hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

誕生日、今、昔

2021年12月28日 | 個人的記録

誕生日が待ち遠しく楽しかったのはいつまでだろう。子供の頃には一つ歳を取ることは何か誇らしいことで、早く大人になって、と思ったものだった。今は大人になりたくない子供もいるそうで、子供に何でも与えて甘やかすと、そういうことになるのだ。エヘン!

 

私の誕生日は、上皇陛下(皇太子、天皇陛下)、一日置いてキリストに次ぐ12月26日で、誕生日のケーキは売れ残ったクリスマスケーキだった。

普段の粗食からするとご馳走が続くこの時期に、いつも私は食べ過ぎて正月は蒲団に寝たまま過ごすことが多かった。母が私の様子を見に来て、肩口のふとんをトントンと叩くと、ぽっかりと暖かくなって、すぐ夢の中に入って行った。
いつだったか、調子に乗って、「苦しくて口で息が吸えない」と訴えると、「バカね、息は鼻で吸うものよ」と突き放されてしまった。

こんなこともあった。計った体温計が平熱を示していたので、これではならぬと、あろうことか体温計を電球に突き当てて高熱を装ったことがある。体温計はみるみる上がり、慌てて離しても上がり続け、最後まで行ってパ~ンと割れて、中味の水銀が玉ころになって布団の上にばらまかれた。パニックになって、あとのことは覚えていない。

昔にも甘やかされて育った子供もいるようで、その結果がこの今の私なのだ。

 

大きく飛んで私の48歳の誕生日は、たまたま職場の忘年会と重なり、来年の午年の年男として前に引っ張り出されて祝福を受けた。ふと、次の年男の時は60歳で赤いチャンチャンコだと気がついた。この時はそんな自分の姿が思い浮かばず、そんなバカなと思うばかりだった。

 

今、還暦どころか古希も過ぎ、80歳を目前にして、どうもまだ自分が十分高齢者だと納得できていない節がある。昔のいかにもお年寄りというイメージが頭にあって、今の自分はあれとは違うと思ってしまうのだ。


ところが、現実には名前や言葉が出てこないし、新しい事が好きだったはずなのに初めてのことには気が進まない。パソコンのちょっと複雑な作業にも集中力がない。
昔は「君は仕事が早いけど間違いが多いね」と言われていたのに、今はちょっとした作業も、遅くて間違いが多い。歩くのが極端に遅くなり、スマホ片手の若い女性にもスイスイと追い抜かれる。疲れやすくて、食後には昼寝はもちろん朝寝が必須となるなど確実に老いている。

 

信じられないことに来年12月26日にはめでたく傘寿となる。長くなくても良いが、少しでも楽しく、そして元気なふりをして暮らしたいものだ。

 

「誕生日 冥途の旅の一里塚 めでたくもあり、めでたくもなし」 (一休宗純のパクリ)

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