)
リリー・フランキー(爆笑・ド新人時代)
伊藤理佐(ベテランかあさんともうすぐかあさん)
やなせたかし(作者が面白いから作品は面白い)



西原理恵子(さいばら・りえこ)
1964年、高知県生れ。武蔵野美術大学卒。
同校在学中の1988年、週刊ヤングサンデー『ちくろ幼稚園』でデビュー。
1997年『ぼくんち』で文藝春秋漫画賞受賞
2005年『上京ものがたり』『毎日かあさん』で手塚治虫文化賞短編賞受賞。
『女の子ものがたり』『はれた日は学校をやすんで』『いけちゃんとぼく』『この世でいちばん大事な「カネ」の話』『パーマネント野ばら』『生きる悪知恵』
その他、『佐野洋子対談集 人生の基本』


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