hiyamizu's blog

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宮部みゆき『希望荘』を読む

2019年02月22日 | 読書2

 

宮部みゆき著『希望荘』(2016年6月25日小学館発行)を読んだ。

 

「杉村三郎シリーズ」の第4弾。前作『ペテロの葬列』で、妻の不倫で離婚し、愛娘とも別れ、義父の会社からも退職した杉村三郎の「その後」を描く。

 

宣伝文句は以下。

家族と仕事を失った杉村三郎は、東京都北区に私立探偵事務所を開業する。ある日、亡き父・武藤寛二が生前に残した「昔、人を殺した」という告白の真偽を調査してほしいという依頼が舞い込む。依頼人の相沢幸司によれば、父は母の不倫による離婚後、息子と再会するまで30年の空白があった。果たして、武藤は人殺しだったのか。35年前の殺人事件の関係者を調べていくと、昨年発生した女性殺害事件を解決するカギが隠されていた!?(表題作「希望荘」)。「聖域」「希望荘」「砂男」「二重身」…私立探偵・杉村三郎が4つの難事件に挑む!!

 

「聖域」

杉村:杉村探偵事務所の主、兼調査会社<オフィス蛎殻>調査員。2階建て<パステル竹中>の十人。38歳。

竹中家:当主は竹中夫妻。長女夫婦一家、長男夫婦(嫁1号)一家、次男夫婦(嫁2号:彩子)一家、独身の三男と次女が住む。

諸井:不動産会社<もろもろホーム>社長

三雲勝枝:元<パステル竹中>の住人で亡くなった。娘は早苗。

水田太造:喫茶<侘助>のマスター。

ベルとブック:チャネリングするサンクチュアリ(聖域)に集まる女性。

 

「希望荘」

杉村:元妻は今多菜穂子で、娘は桃子。姉は喜代子、兄嫁は和美。兄の長女は麻美。

柿沼:<はなかご老人ホーム>の主事。

相沢幸司:父と小学生で別れて30年も会わなかった。

相沢幹生:幸司の次男。高校1年生。

武藤寛二:<はなかご老人ホーム>で死去。人を殺したことがあると告白。

茅野次郎:36年前の殺人犯。希望荘で武藤寛二と同室だった。

見山(女性):介護士。

羽崎新太郎:<はなかご老人ホーム>のクリーニングスタッフ

木田:<オフィス蛎殻>の非常勤社員。ネットのリサーチ担当。

 

「砂男」

中村康夫:直売店<なつめ市場>店長。59歳。

巻田広樹:旧姓香川。父親は香川直樹

<伊織>:手打ち蕎麦と甲州名物「ほうとう」の店。経営者は巻田広樹と典子の30代夫妻。

井上喬美:たかみ。典子の昔の友人で、巻田広樹を奪った女と言われる。

蛎殻昴:(かきがら・すばる)。<オフィス蛎殻>の経営者。左脚が不自由。24,5歳。

サンドマン:砂男。ヨーロッパのおとぎ話に出てくる魔物。

 

「二重身」

竹中夫人:70歳、142センチ。多くの不動産を持つ竹中家の夫人。3男は美大で何年も留年中の冬馬。

伊知明日菜:いち・あすな。高校2年生。

ナオトとカリナ:明日菜と同じ高校の2年生。

昭見豊:あきみ・ゆたか。<カジュアルアンティークAKIMI>を経営。

松永:<AKIMI>のアルバイト

ドッペルゲンガー:ドイツ語。二重身。自分にそっくりなもう一人の自分が現れると不吉なことが起こる。

 

 

初出 「聖域」・「希望荘」・「二重身」:『STORY BOX』2014年12月号~2016年5月号、

「砂男」:『オール読物』2015年6月号・8月号に掲載の「彼方の楽園」を改題

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

 

宮部みゆきというと、怖ろし気な妖怪物を思い出してしまうが、この本はミステリーだが、おどろおどろしくなく日常の中の謎にかかわる話で、楽しく読める。杉村という探偵もごく普通の人で、身近に感じる。

物足りなさはあるが、年寄は、気楽に楽しく読める本を歓迎だ。

 

宮部みゆき 概歴と既読本リスト

 

 

 

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